クレカ大で最大100W、小型4ポートUSB充電器がファンディング中。パワーICチップや変換効率も明示

アップル関連ではおなじみTUNEWEAR製品

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2020年02月20日, 午前 10:00 in usb charger
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TUNEMAX 100W GaN
続々と注目製品が発表されるUSB PD対応ACアダプタ(充電器)ですが、ヘビーユーザー向けの多ポート・高出力タイプの注目モデルがGREEN FUNDINGにてファンディング中です。それが、TUNEWEAR(チューンウェア)の『TUNEMAX 100W GaN Charger』。

ファンディングの主催は、日本での代理店となるフォーカルポイントが手がけています。製品が入手できるプランの価格は7128円(送料込)から、受付終了は3月24日の23時59分まで。予定配送時期は2020年4月以降です。

特徴は、4ポート(USB Type-C×2+Type-A×2)タイプで総合出力が最大100W、さらに1基での100W出力にも対応しながら、クレジットカードサイズの小ささにまとめている点。フォーカルポイント側は「世界最小クラスの100W充電アダプタ」とアピールします。また「パワーICのメーカーやモデル名を明示している」という、ヘビーユーザーにとっては非常に重要な特徴も備えます。
プロジェクトは既に目標額を達成ずみ。またリスクに関しては「支援金支払い後のキャンセル、返金要求、その他支払いの撤回等は一切行うことができません」というタイプですが、既に目標達成している点、またTUNEWEARとフォーカルポイントの実績から、事故が発生する可能性は非常に低いと思われます。

TUNEMAX 100W GaN

まずは気になる大きさと重さから紹介しましょう。本体サイズは「横長にして寝かせた」置き方で85.3×60.8×28.9mm(幅×高さ×厚さ)、本体重量は208g。クレジットカードのサイズは85.6×53.98mmなので、高さは若干オーバーするもののほぼ同じというレベルです。

他の製品との比較という点では、多ポート構成で100W出力に対応したモデル自体がまだ少ないのですが、USBポート構成などで直接的なライバルとなりそうなアンカーの『PowerPort Atom PD 4』(ただし出荷停止中)は、約110×85×34mmで約457g。この点からも、本機のコンパクトさが伺えます。

なお、実は本機の主な仕様は、先日米国で製品出荷がなされた『HyperJuice 100W GaN USB-C Charger』と非常に近い構成となっています(ただし、後述する複数USB端子の出力振り分けなど、重要な仕様で異なっているところもあります)。

HyperJuiceの製品も現在Makuakeでファンディング中ですが、8659円(消費税・送料込)からと、本機に比べて若干高価。またカラーリングもホワイトのみなので、黒系が欲しいユーザーはこちらが良さそうです。



TUNEMAX 100W GaN
TUNEMAX 100W GaN

もう一つのポイントが、ポート構成と出力です。実は本機の大きなポイントは、複数ポート接続時の出力の振り分けにあるのです。

ポート構成は、USB Type-C×2+Type-A×2。そもそもType-Cを2基備えた製品はいまだに多くないため、その時点ですでに嬉しいところ。全体の構成も、現状の機器構成や総合最大出力100Wという枠の中では妥当な仕様と呼べそうです。

さらにACプラグは、嬉しい本体内蔵の折り畳みタイプ。カバンの中でも周りの機器を気にせずに放り込めます。

急速充電仕様に関しては、USB Type-C側はUSB PD 3.0に準拠、USB Type-A側はクアルコムのQuick Charge 3.0をサポートします。

TUNEMAX 100W GaN

そして機器側への出力に関しては、上記の表の通り。機器を単独で接続した状態では、Type-C側で最大100W(まだまだ対応モデルは少ない仕様です)、Type-A側では最大18Wをキープします。

そして白眉となる点が、複数出力時には「すべての機器に相応の速度で充電が可能となる」出力の設定となっていること。
例えばUSB Type-C×2同時では65Wと30Wに振り分けられ、4台すべてであればType-C側が45Wと30W、Type-A側が12W×2といった具合で、「接続が想定される典型的な機器に対して(最速ではないものの)急速に充電ができる」程度の、絶妙な設定がなされています。

