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米中貿易摩擦もひとまず落ち着きを見せた一方で、iPhone 12(仮)や次期iPad Proなど来年の製品に関する噂が相次いだ12月の第4週。水面下では対中関税のゆくえを睨んでサプライチェーンの再編も進んでいる気配もあります。

iPhone 12(仮)はAirPods同梱版あり?から次期iPad Pro予想レンダリング画像まで、令和元年のラストを飾ったアップルの噂をまとめて振り返ります。

iPhone 12(仮)ではAirPodsかEarpods同梱、どちらかを選べる?アナリスト予測

Earpods

iPhoneのお供として常連となったAirPodsシリーズですが、2020年の5G対応iPhone(iPhone 12)に同梱パッケージが登場するかもしれないとの噂です。大手金融機関JPモルガンのアナリストが、これまでの有線イヤホンEarpods版も併売され、どちらかを選べるというかたちになると予測しているとのことです。

この噂を伝える台湾メディア工商時報は、AirPods売上は2019年の5500万台から来年には1億台以上になると見込まれるとしています。8500万台とも予測する調査会社もありますが、驚異的な成長率については一致しているといえます。

アップル製品のなかでも成長株の筆頭にあるAirPodsにとっては、iPhoneとの同梱版は競合他社製品との差を押し広げ、圧倒的なシェアをさらに固めるチャンスです。かたや買い換え需要が伸び悩んでいるiPhoneにしてみれば、それぞれ単品で買うよりもお得感のある同梱版により、伸び盛りのAirPodsの勢いを借りる目論見があるのかもしれません。

iPhone SE2(仮)は発売間近? 台湾サプライヤーにも多大な恩恵とのウワサ

SE2
小型かつ廉価なiPhone SE2(仮)は2020年春、つまり年明けから数か月以内の発売が有力視されています。その部品を受注する台湾サプライヤー2社が、大きな利益が見込まれているとの観測です。

そのうちレンズメーカーのYuzingguangは、iPhone 11 Proに採用された広角レンズと超広角レンズを生産している企業です。近年のスマートフォンは多眼化により「1台につき2つ以上のカメラ」ということでレンズやイメージセンサー企業が大いに潤っていますが、iPhone SE2用レンズがそこに加わるかたちです。

もう1社のHongzhunは、おそらくiPhone SE2用金属ケースの大半を受注する可能性が高いと見られています。ちなみに金属フレームはiPhone 12の文脈でも「大幅に再設計され、iPhone 4の形状に近くなる」として注目を集めており、5G時代にことさら重要度を増す内部アンテナにも影響を及ぼす部品です。

おおかた「iPhone 8ベースの4.7インチ画面」と予想されているiPhone SE2は、大ヒットしたiPhone 6/6sユーザーへの買い替え需要を促すデバイスと見込まれています。すなわちiPhone SEユーザーに愛される「手のひらサイズ」よりも「現行のフラッグシップ機よりも少し小ぶりで低価格」に比重が置かれており、大きさ的にも製品名は「iPhone 9」説が信ぴょう性を増しつつあります。

基本的には「iPhone 8のボディに最新プロセッサ」と見られるため、背面カメラも1つのはず。それでも大量のレンズ需要が予想されているiPhone SE2は、特大のヒットが期待されているのかもしれません。

iPhone XR、「世界で最も売れているスマホ」に。iPhone 8は「日本で最も売れたスマホ」に輝く

XR
iPhone XRは2018年10月の発売当初、カメラ性能の期待外れから出荷予測台数が引き下げられたこともありました。が、それから2年が経った2019年第3四半期、「世界で最も売れたスマートフォン」になったとの調査結果が報じられています。

米中貿易摩擦の渦中に投入されたiPhone XRは、アップルが中国市場に注ぎ込んだ努力の象徴ともいえる存在です。今年初めにクックCEOが同地域での売上げ不振を発表した後、オンライン小売業者が何度か値下げを行うなど、小まめな販売テコ入れが観測されていました。

そうした積み重ねの末に、iPhone XRは世界市場3%ものシェアを獲得したとされています。ほかベスト10にランクインしているのは、サムスンのGalaxy Aシリーズ3つや中国ブランドなど「ミッドレンジの性能をローエンド価格で提供」勢が大半を占めている状況です。そんななか、5位にランクインしたiPhone 11も「ハイエンド性能をミドルレンジ価格」という意味で近い位置づけといえそうです。

