ノイキャン嫌いも納得のソニー「WF-H800」。完全ワイヤレスイヤホンで最上レベルの音質だった

WF-1000XM3やAirPods Proとも比べてみました

ShimoKen
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2020年03月17日, 午前 11:30 in sony
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wf-h800筆者は普段からノイズキャンセリング機能が嫌いと言っていますが、ソニー「WF-1000XM3」とApple「AirPods Pro」のノイズキャンセリング機能の完成度の高さは素晴らしく、この2モデルだけは使い続けています。ですが、今でもノイズキャンセリング機能特有の耳に掛かる「独特な厚」は好きになれません。やはりノイズキャンセリング機能のないイヤホンの方が気持ちよく音楽に没頭できます。

もちろん、通常の有線イヤホンの方が音質は良いのですが、一度知ってしまったワイヤレスの自由さと快適さはとても捨てがたいものです。特に音質が良いWF-1000XM3は、アクティブノイズキャンセリングのレベルを調整するなど工夫をして使っていましたが、ケースの大きさは受け入れがたくAirPods Proの出番が多くなっていました。



そんななか、ソニーから新型のワイヤレスイヤホン「WF-H800」が発売されたと聞き、最初は高評価だったWF-1000XM3の後継と思っていましたが、実際は昨年のIFAで発表されていたノイズキャンセリング非搭載のモデルでした。注目なのはノイズキャンセリング機能非搭載ながら、WF-1000XM3と同じソニー独自のハイレゾ相当の音質を再現する「DSEE HX」機能を搭載した高音質モデルということです。これだけで購入を決めました。

WF-H800
▲発売日当日に入手するつもりでしたが、当日は売り切れで入手できたのは数日後でした。思ったよりも売れていたことにまた驚きました。早く手に入れたくて、深夜のヨドバシアキバで時間外受取をすることに

かわいい外観からは想像できない作り込みの高さ

WF-H800は、h.ear(ヒア)シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホンです。音質はもちろんスタイリングを強く意識したデザインで、5色展開されたカラーはどれも彩度と明度が微妙なバランス。性別や年齢層に関係なく、馴染みやすい色味です。同シリーズはこれまでの中間色を狙った色味で展開されていましたが、定番のブラックが含まれていたのがこれまでとちょっと違うなと感じました。

WF-H800
▲ソニーのプレスフォトより。5色のカラーバリエーションは、左からレッド、ブラック、アッシュグリーン、オレンジ、ブルー

パッケージから出して真っ先に感じたのは小型になったケース。WF-1000XM3よりも小ぶりになり、角が丸くなったケースはバッグやポケットに入れやすくなりました。グリップ感が強くなったマットな表面処理で、ケースを持つ手を滑らせて落とすことも減るでしょう。ですが、AirPodsシリーズと比較するとまだまだ大きいです。

WF-H800
▲左からWF-1000XM3、WF-H800、AirPods Pro。WF-1000XM3よりは小さくなりましたが、まだまだAirPods Proの大きさには敵いません

WF-H800
▲ケースの角全てが丸くなったので、全体の印象がやわらなくなりました。もちろん手に持ってもしっくりきます

WF-H800
▲嬉しいUSB Type-Cインターフェース。イヤホンの充電が1回フルチャージできるだけのバッテリーを内蔵しています

WF-H800
▲イヤホンの収納方式はWF-1000XM3と同じ。端子が手前にあるので、清掃しやすい構造です

WF-H800
▲イヤホンをケースから取り出すには中央部に指を引っかけないと外れません。これはWF-1000XM3と同じです。イヤホンの形状からすると外側に指を掛けた方が取り出しやすそうですが外れません。イヤホンはマグネットによりケースに固定されています

イヤホン本体は丸みの強いデザインで、WF-1000XM3よりもわずかに小さくなりました。バッテリー容量は不明ですが、ノイズキャンセリングOFFの状態での連続再生時間は両機ともに8時間ですので、ほぼ同じコンポーネントで構成されていると思われます。メーカーの説明では、充電端子の小型化と内部ケースの部品レイアウトを見直したことで小型化が実現されているそうです。

WF-H800
▲右側がWF-H800で小型になった充電端子。地味なところですがこのような部分のブラッシュアップは大切です

イヤホンを装着してみるとWF-1000XM3よりも耳への収まりが自然な感じです。外観を比較するとイヤホンのステム(ノズル)の根元部分が小さくなり、耳が小さい人でも耳の穴へ深く入れられるようになりました。また、外側への飛び出しも減ったせいか、激しい動きでイヤホンが揺さぶられるのが抑制されて、グラグラする感覚が低減。体感はできませんでしたが、イヤホンは片方8.5gから7.6gと、ほんの僅かですが軽量になっています。

