DNA分析キットの23andMe、従業員100人レイオフを発表。需要低下響く

需要が一巡したのもあるかも

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年01月24日, 午後 05:30 in Medicine
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LABEのGabe Ginsberg / Getty Images
個人ゲノム解析サービスの23andMeが、全スタッフの14%、100人の従業員をレイオフすると発表しました。またレイオフは会社の成長拡大を計画する部門も含んでおり、今後は消費者への直接的なビジネスと治療部門に事業をしぼることを計画しています。CEOのアン・ウォシッキー氏はCNBCに対し、市場の急速な縮小が起こったことに「驚いている」と述べました。DNA鑑定技術は近年さらに発達し、市販されるキットを使ったDNA分析で自身のルーツを調べたり、がんになりやすいか否かを調べたりといったことが可能になりつつあります。

一方で、1974年から1986年にかけて13人もの犠牲者を出し、多くの被害者を生み出した末に迷宮入りになっていた"ゴールデンステートキラー事件"の再捜査では、インターネット上のDNAデータベースを利用した家系図作成サイト「GEDMatch」の協力が容疑者割り出しに貢献し、事件を解決に導くうえで重要な役割を果たしたとされます。

ただ、この事件では犯罪捜査のために作られたデータベースでなく、一般向けのデータベースの情報が、その情報を提供した個人の承諾も、捜査令状も得ずに捜査に用いられたことから、合衆国憲法に違反しているのではないかとの懸念がもたれています。また、インターネット上にあるDNAの情報が、セキュリティ上の問題から提供者本人とは異なる相手に渡ってしまう可能性も考えられなくはありません。ウォシッキーCEOはほかにも、米国の景気後退が家庭でのDNA分析需要を下げる要因になる可能性を指摘しました。

DNA分析キットビジネスの需要低下は23andMeだけが感じているわけではありません。同業のVeritas Geneticsは2019年に米国内での事業を閉鎖。さらにIlluminaもDNA配列分析器の市場が大きく縮小したと述べており、23andMeもこれを認めています。DNA分析キットは贈答品にも人気だったものの、昨年末には米軍関係者に「意図しない個人情報の開示を避けるため」民間のDNA検査を利用しないよう、国防総省から通達が出ていました。


 

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