クックCEO、iPhone 11 Proのミッドナイトグリーンを実現した日本企業を称賛

環境保護を重視

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年01月1日, 午後 02:35 in apple
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アップルのティム・クックCEOは12月に来日したさい、サプライヤーの1つであるセイコーアドバンスを訪問しています。それはクック氏自らもツイートし、セイコーアドバンスもニュースリリースで発表していました

なぜ、さほど有名ではない同社をクック氏が訪れたのか。日経(Nikkei Asian Review)のインタビューでクック氏は、セイコーアドバンスこそがiPhone 11 Proシリーズの新色ミッドナイトグリーンを実現できた「理由」であると語り、技術力の高さや環境保護の姿勢を称賛しています。
セイコーアドバンスは、今年で創業70周年を迎えるスクリーンインキ製造会社です。クック氏が訪れたのは管理本部・埼玉工場であり、同社の加邊幸慶(かべゆきのり)部長が案内役を務めることになりました。

クック氏は工場内にあるミッドナイトグリーン用インクで満たされた金属タンクの前に立ち「これは高品質の制御と職人技によってのみ作られるものです」と述べています。

通常、緑色のインクにはハロゲン化物などダイオキシンの発生にも繋がりうる汚染物質が含まれています。しかし上記の加邊氏によれば、高い色精度と耐久性を実現しつつもクリーンな製造方法を開発したとのことです。アップルは自社使用電力の100%再生可能エネルギー化達成をアピールしていますが、環境保護に熱心なクック氏とセイコーアドバンスの技術力が合致したというわけです。

セイコーアドバンスは工場内にクリーンルーム(空気清浄度が確保された部屋)を備えた世界唯一のインクメーカーであり、温度と湿度を制御してインクを安定した状態に保ち、一貫した品質を確保することで高い競争力を実現していると述べられています。

同社はミッドナイトグリーンのみならず、ゴールドやシルバーなど全カラーバリエーションの塗料を任されています。しかし、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではなく、当初アップルに売り込んだときは高い基準を満たすことができなかったとのこと。4年間の試行錯誤の末にiPhoneの黒インク供給(iPhone 5の液晶画面を囲む黒枠部分)を開始し、現在ではアップルが売上の40%近くを占めるまでとなりました。

クック氏はアップルとセイコーアドバンスが「ともに成長」し、「おたがいを高め合ってイノベーションを起こす」とコメントしています。

その一方でセイコーアドバンスの平栗社長は「中国企業が急速に追いついている」「価格競争に持ち込まれれば、非常に厳しい立場となる。勝つためには品質を維持する必要がある」と脅威を見据えており、アップルのサプライヤーに求められる企業努力も並大抵ではなさそうです。

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