「RFIDタグ x 杖」で視覚障害者を誘導、点字ブロックを補完 京セラが開発

ホームドアを設置するよりも低コストで導入できるとのこと

金子 麟太郎(Rintaro Kaneko)
金子 麟太郎(Rintaro Kaneko)
2020年02月12日, 午後 07:10 in IOT
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KYOCERA 0212 Smart Hakujyo

京セラは2月12日、RFIDを使って安全な歩行をサポートする「視覚障がい者歩行支援システム」を開発したと発表しました。鉄道会社や地方自治体などと連携し、3年以内の実用化を目指すとしています。

RFIDは、電磁界や電波などを使いRFタグの情報を近距離(数cm~数m)で読み取るシステム。すでにユニクロやGUといったアパレル企業がこのシステムを導入しています。

京セラが開発したシステムは、あらかじめ駅のホームや列車の連結部にパッシブRFタグを設置し、同タグを読み取る装置が付いたスマート白杖を持つ歩行者が同タグに近づくと、手持ちのスマホが振動し音声で注意を促す仕組みです。同システムを活用することでホームからの転落や列車との接触事故を減らすのが狙いです。

KYOCERA 0212 Smart Hakujyo▲駅のホームや列車の連結部に設置するパッシブRFタグ

KYOCERA 0212 Smart Hakujyo
▲スマート白杖の先端部にパッシブRFタグのリーダーを備える

KYOCERA 0212 Smart Hakujyo
▲パッシブRFタグにスマート白杖を持つ人が近づくと、手持ちのスマホで注意喚起する

身体障害に詳しい金沢大学人間社会学域医学博士の吉岡学氏は12日の会見で「近年、視覚障がい者が駅のホームから転落したり、列車と接触する事故が多発しており、その対策が必要とされている」と現状の課題について話しました。

KYOCERA 0212 Smart Hakujyo▲金沢大学人間社会学域医学博士の吉岡学氏

また、吉岡氏は「JRや私鉄路線でもホームドアの設置が増えているが、全ての駅のホームをカバーしきれていない」と指摘しました。

京セラ研究開発本部研究企画部責任者の中川浩文氏も「ホームドアは重いため、老朽化した駅への設置が困難」と付け加え、同システムの優位性を次のようにアピールしました。「パッシブRFタグは電源も必要なく小型なため、ホームドアを設置するよりも低コストで済む」(中川氏)

KYOCERA 0212 Smart Hakujyo▲京セラ研究開発本部研究企画部責任者の中川浩文氏

同社は、2月18日〜3月19日まで京セラみなとみらいリサーチセンター(横浜市西区みなとみらい3-7-1)1階の共創スペース「クリエイティブファブ」に、同システムの体験ブースを設置。一般や企業の人に体験してもらい、その意見をもとに改良を重ねるとしています。

中川氏は今後の課題について「パッシブRFタグをホームや車両に埋め込むため、耐久性を高める必要がある」と話しました。
 
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