ソニーは2月7日、8Kチューナーを内蔵した85型の液晶テレビ「Z9H(KJ-85Z9H)」を発表しました。市場想定価格は200万円前後で3月7日に発売します。
8Kチューナー内蔵のテレビは既にシャープが販売していますが、ソニー製のテレビとしては本機が最初の製品です。また、ソニーがこれまで培ってきた技術を結集した製品でもあります。
ソニーが最もアピールするのは高画質プロセッサー「X1 Ultimate」や超解像エンジン「8K X-Reality PRO」を搭載する点です。X1 Ultimateは、8Kを見据えて開発されたプロセッサーで、処理能力は従来の「X1 Extreme」比で200%向上しています。
8K X-Reality PROは、独自の8Kデータベースを使いフルHDや4K画質の映像を8K相当の品質へとアップスケールする際に貢献。鮮鋭かつリアルタイムに高画質化できると言います。
また、ソニー独自の高輝度技術として「8K X-tended Dynamic Range PRO」を搭載。これは、映像の暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことでダイナミックレンジを高める技術です。同技術は、従来のプレミアム液晶モデル(X9500G、Z9F、Z9D、X9000Fなど)に搭載していた技術ですが、Z9Hの8Kパネルでは、従来機よりも更に明るさを出すため、電力の使い方をZ9Hに最適化したと言います。
高画質な映像に欠かせない技術としては「Backlight Master Drive」(以下BMD)も見逃せないポイントです。こちらはZ9DやZ9Gシリーズにも搭載していますが、Z9Hでも搭載しています。従来の直下型LEDは、いくつかのLEDをブロック単位で制御する仕組みですが、BMDでは全てのLEDを単独で駆動させるため、より緻密に制御できます。
音響技術に関しては、上下に2.2chのミドルレンジスピーカーを内蔵し、サブウーファー(10W)を2基搭載。大画面の課題であった音の定位のズレを解消したと言います。
また、NetflixやHuluなどの映像コンテンツを視聴できるほか、Google HomeやAmazon Alexa対応デバイスなどのスマートスピーカーに対応し、ハンズフリーでの操作が可能です。さらに「AirPlay 2」にも対応するため、iPhone/iPadで撮影した画像やAppleデバイスのコンテンツをBRAVIAで閲覧・視聴できます。
入出力端子はUSB×3、HDMI入力×4、ビデオ入力、ヘッドフォン出力、センタースピーカー入力、光デジタル音声出力(AAC/PCM/AC3/DTS)、LAN端子を備えます。スタンドを含む外形寸法は191.3×43.2×122.6cm(幅×奥行き×高さ)、スタンドを含む重量は75.8kgです。