中古テスラに搭載の自動運転オプション、OTAアップデートで削除。「あなたが支払った機能ではありません」

8000ドルもするのに

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年02月9日, 午前 07:50 in Transportation
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typhoonski via Getty Images

通常、中古の自動車は新車販売時に装着したオプションをそのまま装備して次のオーナーに販売されるものですが、高度にソフトウェア化されたコネクテッドカーの場合、装備していた機能がいつの間にか削除されてしまうこともあるようです。

米国のサードパーティー自動車ディーラーは、テスラが実施した中古車オークションで入手したテスラModel S 75D 2017年モデルを顧客に販売しました。このEVにはEnhanced Autopilot(EAP:Summon機能が含まれるAutopilot)とFSD(Full Self Driving:完全自動運転オプション)、合計8000ドルのオプションが付属しています。

これらオプションは中古車として販売されたときの資料にも記され、さらに購入時の設定画面をカメラで撮影した写真に設定項目が確認されています。ところが、新しいオーナーのもとへ渡ったModel Sに最初のOTAソフトウェアアップデートが来ると、EAPとFSDオプションが忽然と消え去ってしまったとのこと。しかし、ディーラーが顧客に販売する際にテスラが発行した重要事項説明書には、オプションの削除については何も記されていませんでした。
テスラはOTAアップデートの際にそのEVに選択されているオプションの監査を行います。そして、このModel Sは現在のオーナーに販売された際に上記オプションが購入されていないと判断され、機能が削除されしまいました。新オーナーがテスラに問い合わせたところ、その回答は上記の理由を述べたうえ「残念ながらFSD機能はあなたが支払った機能ではありません」「これらの追加機能を引き続きご希望の場合は、アップグレードの購入プロセスを開始できます」と記されていました。

とはいえ、EAPもFSDもソフトウェアで提供される機能ながら、実際は物理的なオプションと同様の扱いで販売されています。いずれも定期的に料金を支払うサブスクリプションではなく、購入時に追加するオプションです。つまりそれらの機能はオーナー個人でなく、クルマそのものに紐付けられるはずです。テスラが直接販売する中古車でも「EAPやFSDを削除してその分安くして」と言っても、それはできないと断られるとJalopnikは伝えています。またテスラの利用規約では、ユーザーに紐付け譲渡できない機能はPremium Connectivityが唯一記されています。

もしテスラが、中古車として自社のEVが再販売されるたびに新しいオーナーにそのクルマに付いている8000ドル(約88万円)もする機能を購入させているのであれば、それはいささかセコい商売というほかありません。

この記事のディーラーはJalopnikに対し、新オーナーがオプションを取り戻すために最善を尽くしているとしつつ、自身が義理の父にプレゼントしたLudicrousモードオプション搭載の中古Model X P90Dも、およそ2か月後に突然Ludicrousモードが削除され、さらにP90Dの基本仕様すら下位モデルのものに入れ替えられたことを明かしました。そしてテスラによる「これらの行為にショックを受けている」と述べています。

なお、テスラのコミュニティ掲示板には、テスラがFSDを値引き販売した際にそれを後付けで購入したオーナーたちが、ある日突然FSD機能が削除されたと報告する事例が複数書き込まれています。この場合は割引とは言えFSD購入の際の請求書の写しを(テスラのウェブサイトから)ダウンロードしテスラに提示することで、復旧対応を受けられた模様です。

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