Twitter、トランプ陣営が投稿の動画に「情報操作」の警告ラベル。ポリシー策定後初

トランプ陣営は「切り取っただけ」と釈明

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年03月10日, 午後 12:20 in Internet
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Twitter

ホワイトハウスのSNS担当ディレクターダン・スカヴィーノ氏が作成してツイートし、トランプ大統領もリツイートしていた動画が、Twitterに「情報操作の疑いのあるメディア」としてタグ付けされました。これはTwitterが策定した「何らかの損害につながる可能性が高い、合成または操作されたメディア」を禁止するポリシーに違反する初の事例と言われています。動画の内容は、民主党候補のジョー・バイデン氏が共和党の「われわれはトランプ大統領を再選させることしかできない」と演説しているように見聞きできます。

しかし実際の演説では、バイデン氏は「円形射撃手になるのなら、われわれはトランプ大統領を再選させることしかできない」と述べていました。"円形射撃手"とは何人かの射撃手が円のように並んで互いに狙いを定めた状態になっていることを意味し、要するに"仲間割れをしていては"という意味。
インタビューなどで都合の良い部分だけを切り抜いて伝え、結果として本人の意に反する報道がなされれる事例を聞いたことがある人は多いと思いますが、それをSNS的にやっているような感覚かもしれませんただ、BBCはスカヴィーノ氏が「動画は編集したのではなく切り取っただけだ」と主張していると伝えています

Washington Postは、この動画へのタグ付けはTwitterが"manipulated media(操作されたメディア)"タグのポリシーを初めて適用した事例だと指摘しています。このポリシーは2016年の大統領選挙の際にフェイクニュースがSNS上にあふれ、非難されたことを受け、同じことが起こらないよう2019年11月に提示されたもの。2020年の選挙に至るまでの間にユーザーに誤解を招くような情報を取り締まるために定められました。

記事執筆時点で、"manipulated media"タグはタイムライン表示した場合にのみ表示され、ユーザーが自分で検索して探し出した場合にはなぜか表示されません。これに関してTwitterの広報担当者であるKatie Rosborough氏はすべてのビューにタグを追加する修正に取り組んでいると述べています。

Twitterは以前は「ニュースとしての価値」や「公共利益」などといった理由で、トランプ大統領本人の疑わしいツイートに対して行動を起こすのに消極的なスタンスだったとされます。しかし、今回のツイートは明らかにルール違反と言えるでしょう。とはいえ、Twitterはこの動画やツイートそのものを削除することまではせず、単にラベル付けするにとどめています。

なお、スカヴィーノ氏は同じ動画をFacebookにも投稿していましたが、Facebookは当初この動画に対してなんのフラグも立てていませんでした。バイデン氏の選挙運動本部長グレッグ・シュルツ氏は「露骨な虚偽情報を流すというFacebookの不正な行為は、国家的な危機にも当たる」などとこれを強く批判。その後Facebookは「ファクトチェッカーがこのビデオを部分的に虚偽と評価したため、動画に警告表示を追加、表示頻度も下げ、すでに見た、共有した人のためにより多くのコンテキストで警告ラベルを表示している」と述べています。

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