なお、上述したHyperJuice製品では、複数台のデバイスを接続した場合は、それぞれのデバイスが要求する電力が自動的に分配される仕様です(Q&Aより)。このあたりの電力調整ファームウェアは異なった実装となっていそうです。

TUNEWEARはアップル製品のアクセサリを主に手がけているため、例としては「(単独であれば)16インチMacBook Proも最高速充電が可能」「MacBook AirとiPad Proに加えて、iPhone 11にAirPods Proの同時急速充電が可能」と紹介していますが、当然ながらこうした出力パターンであれば、ヘビーユーザーのモバイル機器群でも幅広くカバーできるはず。

筆者はとくに、Type-C×2時を安易に50W×2としなかったあたりに、TUNEWEARのこだわりと、ユーザーニーズに対するフォローの上手さを感じた次第です。


▲Navitas社作成の、GaNパワーICの特徴紹介動画(英語)。パワーICと言うだけあり、本来は複数の部品が必要だった回路を集積しています

もうひとつの特徴は、高出力ACアダプタの宿命とも呼べる発熱対策です。とくに本体の小型化を目指した本モデルのような製品では熱対策部品を収める場所の確保が難しく、実装難度はとくに高くなります。

こうした問題を解決するためのポイントが、発熱自体を少なくする(=変換効率を向上させる)点。本モデルでは、変換動作のベースとなるパワーICにNavitas Semiconductor社の『NV6117』を採用。Navitasは世界初のGaN(窒化ガリウム)パワーIC専門企業として知られており、GaN素材と高速スイッチングという、高効率・小型化に必要な2つの技術を双方ともに得意とします。

この高効率なICにより、公称変換効率は95%。現状でのGaNベース製品としては相応と呼べる水準ですが、ACアダプタ全体としては(当然ながら)非常に高い水準です。

なおそもそも、パワーICのメーカー名とモデル名、そして公称変換効率を明示している点も本機の特徴の一つです。現状のUSB ACアダプタでこうした基幹部品レベルのモデル名を公開している製品はまだ少ないため、それだけ信頼性に対する自信が伺えます。

TUNEMAX 100W GaN

さらに回路基板の要所に対するヒートシンクの装備や、万が一を防ぐべく、外装に耐火性の高いポリカーボネートを採用するといった工夫もなされています。もちろん、過電流や過電圧、漏電保護、そして過熱保護機構も完備します。

こうした高性能基幹部品や設計上の工夫により、実際の発熱に関しては「15インチMacBook Proを0%から100%まで充電する間に、本モデルの30箇所で温度を測定したところ、内部部品は最高でも90℃を超えず、外部も60℃を超えなかった」とのこと。

これだけ聞くとかなりの発熱にも思えますが、100WのACアダプタとしてはかなりの高水準と呼べるもの。同社は合わせて、「『業界標準』である内部130ºC、外部65ºCに比べて大幅に発熱量を抑えた」点も謳います。

TUNEMAX 100W GaN

このように本機は、「最大100Wの複数ポートUSB-C ACアダプタとして、現状で求められる(そしていくつかは相反する)仕様を、バランスを取りつつまとめた」と呼べそうなモデル。

もちろん、ヘビーユーザーからすれば「すべてType-Cでも良いのでは」「大きくても良いから複数接続時の出力を大きく」といった要望は出るかと思いますが、当然ながらそうした仕様はコストや本体の大きさが増加する方向へと繋がります。そういったバランスを考えた場合、本機の割り切りは最大公約数的にも思えます。

また、複数機器接続時の"わかってる"電力割り振りや、他製品では非公開が当たり前のデータを公開するといった点などは、さすがはMac関連製品でヘビーユーザーに支持される老舗と言えるポイントでしょう。

2020年は間違いなくUSB ACアダプタの世代交代の年になりますが、そうした中にあっても注目できるモデルと呼べそうです。

 
 

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