WF-H800
▲イヤホンのステム(ノズル)の根元部分の差はこれだけ違います。耳の大きさや形状によっては干渉して奥まで入りにくくなります。WF-1000XM3が大きいのは、ステムの根元にノイズキャンセリング用のフィードバックマイクが装着されているため

WF-H800WF-H800
▲WF-1000XM3(下)と比較して、WF-H800(上)は小ぶりになったのと、カラーが2トーンになったことで見た目の軽快感が増したせいか「ゴツさ」が低減しています

WF-1000XM3の本体操作はタッチ式ですが、WF-H800はイヤホン下部にある物理スイッチ。個人的にはこの方が触って解りやすいし、操作感がしっかりしていて誤動作も少なく良好でした。専用アプリケーション「Headphones Connect」から、左右それぞれのスイッチに対して機能を割り当てられます。

WF-H800
▲イヤホン下部に装備されたスイッチで各種機能を操作できます。クリックと長押しの2モードに対応しています

ペアリングについては、ソニー製品では定番のNFC認証もしくは、通常のペアリングの2択。どちらでもスムーズにペアリングできます。イヤホンを使う前に、純正アプリケーションの「Headphones Connect」をスマートフォンにインストールをしておきましょう。これでイヤホンのボタン操作をはじめとする、各種ファンクション設定からカスタムEQの設定が可能になります。特にDSEE HX機能は必ずONにすべき。アプリケーションを経由してハイレゾ相当の音質にアップスケーリングしてくれるので、音楽の解像度や粒立ちが解りやすく向上します。

なお、イヤホン本体、ケース共に防水・防塵ではありませんので、スポーツ時の使用や屋外での取り扱いには注意が必要です。

WF-H800
WF-H800
▲純正アプリケーションの「Headphones Connect」。音質の設定にボタンファンクションの設定、イヤホンのファームウェアの更新など管理全てを行います。アプリケーション内に、DSEE HXの項目があるので、必ずON(Auto)に設定しておきます。聴く環境が良ければ、音質モードは「音質優先モード」に

WF-H800
▲付属品はイヤーピースが4サイズ(SS/S/M/L)。最新のハイブリッドイヤーピースロングとなっており、実は本体色に合わせたカラーです。イヤホンのステム(ノズル)径はWF-1000XM3と同じなので、同社の他のイヤーピースに交換も可能。このほかに本体充電用のUSB C - Aの20cmショートケーブルが1本付属しています。

想像以上の幅広い調整能力に驚く

AirPodsシリーズはバランスの良いチューニングで、さまざまなジャンルの音楽を気持ちよく再生してくれます。これはこれで良いのですが、できれば高音と低音がもう少し欲しいなといつも感じます。その点、WF-1000XM3は音質の面でAirPodsシリーズより優れていると感じますが、使い勝手の差やケースの大きさがネックとなって、結果としてAirPodsシリーズが普段使いになっています。

WF-H800は、WF-1000XM3の良さである音質の部分をさらに磨き上げていて、専用アプリケーション「Headphones Connect」内の手動EQで最大値まで振っても、音がほとんど割れずに再生できるようになりました(80時間程のエージング再生後)。

WF-1000XM3より解像度も向上していて、ハイレゾ配信に対応したAmazon Music HDとの組合せになると、純粋なハイレゾ伝送でないのに一皮むけたくらいの違いを感じます。ハイレゾ配信ではありませんが、SpotifyやApple Musicでのストリーミング配信でも音質の差はハッキリと感じ取ることができました。

WF-H800
▲純正アプリケーションの「Headphones Connect」内のイコライザー。プリセットを選択しても良いし、マニュアルで設定もできます。5チャンネルのEQと低域をブーストする「CLEAR BASS」レベル設定で、簡単にチューニングできます

WF-H800のEQを積極的にチューニングをして聴くと、AirPodsシリーズではあまり聞こえないハイハットシンバルのきらびやかな音から、思わずボリュームを下げたくなる程の超重低音まで再生できてしまいました。これはなかなかのものです。調整範囲が広いので好みの音楽に合わせて調節のしがいがありますし、EQが好みのバランスに決まれば、もうほかのワイヤレスイヤホンは使いたくなくなるでしょう。もちろん、無調節でも十分にバランスの良い音質ですが、WF-H800を手に入れたならば、EQにぜひ挑戦してみてください。

iOS、Androidの両方で使えますので、ワイヤレスイヤホンを検討しているならば試聴候補に入れて損はないモデルです。
 
 

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