テスラAutopilot使用中に死亡の運転手、事前に誤動作を報告も対応なし。事故時は前方見落としか

魔の分岐点

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年02月12日, 午後 12:00 in Transportation
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Sjoerd van der Wal via Getty Images
アップルのエンジニアだったWalter Huang氏は、2018年3月23日に発生したテスラModel Xの事故で死亡しました。このときModel XはAutopilotモードを使用し時速約70mph(約112km/h)で走行していましたが、米国家運輸安全委員会(NTSB)は、このときModel Xがハイウェイのランプとメイン車線の分かれ目のバリアに向かってハンドルを切っていたと報告しました。これはHuang氏が生前にテスラ販売店に伝え、修理を求めていたクレームと同じ内容の動作です。大破したModel Xから取り出されたデータは、事故以前の走行ではAutopilotシステムが分岐点の進入禁止エリア、通称"ゴアエリア"に向かって走行を始めた際、Huang氏がクルマを車線に戻していたことを示しています。Autopilotが分岐点に向かって走行してしまう問題について、Huang氏はテスラのディーラーにクレームを申し出ていましたが、ディーラーは問題が再現できないとして修理やプログラム修正には応じませんでした。

そして事故が起こったときは、衝突までの約6秒間にHuang氏がブレーキやハンドル操作をしていなかったこと、Model Xが分岐点に向かって加速したことが、NTSBの予備調査報告で述べられています。

事故発生までの18分間において、ドライバーは1/3の時間しかハンドルを握っていませんでした。テスラはAutopilot使用中もハンドルを握るようドライバーに呼びかけていますが、テスラオーナーのなかにはそれを回避している人もいるとされます。テスラはハンドルを握らず、幾度か発したはずの警告にも応じなかったHuang氏の過失のせいで事故が発生したと主張しています。

なおNTSBは、テスラがドライバーの過失として調査協力を打ち切った2018年4月以降も"責任の所在は不明"だとして調査を継続しています。さらにHuang氏の遺族はModel Xに欠陥があるとしてテスラに対し訴訟を起こしました。

ただ、NTSBはHuang氏のiPhoneの動作状況をアップルの助けで調べたところ、ドライバーが走行中にゲームアプリを操作していたとのログ情報が発見されました。もしかすると、いつもならAutopilotの誤動作に気づいて回避行動をとっていたHuang氏が、この日に限ってゲームに気をとられ、分岐点に衝突するまで気づかなかった可能性もないわけではなさそうです。NTSBは衝突の原因を特定するため、2月25日に改めて審問を行う予定です。テスラはこの件についてコメントしていません。

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