HyperloopTT、シカゴ~ピッツバーグ線の実現可能性調査完了。最大250億ドルかかっても利益?

平均速度は700km/h超

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年12月18日, 午後 04:50 in Transportation
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Hyperloop Transportation Technologies

チューブ内を高速で運行するHyperloopの開発・建設を行うHyperloopTT (Hyperloop Transportation Technologies)が、シカゴからクリーブランドを経由、ピッツバーグに至る、およそ470マイル(約760km)を結ぶ路線の実現可能性調査報告書を提出しました。その試算によれば、建設費用に最大250億ドル(約2兆7400億円)を投じても、十分な利益を得られると示されています。現在、シカゴ~ピッツバーグ間は鉄道なら約10時間、高速道路で約8時間、空路ならオヘア空港からピッツバーグ国際空港までで90分程度で移動が可能です。これに比べて、HyperloopTTを利用した場合は70分もかからないとこの次世代交通機関業者は主張します。

イーロン・マスクがその概念を提唱した際、Hyperloopは音速での移動が可能な乗り物だとのうたい文句でしたが、さすがに今回の計画ではそこまでの高速性能は見込んでいません。現実的にみてこの路線にはカーブが必要であり、そこでどうしても減速が必要になるからと考えられます。試算ではHyperloopの平均速度は439mph(約707km/h)にとどまります。

気になる運賃がどれぐらいかという点については、報告のある部分では、Hyperloopのシカゴ~クリーブランド間の運賃を40ドルと記述している一方で、コストに関するページではシカゴ・オヘア空港からピッツバーグ国際空港までの飛行機代の2/3となる約230ドルが提示されています。このあたりはもう少し計画が進行してきた頃に再度確認するのがよさそうです。ただ、飛行機よりは安価に移動できるようになることは期待できそうです。また計画には貨物輸送への利用も含まれており、そちらからの収益も予想されます。

さて、今回提案されたルートの建設には、まだまだ処理しなければならない事項が山積みです。そのひとつは、環境影響評価のための調査で、これは少なくとも2023年まではかかる見込み。ほかにも土地の取得や沿線住民との調整、トンネル掘削にチューブ/ポッドの準備、官民パートナーシップによる税金投入に対する批判など政治的論争への対処なども状況によって予想されます。

しかし、もしこれが完成すれば、将来的にはより広範なHyperloop交通網へと拡大していくための幹線になりえます。計画の次段階では、シカゴからミルウォーキーやミネアポリスへ、クリーブランドからはバッファロー、コロンバス、ボルチモアにまで路線が延伸するとされます。さらに第3段階になればさらに拡大はスピードアップして、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントン、カナダまで足を伸ばしてトロント、モントリオール、ケベックまでがこのHyperloop網につながることが想定されます。

これまで、Hyperloopの建設計画はいくつも発表されてきてはいるものの、そのどれもがどこかふわふわしたポエムチックな雰囲気を伴っていたような気がします。今回も若干そんな感じがしないでもないものの、今後の進捗いかんでは、世界初のHypoerloopの商業路線になる可能性もあるかもしれません。

ちなみに、シカゴ~ピッツバーグへは昨年、Virgin Hyperloop Oneも路線建設の計画があるとしていました。こちらはシカゴからコロンバスを経てピッツバーグへ至る計画とされています。
 
 

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