ipad"iPadだけで仕事する"ライターの弓月ひろみです。ここ最近、国内の状況に合わせて、もっぱら仕事はリモートワークになっている......という方も多いことでしょう。

私はフリーランスなので、元よりリモートワーカーのようなものですが、最近は企業の方とのWeb会議が増えました。ZoomやSkypeなど、オンラインミーティング用のアプリを使えば顔を見て話せますから、コミュニケーションに不自由は感じません。ところが、続けているうちに意外な盲点を見つけました。

それは「ホワイトボードを一緒に見られない」ということ。オフラインでミーティングをする時、私はホワイトボードを多用する派です。特に新しい企画のブレインストーミングや戦略会議では、簡単な図を手で書いたり、レイアウトのラフを皆で見たりしながら、共通認識を持てるようにするためです。

オフラインの場合はiPadの手書きアプリを使って、HDMI経由でスクリーンへと映し出し、それをホワイトボード代わりにすることが多かったのですが、遠隔でとなるとそういうわけにいきません。ではどうすれば良いのか。それが今回のテーマです。

今日は、遠く離れた人とオンラインで会話しながらリアルタイムに共同作業できる、iPad対応の「ホワイトボード系アプリ」を3つご紹介します。

【1】手書きをオンラインで共有。シェア・ホワイトボードの先駆者MetaMoji Share

Apple Pencilが使えるiPadの手書きノートアプリ「MetaMoji Note」。このアプリは、豊富なペン種が用意されていたり、一度描いた線を2500倍まで拡大できたり、手書き線の色を後から変更できたり、手書き文字を後からテキスト変換できたりするなど、手書きノートでやれたらいいな、と思うことの全てが叶う多機能なもの。それを複数人で画面共有して使える「オンライン・シェア版」とも言えるのが「MetaMoji Share」です。



この「MetaMoji Share」、イメージとしてはインターネット空間にホワイトボードがポンとおかれていて、様々な場所から、遠隔で、かつ自分でペンを持って、好きなことを書き入れられるという感じ。真っ白なボードに、あちこちから参加者が書き込む様子は、見ていても面白いものです。

動画で見ていただいた方がわかりやすいと思うので、合わせてどうぞ。



「MetaMoji Share」では、ボードを作ってオンラインにシェアすることを「会議を始める」と呼んでいます。会議を始めたら、メールやURLで参加者を招待します。招待した人に対して一人一人に「書き込みOK」「読むだけ」と権限を設定することも可能です。

双方向で書き込むため、受け取る相手側にもアプリが必要となりますが、iPhone、iPadなどのiOS版だけでなく、Windows版、Android版も用意されているので、どんな環境の人でも利用できるのが好ポイント。ただし、MetaMoji IDを作成する必要がありますので、起動時に登録しましょう。無料です。

「MetaMoji Share」には、Lite版と980円の有料版があり、主な違いは会議を主催したいなら有料版、参加するならばLite版という仕分け。Lite版でも会議の開催はできますが、10回までかつ、参加者は10人まで。録音機能や図形の追加などの操作・機能にも制限が設けられています。

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こちらがアプリの画面。上が会議を主催している私のiPad画面、下が会議に参加している友人のiPhoneです。チャットも用意されているので複数のアプリをまたぐ必要がありません。

今となってはこうしたホワイトボードアプリが増えつつありますが、この「MetaMoji Share」が開発されたのは2014年。法人契約が必要な「MetaMoji Share for Business」や学校で使える「MataMoji ClassRoom」も展開されており、動作も安定していて信頼性がありますね。

なお、有料版の「MetaMoji Share」は、初回利用から1GBのデータ通信量を超えると、月額610円のアプリ内課金が必要となります。

【2】Microsoft提供の遠隔共有ホワイトボードアプリ「Microsoft Whiteboard」

Microsoftもホワイトボードアプリを用意しています。その名は、そのまんまですが「Microsoft Whiteboard」。iPhone、iPadなどのiOS版のほか、Windows 10でも利用可能です。実際のオフライン会議の際に、電子黒板やモニター上で使ったことがある方も多いかもしれません。

このアプリもリアルタイムで共同作業することを目的に開発されています。アプリを起動したら、画面右上にある人物アイコンから、共有リンクを発行します。これを、Slackやメッセンジャー、メールなどを使って参加して欲しい人へ送ればOK。

「MetaMoji Share」ほどペン先の種類はありませんが、図形が描きやすくなる定規機能などが便利です。そして特筆すべきはテンプレート機能。遠隔でのブレインストーミングなど、共同作業に必要なテンプレートが多数用意されています。

用意されているテンプレート一覧 ブレーンストーミング
かんばん(作業を視覚化しタスク化するもの)
振り返り
効果的な会議
SWOT
プロジェクトプランニング
プロジェクトのマイルストーン
問題解決
KWL
習慣プランナー
ペルソナビルダー

全てを使いこなすのが難しいほどの量ですが、こうしたガイドがあることによって、オンラインでも活発な意見交換ができそうです。

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▲手書きとしてのホワイトボード活用。画像に書き込むこともできます

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▲こちらがテンプレート。リストやメモグリッドを呼び出すこともできます。実は、まだプレビュー機能扱いですが、充分に使えます

実際の動きはこちらでご覧ください。



「Microsoft Whiteboard」は無料で利用できますが、Microsoft IDが必要となります。無い方は事前に作成しておきましょう。

【3】リアルタイムなテキスト入力が共有できる「Google ドキュメント」

ここまで、手書きを中心としたホワイトボードアプリを紹介しましたが、最後は、リアルタイムでテキスト共有ができる「Google ドキュメント」をご紹介します。

「Google ドキュメント」は、Googleアカウントを持っていれば誰でも使える無料のツール。自分一人で使用する時は、オンライン上にあっていつでもアクセス可能なクラウドノートとして利用できます。これに共同作業したい相手へURLをシェアし、編集権限を与えると、一つのファイルに同時に書き込めるように。ポイントは、入力している相手のカーソルや、文字の変換までリアルタイムで見えること、ブラウザ経由でも見られます。

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共同作業に呼んだ相手がGoogleアカウントを持っており、かつログインした状態でURLにアクセスすると、入力時にはGoogleアカウントに登録した名前が表示されます。アカウントを持っていない人は「匿名アルマジロ」など、匿名+動物名で表示され、誰が記入したかがわからないようになっています。

私は、オンラインミーティングの際に「Google ドキュメント」を議事録に使うことが多いのですが、その場合、Slackなど別のチャットアプリに議題を用意しておき、会議が始まったらiPadをSplit Viewにし、内容を「Google ドキュメント」にコピーして話を始めるようにしています。

実際に使っている様子を動画でご覧ください。



会議に参加できなかった人が居た場合、あとからURLをシェアすれば、議事録を閲覧できますし、場合によっては不特定多数に一般公開することも可能です。作成したデータはWord形式で書き出し保存できるので、自分の手元にデータとして残したい時や印刷したい時にも便利です。


──以上、オンラインミーティング時に便利な、iPadで使えるホワイトボード系アプリを3つご紹介しました。iPadの場合、音声だけの会議であれば(動画が写っていなければ)ソファに座ってゆったりしながら、またはキッチンで家事をしながら、さらにはベッドに寝転がりながらでも使えるのが良いですね。リラックスした状態で、ストレスなく働けるのがポイントです。

また、今回ご紹介したアプリは全て、オフラインで対面した時にも活用できますから、リモートワークから解放(と言っていいかわかりませんが......)された暁には、ぜひトライしてみてくださいね。