NASA、2021年予算に約252億ドルを要求。うち123億ドルは有人月面着陸関連

火星の有人探査も視野

TechCrunchJapan Staff
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2020年02月11日, 午後 03:30 in space
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米国時間2月10日、トランプ政権は2021年度予算要求を発表し、NASAの申請は予想通り12%増加した。これでNASAの総予算額は252億ドル(約2兆7677億円)となり、その半分近い123億ドル(約1兆3510億円)は、月面着陸の復活と最終目標である火星の有人探査に充てられる。

行政予算管理局が米国時間2月10日月曜日に発表した本予算要求の中で、33億ドル(約3625億円)が宇宙飛行士を月の公転軌道から月面に送るために使用される有人月面着陸システムの開発目的に使われる。これは、一連の計画が「維持可能な探求」の安全で信頼性の高いシステムを開発するために、「競争、産業革新、および堅牢な政府見通し」に依存していることを表している。

予算には、Space Launch System(SLS、宇宙打ち上げシステム)および宇宙船オリオンを継続開発するための40億ドル(約4393億円)も追加されている。この組み合わせは宇宙飛行士の地球から月への移動手段になる。予算案は、NASAがこの資金を使って「システムを完成し定期飛行計画を確立」することを具体的に求めている。

他には、1.75億ドル(約192億円)が月面で宇宙飛行士が使用する宇宙服に、2.12億ドル(約233億円)が移動に利用されるローバー(月面探査車)に充てられる。2.54億ドル(約280億円)が割り当てられている商用月面着陸サービス(CLPS)では、NASAが民間パートナーの要求を受けて、2024年の有人月面着陸に先立ち実験器具や貨物を月面に送り込む。

「月面イノベーション計画」には4.3億ドル(約472億円)の資金が用意されており、月面資源を活用した発電、宇宙飛行士の住居、探査ツールなどを利用したテクノロジー開発および実演に使われる。これらの技術はロボット、有人両方の月面探査に使用され、最終的に火星探査でも同様の利用に生かされることが提案書にかかれている。

5.29億ドル(約581億円)の「火星ロボット探査」予算には、火星の土壌を地球に持ち帰る初めてのミッションや、火星表面近くの氷をマッピングし最終的に有人探査に利用するミッションが計画されている。

他に本予算要求は、低地球軌道における米国の存在感を引き続き確立するとともに宇宙飛行士の訓練にも利用される「新宇宙ステーション」の開発支援も含まれている。本予算は超音速機X-59の飛行デモにも資金提供する。NASAが2022年の初飛行を目指して開発している同機は、将来の商用超音速旅客機の青写真となることが期待されている。

予算の削減が提案されている科学ミッションもあり、学校現場のSTEM教育を支援するOffice of STEM Engagementもそのひとつだ。STEM事業が窮地に追い込まれたのこれが初めてではないが、これまでのところ削減措置は免れている。

NASAは今回の予算要求および政権の計画における意味について米国時間2月11日の午後に概略説明を行う。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

 
 

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