このCPUの最初の製品が発表されたのが、2000年の今日です。小型PCは人気があったものの高速なCPUは消費電力が大きくて載せられず、かといって低速なCPUでは満足にWindowsが動かないといったジレンマがありました。こういった用途にピッタリな省電力CPUとして、Crusoeは歓迎されたわけです。
いくつか採用例をあげると、「VAIO C1(PCG-C1VJ)」「VAIO GT」「LOOX T」「LOOX S」「LaVie MX」あたりが2000年末近くに登場。2001年になると、さらに「Libretto L1」や「FIVA MPC-205/206」などが出てきました。
面白いと思ったのが、CrusoeはPCだけでなく、電力効率の高さからサーバー用途でも注目されたことです。実際、NEC米沢が小型サーバー「CS56シリーズ」を発売していますし、ブレードサーバーもいくつかのメーカーから登場しています。
ただし、Crusoeは登場時こそ派手だったのですが、残念ながら後継モデルの遅延で商機を逃し、さらに次世代となるEfficeonが本領を発揮する前に、インテルの省電力CPU「Pentium M/Celeron M」によって市場を奪われてしまいました。
このあたりの話に興味があれば、別媒体ですが大原雄介氏による「低消費電力CPUと言えば、忘れちゃいけないTransmeta」が詳しいので、そちらをどうぞ。
1月19日のおもなできごと
2000年、米トランスメタが「Crusoe」を発表2012年、富士通が防水仕様の「ARROWS Tab Wi-Fi」を発売
2013年、ASUSがタブレットPC「VivoTab Smart ME400C」を発売
2017年、日本HPが「HP Elite Slice」を発売
2017年、ビッグローブが「iPhone SE」の取り扱いを開始