iPadを『究極の生産ツール』に変貌させるアプリ5選。iPad 10周年に寄せて(弓月ひろみ)

iPadを仕事に使ったら遊ぶ時間が増えました

弓月ひろみ(Hiromi Yuzuki)
弓月ひろみ(Hiromi Yuzuki)
2020年01月28日, 午前 07:30 in apple
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iPadだけで働くライター、弓月ひろみです。10年前の今日、2010年1月28日の製品発表会で「iPad」が発売されました。私にとってiPadは、仕事スタイルを変えるきっかけになった、まさに「働き方改革」のパートナーです。今日は、具体的なアプリ紹介も交えながら、iPadが、何故働く人の有効ツールになるのか、分析してみることにしました。

iPhoneとiPadの違いは「自分用か、共有用か」

以前の私は"iPhoneで仕事する"をテーマに記事を書いており、iPad初代を手に入れた時も「iPhone大きい版」としか思えませんでした。ところがある日、iPhoneとiPadの決定的な違いに気づいたのです。その違いを大雑把に言えば、こうなります。

iPhoneは手帳。
iPadはスケッチブック。

どちらも、記入できるモノであることは、変わりません。しかし、人に見せないことを前提に、パーソナルな情報を集約させる手帳に対し、スケッチブックは、人に見せたり複数で絵を描くことができる『半パブリック』な存在です。iPhoneとiPadは、そこが大きく違う。それに気付いてから「iPadは仕事でも使える!」と考えるようになったのです。

密なコミュニケーションに役立つiPad、具体的な3つの手法

私はフリーランスライターで、イベントプロデューサーです。どちらの仕事も、案件ごとにプロジェクトメンバーが変わり、関わる人数も変わります。限られた時間の中で仕事を進めるには、密なコミュニケーションが必要ですが、ミーティングの回数も、ゴールまでの時間も限られています。ここで大切なことは、下記の3つだと、私は考えています。

・ アイディアをすばやく共有する
個々の脳内にある思いつきやアイディアを早い段階で共有し、関係者に理解してもらう。

・疑問を解消し、すぐ具現化する
それぞれのイメージに齟齬がないか確認し、すれ違いを減らし、目に見える具体案を作り上げる。

・即決できる環境を作る
一回のミーティングで、なるべく多くのことを決定する。意思決定の作業を持ち帰らせない。

この3つをスムーズに進めてくれるのが、iPadです。iPadは、個人のインプット・アウトプットができるツールですが、チーム内での共有・具現化・決定にも最適です。次に、私の具体的な使用例を挙げます。

1.アイディアをすばやく共有する

iPadには、モヤモヤと定まらない思考を形にするためのアプリが揃っています。主なオススメは下記の通り。

IdeaGrid for iPad

無限に広がるアイディアを一元化できる手帳風グリッドノートです。さまざまなテンプレートが用意されているので、自分で枠を作る必要がありません。手書き、写真の入れ込み、Webページの挿入もできます。

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Simple Mind

シンプルなマインドマップです。なんとなく浮かんだアイディアも、なんとなく形にしていく作業で具体的になります。できあがったらコレを見せると便利です。

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iPadの利点は、これらのアプリで作成したデータを、即、人に見せられること。画面を見せながら、拡大縮小、ピンチイン・アウトをしながら、共有したい相手にプレゼンします。頭の中にあるものを一度出し、筋道立てて整え、それを説明すれば良いので、内部向けにPowerPointを作る労力が省けます。また、隣に座ってディスプレイを見せれば良いので、改まった場を設けて意見を貰うより、率直な言葉を聞ける率も高くなりました。

2. 疑問を解消し、すぐ具現化する

アイディアを発表した時、チーム内から質問が出たら、熟考したりアイディアを組み直す必要があります。1で紹介したアプリで組み直すか、下記のアプリで形にしましょう。

Metamoji Note

自由に書ける(描ける)ノートです。私は手書きでプレゼンテーション資料を作ることがあり、シェアしたデータをブラウザでも確認できるのも利点です。

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GoodNotes5

フリーハンドの線を、直線に自動修正できる機能を搭載。手書きが苦手でもOKなノートアプリです。チーム内に共有したい内容をシェアするのにも使えます。

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iPadはスケッチブック。3人でも4人でも、寄ってたかって白紙疑問を書き込めます。私は、会議の際に、iPadをテーブルの中央に置き、ぐるぐると回しながら、Apple Pencilで書き込んで貰います。これらのアプリは、写真を取り込めるだけでなく、図形を記すのに長けており、描いたものの拡大・縮小が容易です。紙と違って何度消してもよれることもありません。

