東北大が強化ガラスの新しい評価方法を開発。ガラスの構造をマイクロメートル単位で分析

すぐ落として割る人には朗報

中田ボンベ(Bonbe Nakata)
中田ボンベ(Bonbe Nakata)
2020年02月26日, 午後 12:40 in smartphone
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Galaxy S202020年2月19日、東北大学大学院工学研究科の藤原巧教授らの研究チームは、スマートフォンなどに用いられる化学強化ガラスの「割れにくさを評価する新しい手法」を開発したと発表しました。

ゴリラガラスなどの化学強化ガラスは、イオン交換法という特殊な加工をして割れにくくしています。イオン交換法は、ナトリウムイオンを含んだガラスをカリウムイオンを含む液体に浸しておき、ガラス表面のナトリウムイオンをカリウムイオンと入れ替える方法。ナトリウムイオンが入っていた隙間にカリウムイオンが入るのですが、カリウムイオンの方が大きいため、狭い隙間に物を詰めるようにガラス全体がギュッと圧縮され、割れにくくなるのです。

ガラスを割れにくくしている力を圧縮応力といいますが、ガラスは不均一な構造をしているため構造ごとに圧縮応力が異なり、割れやすい部分もあるのではと考えられていました。しかし、従来の検査方法ではガラスの微細な構造まで解析ができず、圧縮応力がどのように空間分布しているのか分かりませんでした。

そこで、藤原巧教授らの研究チームは、顕微ラマン分光法という、レーザー光をガラスに照射しすることで発生する光の散乱から、対象物の構造を分子レベルで解析する計測方法で、市販の強化ガラスの組成や網目構造を解析することに成功しました。この手法を用いることで、ガラスを割れにくくしている力が、構造ごとにどのように作用しているのか、またその空間分布をマイクロメートル単位で計測できるとのこと。

今回、開発された評価方法は、例えばより割れにくいガラスをデザインする際や、品質管理でも生かせるとしています。もしかすると、スマホを落としても割れることのない夢のようなガラスが登場するかもしれませんね。

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関連キーワード: chemicals, gorilla glass, science, smartphone, technology, Tohoku University
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