5Gユーザー数アップに早くも本腰を入れるKDDI、低価格5Gスマホを3機種投入:山根博士のスマホよもやま話

まさかのシャオミの5GスマホがKDDIから登場

山根博士 (Yasuhiro Yamane)
山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年03月24日, 午後 02:00 in 5g
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KDDIの5G発表会ではスマートフォンラインナップに驚かされました。XperiaやGalaxy、AQUOSは予想通りでしたが、中国メーカー3社の5Gスマートフォンが低価格モデルとして用意されたのです。価格は当初シャオミの「Mi 10 Lite」が3万5000円とアナウンスされましたが一旦撤回され価格は未定とのこと。

それでも中国国内では同社の「RedMi K30 5G」が1999元(約3万1000円)Mi 10 Liteのベースモデルと思われる「Mi 10」が3999元(約3万1000円)で販売されています。つまりMi 10 Liteは5万円前後で販売される可能性も十分ありうります。この価格で5Gスマートフォンが入手できるとなれば、4Gのミッドレンジやミッドハイレンジモデルを考えている消費者も、これを機会に5Gへ乗り換えようと考えられるでしょう。
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また、ZTEの「ZTEa1」は6.5インチディスプレイに4800万+800万+200万画素+深度測定のクワッドカメラ、3200万画素フロントカメラ搭載のミッドハイレンジモデルとなります。ソフトバンクから出てくるZTEの「AXON 10 Pro 5G」と、海外で発表されたばかりの「AXON 11 5G」を合わせたようなスペックで、価格は10万円を切るレベルになることも充分考えられます。

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3月18日に5Gサービスの発表を行ったドコモは、5Gスマートフォンのラインナップをハイエンドに絞りました。そして合わせるようにミッドレンジの4Gスマートフォンも発表しています。つまりドコモは5Gをまずはプレミアムなサービスとして展開していく考えと見られます。一方KDDIは5Gスマートフォンだけで7機種を投入、ハイエンド+ミッドハイレンジ+ミッドレンジとバリエーションを広げました。

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発表会でKDDIは国内の4G人口カバー率が99.9%であることを大きくアピールしました。日本の3キャリアがこれから展開する5Gサービスは、4Gのコアネットワークの上に5Gを乗せるノンスタンドアローン(NSA)方式となります。これは5G単独でネットワークに接続するのではなく、4Gネットワークに接続したうえで5Gに接続するという「デュアルコネクティビティー」技術を利用します。つまりNSA方式の5Gでは、4Gのネットワークカバレッジが5Gの利用エリアに大きく影響するわけです。
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KDDIは2022年にCDMA方式による3Gネットワークを停止します。それにより日本全土は完全に4G(LTE方式)と5G(NR方式)ネットワークでカバーされることになります。今後4G/LTEと5G/NRの同じ周波数をシェアするDSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)が総務省に認可されれば、既存の4Gエリアを一気に5Gエリアへ拡大することも可能になるのです。一方ドコモの3G(W-CDMA方式)の廃止は2026年とKDDIより4年先です。

KDDIはこの4年の差を利用して、ドコモに先んじて5G利用者数を増やしたいと考えているでしょう。そのためには既存ユーザーの4Gから5Gへの移行を今から進めておきたいはずです。「5Gスマホがゼロ円」といった端末の大幅割引が不可能になった今、8Kビデオ録画やミリ波へ対応していなくとも、5Gネットワークに接続できる5Gスマートフォン利用者を増やすためにはお手頃価格の5Gスマートフォンを早い時期から用意することが必要なのです。

KDDIはQRコードを使った「au PAY」の普及拡大を図っており、キャリア販売端末にこれまで必須でもあったFelicaを搭載しない端末をこれから積極的に販売していくと考えられます。今回発表された5Gスマートフォンのうち、OPPOとZTEの製品にはさっそくFelicaは搭載されていません(おそらくシャオミの製品も非対応でしょう)。

日本向けにFelicaを搭載するカスタマイズを行わなければ、スマートフォンの価格を引き下げることも可能ですし、海外モデルをいち早く日本市場に投入することもできるようになります。その動きの早さは2月に発表された「Galaxy Z Flip」を見れば明らかでしょう。

5Gはスマートフォンメーカーの力関係も大きく変える新たな技術です。通信キャリアにとってもコンシューマーサービスだけではなく、IoT/B2B関連サービスの展開によりこれまでにない大きなビジネスチャンスをつかむことが可能になります。ドコモがシェア1位の座を維持していた日本の携帯電話市場も、5Gの普及度合いによってはKDDIが存在感を今以上に高める可能性は十分あるでしょう。KDDIの5Gサービスの今後の展開から目が離せなくなりそうです。
 
 

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