「このレイアウト、この部分がおかしいんじゃない?」
「この写真の、ココにあるテーブルをこっちに持ってきて...」

画像や手書きのラフをあれこれ移動させられるので、全員で一気に疑問を解消できる、最適解が見つかりやすくなります。相談し終わったあと、すぐにデータ化し「今日の議事録」としてSlack等にシェアできるのも利点です。

3.即決できる環境を作る

ここまでは、主にチーム内の話でしたが、即決については"相手の要望を聞か必要がある相手"、それを企画に反映させる必要がある相手との話です。いわゆるクライアントとのミーティングの場です。使うアプリは、下記の通りです。

Keynote

PowerPointと同様、プレンゼテーションが作成できるアプリです。企画が立ち上がり、すぐにプレゼンが必要な際は、移動中にiPadで資料を作ることもあります。iPhoneとのiCloudで連携できるので、時にはiPhoneで修正することも。

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画面は直接見せるか、アダプターを使ってスクリーンに投影します。プレゼンテーションが終わったら、クライアントにヒアリングします。

「具体的にはどのようにしたいですか?」「気になるポイントはどこですか?」と、クライアントの要望を聞き、Apple Pencillを使ってKeynoteに書き込みます。可能であれば書き込みながら変更を提案し、回答を貰います。

こうすると、「そういう意味では発言していない」「数字が違う」などのすれ違いを防げます。ヒアリングして、手元でメモして持ち帰り、後日改めてプレゼンテーション...とすると、プロジェクトの進行が遅くなるだけではなく、クライアントの熱量も覚めてしまうかもしれません。

時には、自分が思ってもみないタイミングで、プレゼンテーションのチャンスが回ってくる時もあります。他の仕事のジャンルでも、営業として使えるKeynoteの資料は一式iCloudの中に入れておき、いつでも取り出せるようにしています。

近くにスクリーンがない場合は、相手にiPadを渡し、iPhoneのKeynoteをリモコンにする機能でプレゼンテーションを行います。急なタイミングで訪れる、営業のチャンスでもあわてないのは、iPadという相棒がいるからです。

iPadが取り去った「デスクで働かなければならない」という思い込み

さて、iPadを手に入れたことで、他に何が変わったのか。簡単にいうと、遊ぶ時間が増えました。そして、圧倒的な量のコンテンツを浴びられるようになりました。Kindle Unlimitedで本を読みあさったり、英字新聞をダウンロードして読んだり、Netflixで話題の映画を見たりと、ニュースもカルチャーも海外コンテンツも、一台で手に入れにられるようになりました。

仕事しながら上手にサボれるようになり、躊躇なく旅行に行けるようにもなりました。それは「いますぐ対応できる」「どこにいても働ける」という自信を、iPadが与えてくれたからでしょう。10時間の電源が担保されているので、出先でも「どこかに電源のあるカフェないかな」と探すことがなくなりました。モバイルバッテリーがあれば、さらに無敵です。なお、私は以前より、強くセルラー版をお勧めしていますが、それはiPhoneと同じような「常にオンライン」であり、接して数秒で作業を済ませるためです。

以前は、パソコンを持っていこうかどうしようか悩むようなシーンでも、iPadは軽いので毎日持ち歩くことができます。女性用の小さなカバンにも収納できるので、迷わずカバンに入れておけます。私は、自分のオフィスを持っていませんが、もし、1日に5件アポイントメントがあったらその合間に原稿を書いたり、アイディアのアウトプットを行うことができます。たとえそれが、海であろうと山であろうと、リゾート地であろうと、ふかふかのベッドの上ででも、電波さえ見つけられればどこでも仕事ができるのです。

デバイスが働き方を変えるなんて、そんな大袈裟な、と思う人もいるかもしれません。他のタブレットでも同じことはできるかもしれません。でも私は、iPhoneユーザーですから、iCloudの連携が、さらに作業効率をあげてくれるのです。そして、どんな人であっても、クリエイティブになれるというコンセプトを元に作られたような、このツールの全てが好きなのです。

私にとってiPadは、私をクリエイティブにしてくれる欠かせない相棒。皆さんにとっても、充実したiPadライフが送れますように。

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