そして国内スマートフォン市場では、iPhone 8が累計販売台数のトップに立つことに(BCNランキング調べ)。数年ものあいだ首位を守ったiPhone 6を抜き去り、「4.7インチ画面のiPhone」が王座を守ったかっこうです。その座を後に受け継ぐのは、やはり4.7インチと噂されるiPhone SE2かもしれません。

アップル、生産コスト削減のため中国サプライチェーンと協力深化のウワサ

Trump Argentina G20 SummitASSOCIATED PRESS

アップルが中国市場での販売を増やす努力は何度も伝えられてきましたが、中国サプライチェーンとの協力もさらに深めているとの噂です。米中貿易摩擦のなかで中国外へ生産拠点を移す動きが報じられていたなかで、一見して真逆の方向といえそうなものです。

台湾DigiTimesが伝える噂では「台湾から中国のサプライチェーンへ発注をシフトさせる可能性」も示唆されています。iPhone主要サプライヤーFoxconnの創業者はアップルに中国から台湾へ生産拠点の移転を強く促したとの報道もありましたが、そちらは台湾を自国の一部と見なしている中国政府の反発を買う恐れから避けられた可能性もあります。

こうした中国サプライヤーとの協力深化は、将来の新型iPhoneやその他のデバイスもカバーする可能性が高いとのこと。「大量購入を通じて生産コストの管理を強化する」との見通しとされ、大量生産や管理に優れた中国企業の実績が重視されたのかもしれません。

中国のAirPodsサプライヤー、ベトナムでの増産のため資金調達のうわさ

airpods
中国企業のAirPodsサプライヤー2つが、ベトナムでの生産拡大のため銀行に「数億ドル」もの資金調達を交渉中との噂話です。有料ニュースメディアThe Informationによると、これら2社はLuxshare PrecisionやGoertekとのことです。

もともとベトナムは有線イヤホンEarpodsが調達されてきた国であり、それらをAirPods生産に切り替えるべく試験生産を始めたとの観測は前にも報じられていました

ベトナムは地理的に中国から近いため陸、海、空路を通じて部品の輸送がたやすく、人件費は中国の約3分の1という安さに加えて、政府が国内に製造拠点を設立するメーカーに補助金と税控除を提供するという好条件に恵まれています。中国サプライチェーン網を温存したまま、米国の対中関税を避けるには絶好の移転先というわけです。

すでにAirPodsは対中関税が課されていると同時に売上が絶好調とされており、コスト削減のためにも増産のためにもベトナム工場のキャパシティ強化が急がれているはず。そうして中国からのシフトが順調に進んだあかつきには、フラッグシップiPhone生産へと移行するスケジュールが立てられていそうです。

次期iPad Proの予想レンダリング画像が公開。2020年3月発売、背面カメラは3つに?

iPad Pro
iPhone 11 Pro(当時の仮称はiPhone Ⅺ)の背面トリプルカメラを的中させた有名リーカーが、次期iPad Proの予想レンダリング画像を公開しています。情報源のOnleaksことSteve Hemmerstoffe氏は、アップル未発表製品からサムスンのGalaxyシリーズまで幅広い情報網で知られている人物です。

今回iGeeksBlog経由で発表された画像は、画面サイズは11インチおよび12.9インチの2種類です。どちらも2018年モデルと同じ寸法になる可能性が高いとされながらも、新たな背面トリプルカメラのバンプ(出っ張り)のため厚みが増すかもしれないとのことです。

次期「3眼カメラを搭載したiPad Pro」のイメージとしては、すでにアップルのインサイダー情報に詳しいSonny Dickson氏が「最終設計に基づく」とされるダミー写真を公開しています

こうしたカメラ強化は、Dickson氏いわく「iPadのプロユーザーに1台だけで4K品質の映像を快適に撮影および編集できるデバイスを提供する」アップルの意図に沿ったもの。さらにMacに追加のハードウェアをあれこれ繋ぐ準備作業なしに、外出先で自由に仕事ができるようになるとも述べられていました。

追加されるカメラとしては、ToF式の3Dセンサー搭載との説が有力です。これにより3D空間での深度認識がより正確となり、精密な背景ぼかしが可能となり、AR技術が改善されるなど、「創る」「体験する」の両面で進化が期待できるというわけです。

さらに次期iPad ProにはミニLEDディスプレイ、すなわち有機ELの対抗技術が採用されるとの噂もあります。発売当初は12.9インチの1TBモデルが19万4800円(税別)となり、機能ばかりか価格でもデスクトップPCを抜き去りそうだったiPad Pro(2018)ですが、お値段は新境地を拓かないよう祈りたいところです。