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ソニー「VISION-S」に見る、スマホメーカーが自動車業界で活かせる強みとは(石川温):CES 2020

スマホからモビリティへ

石川温
石川温
2020年01月10日, 午後 12:30 in transportation
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vision-s「過去10年間、スマートフォンをはじめとするモバイルが私たちの生活を根本から変えたと言っても過言ではない。しかし、次のメガトレンドはモビリティだと信じている」

CES 2020のプレスデー、ソニーの吉田憲一郎社長は、こんな言葉を発した後、コンセプトカー「VISION-S」を発表した。

ここ数年、CESには自動車メーカーが相次いで出展している。自動車関連の新技術が続々と紹介される場となっていたが、ソニーはまさにCESにふさわしい取り組みを発表し、世界を驚かせた。

VISION-Sの開発責任者であり、2年前まではaiboの開発責任者であった川西泉AIロボティクスビジネス担当執行役員は、「我々はウォークマンのころから、人が移動するときに楽しめるツールを提供してきた」と振り返る。つまり、XpeiraもVISION-Sも「人が移動するときに楽しめるツール」の延長線上にあるというわけだ。

ソニーがモバイルからモビリティに注力する背景には、彼らの強みを活かせるというメリットがある。スマートフォンのXperiaは苦戦しているものの、ソニーが手掛けるカメラのセンサーモジュールは、アップルやサムスン、そしてファーウェイを始めとする中国メーカーが奪い合うほどの人気ぶりだ。

ソニーのイメージセンサーは金額ベースですでに2018年度に51%のシェアを誇り、さらに2025年度には60%までシェアを高める目標が定められている。スマホ市場においてイメージセンサーは、カメラの多眼化やセンサーの光学サイズの大判化が進んでおり、今後も成長が期待できる分野。

そんななか、ソニーのイメージセンサーが次の成長軸として捉えているのが、クルマ向けのセンシングだ。こちらはソニーの中で2018年度は数%の売上構成比率でしかないが、これを2025年度には30%まで高められる計画がある。

クルマにカメラやセンサーを載せるということは、すなわち、クルマにカメラという目をつけることを意味する。CMOSセンサーであれば、人の目では捉えられない障害物を早期に検知し、危険を回避することが可能となる。結果、安心安全なクルマができあがるというわけだ。

しかし、カメラを載せまくっているクルマをすでにクルマメーカーが作っているかといえば決してそんな事はない。ソニーとしては「クルマにカメラやセンサーを載せまくるといかに安全か」を証明するために、あえて自分たちでカメラやセンサーを33個も載せた「VISION-S」というコンセプトカーを開発したようだ。さらにVISION-Sは5Gにも対応させる予定で、ソニーのスマホメーカーとしても知見も活かす目論見だ。

スマホ向けのビジネスが好調なうちにクルマに進出しておこうという取り組みはソニーに限った話ではない。

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Snapdragonでおなじみのクアルコムは、CESのプレスデーで、自動運転向けソリューションとなる「Snapdragon Ride Platform」を発表。高性能で効率の良いハードウェアとAI技術の組み合わせにより、自動運転の実現をサポートしていく。 自動車メーカーは自動運転を実現するにあたり、Snapdragon Ride Platformを採用することで開発の負担を軽減できるようになるというわけだ。

また、クアルコムでは、自動車メーカーによるクルマに向けた情報提供をサポートする「Qualcomm Car-to-Cloud Service」も提供する。自動車メーカーはこれを採用することで、4Gや5G回線を経由して、コックピットやテレマティクスのシステムを常に最新の状態にしたり、新しい機能を付加したりすることを柔軟にできるようになる。クルマに対してOTA (over-the-air)アップデートを提供することで、新しいサービスとして収益を確保することも可能になるだろう。

まさに、スマホで培ったSoCの技術やビジネスモデルが、自動車の世界で活用されようとしているのだ。

IT企業の自動車業界への進出といえば、グーグルやアップルがシリコンバレー界隈で自動運転の試作車を走らせたものの、うまく行かずに計画が頓挫しようとしているなんて話を聞く。

しかし、単に自動運転だけでなく、スマホメーカーが自動車業界で活かせる自分たちの強みというのはまだまだあるはずだ。

今回、ソニーが「これまではモバイルだったが、これからはモビリティだ」と宣言したように、他のメーカーだけでなく、グーグルやアップルもまだまだ自動車分野への進出を虎視眈々と狙っているだろう。CarPlayやandroid autoに続く「スマホプレイヤーたちの自動車分野への展開」が今後も相次ぎそうだ。



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