データ配布や音楽CD作成に重宝した「CD-R」:スイートメモリーズ File006

CDを自分で作れるというのが新鮮でした

宮里圭介(Keisuke Miyasato)
宮里圭介(Keisuke Miyasato), @miyasa
2020年03月23日, 午前 07:00 in storage
0シェア
FacebookTwitter
sweet memories
[名称] CD-R
[種類] 光ディスク(780nm)
[記録方法] 有機色素(追記型)
[サイズ] 120mm
[容量] 650MB
[登場年] 1989年頃~

今や淘汰された懐かしの記録メディアたちに光を当てるこの連載企画では、ゆるっと集めているムーバブルメディア・ドライブをふわっとご紹介していきます。

「CD-R」は、太陽誘電が開発した記録型のCDメディア。記録層にある有機色素を強いレーザー光を当てて焼き、反射率を変化させることでデータ記録を実現しています。色素を変質させる原理上、書き込みは1度しかできませんが、容量に空きがあれば追記は可能でした。

sweet memories

CD-Rが人気となった理由のひとつが、CD-ROMとの互換性が高かったことでしょう。書き込むにはCD-Rに対応したドライブが必要ですが、読み出すのは単なるCD-ROMドライブでいいため、気軽にデータを渡せる大容量メディアとして注目されました。もちろん音楽CDを作成すれば、オーディオ機器の音楽CDプレーヤーでも再生できます。

実際に普及が始まったのは、1枚1000円を切った1990年後半あたりからでしょうか。この頃になるとCD-Rドライブも高速化が進み、4倍速や8倍速といったドライブが登場してきています。なお、2000年前後になると1枚200円とか100円とかになってますから、かなり急激な下落です。

メディアに使われる有機色素にはいくつかの種類があります。初期はシアニン色素が使われていましたが光や熱に弱いこともあり、とくに海外製のCD-Rはデータが消えるなどといわれましたね。後に性能が改善されたスーパーシアニン色素などが登場しています。

他の色素に何があるかといえば、シアニン色素よりも耐光性能が引き上げられたフタロシアニン色素、三菱化学のアゾ色素などが有名です。フタロシアニン色素を採用したCD-Rは海外製の廉価品での採用も多く、百枚単位のものが丸太のようなパッケージで売られていたりしました。

シアニン色素、フタロシアニン色素は緑がかった色ですが、アゾ色素は青系の色というのが大きく違う点。メディアは少々割高でしたが耐光性・安定性が高かったため、高品質なデータ保存用として人気がありました。ただし、他と比べ古いドライブで読み込めないことが多かったような......(個人の感想です)。

なお今回紹介している太陽誘電の「CDR-74TY」は、スーパーシアニン系の色素を採用した製品。2000年前後の8倍速ドライブが登場していた頃に出ていたものです。太陽誘電らしい、しっかりとした(色素をケチってない)緑色が印象的です。

sweet memories

CD全般に言えることですが、データ記録層はディスクの表面反射層直下にあるため、レーベル面にちょっと強めの傷がつくとデータが読み込めなくなるどころか、そこから反射層が剥がれてしまうことすらあります。真横から見ると、色素と反射層が端に(下の写真では一番下)あるというのがよくわかるかと。

sweet memories

連載:スイートメモリーズの他の記事

sweetmemories

sweetmemories

sweetmemories

sweetmemories

sweetmemories001

 
 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]
関連キーワード: CD-R, media, pc, personal computing, personalcomputing, removable media, storage, sweetmemories
0シェア
FacebookTwitter