アップルとシャマラン監督に盗作訴訟。Apple TV+『サーヴァント』が2003年の映画作品に酷似

特に序盤3エピソード

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年01月16日, 午後 03:00 in Services
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「ザ・モーニングショー」がゴールデングローブ賞にノミネートされ、さらに放送映画批評家協会賞を受賞するなど、サービス開始早々に良作を生み出しているアップルの動画ストリーミングサービスApple TV+ですが、一方では困ったことも起きているようです。

映画監督のフランチェスカ・グレゴリーニは、自身が脚本と監督を担当し2013年のサンダンス映画祭に出品した『The Truth About Emanuel』とApple TV+のドラマ『サーヴァント ターナー家の子守』の内容が酷似しているとして、製作者のM.ナイト・シャマラン監督とアップルを訴えました。『The Truth About Emanuel』は、生まれて間もない子どもを失った母親がリボーンドール(精巧な乳児の人形)を本当の子どもだと信じ込み、その世話をするために雇い入れたベビーシッターとの関係を深めていくという設定があります。その設定が、そのまま『サーヴァント ターナー家の子守』に流用されていると、グレゴリー二監督は主張しています。

さらにそれだけでなく、類似点は作品の美術面やキャラクター配置、ストーリー展開、特定のカットでの演出にいたるまであらゆる場面で見受けられるとしました。これは特にシリーズの序盤3エピソードで顕著とのこと。


グレゴリーニ監督は、大きく異なる点として物語の視点が男性目線になってしまっているところを挙げています。

『The Truth About Emanuel』は、子どもを埋めない身だという自身の苦悩と、思春期に家にいなかった母との関係という実体験をもとに生み出され、母への憧れと母親になることへの憧れの両方を求める2人の女性キャラクターの愛情を描き出すものでした。

対する『サーヴァント~』のほうは製作総指揮と脚本家、監督がすべて男性という布陣で作られた結果、幼子を失った母とベビーシッターの感情面はほとんど掘り下げられず、母は妄想に取り憑かれた狂人として描かれ、ベビーシッターは性的魅力を引き立てるようにされたとグレゴリーニ監督は主張、「私の映画がまるで記号論の授業でリメイクの研究課題にされたように感じた」「率直に言って腹立たしい」と述べています。


訴訟によると、シャマラン監督と脚本のトニー・バスギャロップは『The Truth About Emanuel』を見たこともなく、類似点がまったくの偶然だと述べています。しかし、グレゴリーニ監督の代理人は2017年にTVシリーズ『Berlin Station』の監督としてグレゴリーニを売り込んだ際、『The Truth About Emanuel』を資料としてバスギャロップに渡したと主張しています。

『サーヴァント~』はすでに第2シーズンの製作が決定しています。視聴者としては第2シーズンの到着を待ちつつも訴訟の行方が気になるところかもしれません。


M・ナイト・シャマランといえば、映画『シックス・センス』の度肝を抜く結末で名声を得てしまったために、常に大どんでん返しの作品を求められてしまう苦行を背負う映画監督。作品に目立ったサプライズがなければ「肩すかし」、あったらあったで「知ってた」とか言われてしまうなか、それでも定期的にヒット作を放つ手腕は評価されるべきところです。

とはいえ、この人気監督に盗作疑惑が持ち上がるのは初めてではありません。2003年には映画『サイン』が脚本家ロバート・マッキンリーの未発表作『Lord of the Barrens: The Jersey Devil』に類似しているとして訴えられ、その翌年は映画『ヴィレッジ』が作家マーガレット・ピーターソン・ハディックスの小説『Running Out of Time』に似ていると指摘されました。

グレゴリーニ監督は今回の訴えにおいてそのことにも言及し、Apple TV+を提供するアップルの共同創業者スティーブ・ジョブズの「いかなるときでも素晴らしいアイデアを盗むのは恥知らずな行為だ」という言葉を紹介しています。

...ただジョブズは、誰かから提案されたアイデアをさも自分が思いついたかのように話し、もともとの提案者にまで自分の案だと通してしまう特殊能力 "現実歪曲空間" を持つ人だったので、引用に効果的かといえば微妙かもしれません。
 
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