スコットランド警察、スマートフォンロック解除ツールの動画を公開。「スマホを迅速に返却するため」

アップルストアも愛用していたという噂も

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年01月21日, 午後 01:00 in security
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Cellebrite
Police Scotland

2019年末の米軍基地銃撃事件でFBIがアップルに容疑者のiPhoneロック解除を求めているさなか、スコットランド警察がスマートフォンロック解除ツールの動作を解説するビデオを公開しました。

このビデオでは警官がツールを使ってスマートフォンからテキストメッセージや写真、カレンダーなどにアクセスしている作業が収録されるとともに、捜査を受ける市民にとってのメリットも主張されています。このロック解除ツールはイスラエルのフォレンジック(法執行機関向けにデバイスのデータ抽出サービスを提供)企業Cellebriteが開発した製品です。同社は「いっき」などで知られるサン電子の子会社であり、同様のデバイスは世界の捜査機関や米国の法執行機関で使用されています

スコットランド警察は本ツールの使用で、警官がスマートフォンに事件関連の証拠が含まれているかどうかを迅速に判断できるようになり、そのために調査に関係のないデバイスを迅速に返却できると述べています。

現在、警察が事件に関連があると推測して押収したデバイスは、なんらかの証拠が発見されるまで、何ヶ月も取り上げられたままの可能性があります。これは被疑者のみならず、被害者や目撃者にも影響の恐れがありますが「証拠を含むデバイスと含まないデバイスをすばやく特定することで、人々の生活の侵害を最小限に抑え、よりよいサービスを公衆に提供できます」と主張されています。

ただし、証拠が見つかったスマートフォンは、その内部にあるデータを完全に抽出されるとのことです。ビデオではCellebriteデバイスのメニューも映されており、連絡先やSMS、画像や通話記録といったメニューごとに区分けされており、広大なデータの海から一滴の証拠を探すのではなく目当てのカテゴリごとに探せる仕組み。たとえば写真の一覧を閲覧できて一枚ごとに手間を取らせないぐあいです。

Cellebriteは2016年米サンバーナーディーノ事件銃乱射事件でも犯人の所有するiPhone 5cをロック解除する技術を提供したと噂されました。その真偽はさておき、同社がiPhoneを含むスマートフォンからデータ抽出できる技術を持つことは、この動画で改めて確認されたかっこうです。

アップル関連情報サイト9to5Macによれば、かつてCellebriteマシンはアップルの直営店でも使用されていたとのことです。以前はiPhoneの新規購入者のためにAndroidスマートフォンから連絡先やその他のデータを転送するのに活用していたが、上記のサンバーナーディーノ事件後に、アップルが止めさせたという情報を得ていると述べられています。

今や生活必需品となっているスマートフォンを捜査のためだからと何ヶ月も取り上げられたままにされるのか、それともプライバシー侵害は甘受しつつもすぐに返ってくる方がいいのか。今後も議論を尽くす余地はありそうです。
 
 

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