アップルのAI重視がさらに加速か、「オンデバイスAI」を謳うスタートアップXnor.aiを買収

一方でFBIとの軋轢も深まりそう

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年01月17日, 午前 07:00 in apple
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アップルは低消費電力かつエッジベースの人工知能技術に特化したスタートアップ企業、Xnor.aiを買収したと発表しました。

この件は以前より、海外テックメディアのGeekWireが噂話として報道されていましたもの。しかし当時、両社は買収に関してコメントを拒否していました。しかし今回、ニュースメディアAxiosに対して、アップルが公式に買収を認めたかっこうです。Xnor.aiは同社の持つ技術をオンデバイスAIと標榜しますが、その特徴はいわゆるエッジベースコンピューティングにあると言われます。これは、ユーザーや端末の"近く"に置かれたデバイス(いわゆるエッジコンピュータ)にてデータを処理し、通信遅延を回避する技術のこと。

すなわち計算処理を、遠い場所にサーバーがあるクラウドを使わずとも完結させるためのしくみです。

同社のテクノロジーは、この技術を基盤とし、スマートフォンやウェアラブル機器などでディープラーニングをローカルの規模で実行可能とします。さらにメモリ負荷と消費電力を削減しつつ(処理をエッジまでに留めることで)外部のクラウドとも通信せず、データの完全なプライバシーを確保するわけです。




Xnor.aiはマイクロソフトの共同創業者ポール・アレン氏が立ち上げたAI2(アレン人工知能研究所)からスピンオフした企業であり、クラッカーサイズの小ささかつ太陽電池のわずかな電力で音声認識や画像分析もこなすAIハードウェアも注目を集めたことがあります。



アップルが個人のプライバシー保護を極めて重視していることを考えると、小型デバイス上でローカルのみでAIを処理するテクノロジー企業の買収はさほど意外ではありません。同社は2018年末、同様のエッジベースのAI技術を持つSilk Labsを買収していましたが、こちらも人物や顔やモノ、およびオーディオ信号の認識(たとえば音声入力など)を対象とするものでした。

Xnor.aiの技術は将来的にはiPhoneに組み込まれる可能性があり、Siriやその他の機械学習ベースの技術をさらに向上させるのかもしれません。その場合はプライバシー保護もいっそう強固となり、犯罪捜査のためにiPhoneなどのロック解除を求めるFBIや米政府との軋轢も深まることになりそうです。

 
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関連キーワード: ai, apple, deeplearning, privacy, siri, StartUp, voiceassistant
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