「モバイルPASMO」始動。私鉄ユーザーもスマホ定期対応

クレカ登録なしでも使えます

石井徹(TORU ISHII)
石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2020年03月18日, 午前 10:00 in PASMO
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モバイルPASMO
おサイフケータイ対応の交通系IC「モバイルPASMO」が17日スタートしました。おサイフ対応のAndroidスマホで、Google Playからアプリをダウンロードしてサービスを利用できます。

スマホで使える交通系ICカードといえばモバイルSuicaが存在しますが、モバイルPASMOはそのSuicaのシステムを一部利用しつつ、首都圏の私鉄・地下鉄連合のICカード「PASMO」に対応させたもの。つまり、交通系ICカードとしての機能はほぼ同等ですが、使えるサービスに一部差があります。

PASMOはSuicaと同じく、全国相互利用ができる交通系ICカード(いわゆる『10カード』)の1つ。そのため、PASMOエリアだけでなく、SuicaやTOICAなど10カードのエリアであれば、モバイルPASMOは原則として利用が可能です。

月額利用料や年会費はかかりません。電子マネーですので、チャージした分だけ支払う形になります。チャージはクレジットカードと駅窓口などでの現金チャージに対応します。

モバイルPASMO

■首都圏の私鉄・地下鉄の定期券が発行できる

首都圏のユーザーにとって影響が大きいのは、「私鉄定期券」のモバイル化でしょう。モバイルSuicaはJR東日本の路線を含む定期券しか発行できませんが、モバイルPASMOでは東京メトロ、都営地下鉄や東急電鉄、東武鉄道、西武電鉄、小田急電鉄、など首都圏の私鉄・地下鉄の大部分の定期券が発行できます(ディズニーリゾートラインを運営する舞浜リゾートラインなど、一部のPASMO事業者が発駅となる定期券は発行できません)。

なお、学割定期券については、発行できる対象が「4月1日時点で満18歳以上の大学・専門学校生」に限られており、事前に通学証明などを送付するなど手続きが必要です。
【モバイルPASMO定期券 発行事業者】
[鉄道]
小田急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、埼玉高速鉄道、相模鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、新京成電鉄、西武鉄道、千葉都市モノレール、東急電鉄、東京メトロ、東京都交通局(都営地下鉄など)、東武鉄道、北総鉄道、ゆりかもめ、横浜高速鉄道(みなとみらい線)、横浜市交通局(横浜市営地下鉄)、横浜シーサイドライン

[バス]
小田急バス、江ノ電バス、川崎市交通局(川崎市営バス)、関東バス、 川崎鶴見臨港バス、京王電鉄バス、京成バス、西武バス、相鉄バス、立川バス、東急バス、東京都交通局(都営バス)、西東京バス、日立自動車交通、横浜市交通局(横浜市営バス)

■私鉄・地下鉄のクレカでオートチャージ可能

モバイルPASMOでは、加盟各社が発行するクレジットカードを登録すれば、「オートチャージ」が利用できます。モバイルSuicaではJR東日本系列のビューカードを登録すればオートチャージが利用できますが、私鉄沿線に住んでいる人であれば、その私鉄のクレジットカードを使った方が特典を受ける機会が多いため、私鉄のカードを使いたいという人も多いでしょう。

なお、加盟社以外のクレジットカードでも、モバイルPASMOにチャージすることは可能です。オートチャージではなく都度チャージのみになりますが、国内カード会社の多くに対応します。

ここで注意しておきたい点は、すでにカード型PASMOでオートチャージを設定している場合、同じクレカでモバイルPASMOではオートチャージが利用できないこと。一度カード型PASMOのオートチャージ設定を解約して、モバイルPASMOで改めて申込を行う必要があります。なお、申込から実際に利用できるようになるまでは手続きの都合上およそ3週間程度かかります。

■「バス特」の情報表示が可能

「バス特(バス特典サービス)」はPASMO加盟のバス会社が共通で提供しているサービス。交通系ICでバスに乗る度に"バスポイント"が貯まり、貯まったポイントに応じて割引チケットが不要されるというもので、カード型PASMOの開始時からあるサービスです。

バス特

これまでのバス特ではポイントを確認する手段がなく、割引チケットが付与された際にバスの機器からアナウンスがあるだけでした。チケットの利用も次回の乗車時に自動で割引されるかたちで、意識せず利用できる反面、どのタイミングで割引されるのか明確に把握するのが難しいサービスでした。

これがモバイルPASMOでは、バスポイントやチケットの付与状況が画面内で表示できるようになっています。

■『無記名方式』も用意

モバイルSuicaと異なる特長と言えるのは、「無記名方式」が用意されていることです。ユーザーの個人情報を登録せず、誰でも使えるPASMOとして発行できます。

無記名方式ではクレジットカードは登録できず、チャージは現金で行うことになります。駅のモバイル対応チャージ機や、バス、PASMOが使えるお店の店頭などでチャージが可能です。

首都圏のJRや私鉄ではチャージ機のモバイル対応化が進んでいるようですが、旧世代のチャージ機ではスマホへのチャージはできない場合もあります。 どうしてもクレカ無しで使いたいという首都圏以外在住の方は、チャージできる環境を確認した上で利用した方が良さそうです。

■Suicaとの併用も可能(ただし一部機種のみ)

すでにモバイルSuica/Google PayのSuicaを登録している場合でも、モバイルPASMOは利用可能です。

ただし、併用できる機種はサービス開始当初は限られており、以下の6機種のみです。これ以外の機種ではモバイルSuicaかPASMOのどちらか一方を選ぶ形(排他利用)になります。

・Xperia 1
・Xperia 5
・Xperia 8
・Pixel 4
・Pixel 4 XL
・Android One S6

どちらの交通系ICを利用するかの設定は、おサイフケータイアプリのトップ画面から変更可能。店舗での支払いなどで一度だけ利用する場合でもかならず切り替え画面から設定する必要があります。

■iPhoneでの対応は明言せず

モバイルPASMOはサービス開始時点で、iPhoneでは利用できません。また、将来の対応についても明確な言及はされていません。iPhoneのApple PayでのSuicaの仕組みは、Androidのおサイフケータイと実装上一部異なる仕様となっているため、対応にはアップルの協力が必要なものと見られます。

 

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