GM、低コストでスポーツカーからSUVまで対応可能なEV電池「Ultium」発表

GMCハマーはじめ、将来のグループ全EVに搭載します

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年03月5日, 午後 08:40 in Transportation
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GM
キャデラック、ビュイック、GMCといったブランドを持つ米ゼネラルモータース(GM)が、電気自動車向けの新しいバッテリーアーキテクチャ「Ultium」を発表しました。

水平にも垂直にも積み重ねられるパウチ式のバッテリーセルを採用したことで、より小さなスペースにより多くのエネルギーを詰め込めるようになり、より幅広い種類のクルマに適用できるとのこと。Ultiumバッテリーアーキテクチャは、バッテリーパック内に垂直または水平に組み合わせて配置できる大判のパウチ型セルを使用します。柔軟なモジュールフォーマットにより、たとえばGMCハマー EVなら24個のモジュールを垂直にスタックしたセルを採用し、車高の低いキャデラック、ビュイック、シボレークロスオーバーなどには6、8、10、または12個のモジュールを薄く水平にスタックしたセルを採用できます。

現在のシボレー・ボルト向けのバッテリーはその価格が
145ドル/ kWhとされますが、LG Chemと設立した合弁会社で生産されるUltiumバッテリーは2025年までにコストを100ドル/ kWh以下にまで引き下げるとのこと。このセルには独自の低コバルト化学物質が採用されており、開発が進めば数年間でコストをさらに引き下げられるとGMは考えています。

Ultiumバッテリーは50kWhから200kWhまでの容量をサポートし、また0-60mph加速約3秒の高性能車や、航続距離400マイル(約644km)の低電費車を実現できるとされます。確かに、GMCブランドの電気自動車として発表されたピックアップトラックGMCハマーEVも、0-60mph加速は約3秒と謳っていました。

充電は多く使われる400Vタイプのバッテリーパックにて、最大200kWの高速充電をサポート。800V対応バッテリーの場合は350kW急速充電にも対応します。
バッテリーの低コスト化、既存設備の再利用、シンプルな設計の電気自動車とすることで、GMは今後押し寄せるEVの波の中から利益を生みだすことを期待しています。

自動運転シャトルのCruize Originは、Ultiumバッテリーを使用するEVのひとつです。また先に述べたGMCハマーEVや、キャデラックが4月に発表する高級SUV「Lyriq」も共通のバッテリーアーキテクチャーを採用します。シボレーブランドでも、ボルトEVの新型を2020年後半に、そのクロスオーバータイプは2021年夏に姿を現す予定です。

なお、最大200kWh、400マイルという想定の航続距離は、いまやEVの目指すところとしては決して長距離とはいえなくなってきているかもしれません。特にEV市場の先頭を引っ張るテスラの場合は、その航続距離をひとつの強みとしており、Model SおよびModel Xではグレードにもよるものの航続距離400マイルに到達しつつあります。

またフォードのマスタングMach-Eなどもその購入者の8割が拡張バッテリーオプションを注文していることが明らかにされており、EVであろうともユーザーが長距離走行を重視していることがわかります。そんななかでGMがライバルに太刀打ちするには、少なくとも同等の能力を備える必要があり、その意味ではUltiumバッテリーアーキテクチャーはアドバンテージといえるほどのものではないかもしれません。

 
 

 

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