NASAの数学者キャサリン・ジョンソン氏が101歳で死去。映画『ドリーム』のモデル

Hidden Figures

Ittousai
Ittousai , @Ittousai_ej
2020年02月25日, 午前 07:31 in nasa
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NASAの宇宙計画に多大な貢献をした数学者・計算手であり、映画『Hidden Figures』(邦題:ドリーム)のモデルにもなったキャサリン・ジョンソン氏が、2月24日に亡くなりました。 キャサリン・ジョンソン氏は1918年生まれ。幼くして数学に特異な才能を示し、18歳で数学の学位を取得して大学を卒業しました。女性や有色人種が研究の道に進むことは難しい時代であったため、一時は公立校の教師となったものの、1953年に親族の勧めから NACA (National Advisory Committee for Aeronautics, 後のNASA)で計算手(コンピューター)としての職を得ます。

当初は多数の女性計算手のひとりとして与えられた計算をする業務でしたが、1950年代アメリカの差別的環境のなかでも解析幾何学の才能を発揮し、当時は全員が白人男性で構成されていたフライトリサーチチームに大きく貢献します。

1986年にNASAを引退するまで軌道計算に携わった宇宙計画は、米国初の有人宇宙飛行であるマーキュリー計画、人を月面に立たせたアポロ計画、のちのスペースシャトルやランドサットなど。著者・共著者として残した研究報告書・論文は26本 (女性職員の功績であっても報告書に名前を残すことが許されていなかった当時、女性として著者名を記したのも彼女が始めてです)。

マーキュリー計画で米国人として初めて地球を周回した宇宙飛行士であり、アメリカの英雄として上院議員も務めたジョン・グレンが、打ち上げの前にコンピュータ(機械)による計算だけでなく「彼女(ジョンソン) を連れてきてくれ」と手計算による検算を求め、ジョンソンが良いというなら自分も準備完了だと述べたエピソードは、NASAのアフリカ系アメリカ人女性の知られざる苦難と活躍を描いた小説および同名映画『Hidden Figures』(邦題ドリーム)でも描かれました。


NASAはジョンソン氏の訃報に際して、アポロ計画の宇宙飛行士を月面に立たせた軌道計算に貢献しただけでなく、宇宙計画においてもより広い世界においても、女性やマイノリティの地位を切り開いた戦士であると讃えています。




映画『Hidden Figures』(ドリーム)では女優タラジ・P・ヘンソンが演じ、ジョンソン本人からもお墨付きを得ています。

 

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