SpaceXの宇宙船Crew Dragon、パラシュート展開試験に失敗。有人飛行は6月に延期か

上空へ運ぶヘリコプターが危険な状態になったため

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年03月26日, 午後 12:00 in Space
0シェア
FacebookTwitter
SpaceX Crew Capsule
SpaceXの宇宙船Crew Dragonが、3月24日に行われたパラシュート展開試験に失敗しました。SpaceXは、試験用の宇宙船を上空へ運搬するヘリコプターが異常な揺れに見舞われたため「十分な注意を払いつつも搭乗者の安全を確保するため、パイロットは緊急リリースを引いた」と述べています。航空宇宙業界の話題を伝えるParaboric Arcは匿名の関係者からの情報として、Crew Dragonを上空まで運搬したヘリのパイロットが、上昇中に積荷から危険を覚えるほどの振動を感じ、墜落を回避するため予定より早く投下せざるを得なくなったと伝えました。投下の時点で、試験用のCrew Dragonはまだ準備が整っていなかったため、地面に衝突して破壊されました。

NASAとSpaceXは5月にCrew Dragonを使い、宇宙飛行士2名を国際宇宙ステーション(ISS)へ送り届ける有人飛行試験を行う予定です。これはNASAの民間宇宙船を使う飛行士運搬計画として最初の有人飛行になるはずでした。
しかし匿名の情報筋によれば、先日Falcon 9ロケットに発生した打ち上げ中のブースター故障と今回のパラシュート展開の失敗が続いたことにより、SpaceX初の有人飛行は6月へと延期される可能性が高くなったとのことです。

Falcon 9ロケットの故障についてはNASAがSpaceXの調査に加わることを発表しています。異常が発生したのは9基あるMerlin 1Dエンジンのうちひとつで、これを搭載する第1段ブースターは再利用により5度目の打ち上げでした。なお、有人飛行試験には新品の第1段ブースターが用意されるはずです。

NASAは民間宇宙船を利用して飛行士をISSへ送り届けるため、SpaceXおよびボーイングと契約しています。ただ、ボーイングもCST-100 Starliner宇宙船の試験飛行を失敗して計画に遅れが生じており、さらに米国における新型コロナウイルス感染者の急増が、両社の開発に影響をおよぼす可能性も否定できません。

米国の民間企業によるNASAの宇宙飛行士輸送実現への道のりは、もうゴールが見えそうなところまで来ているはずなのになかなか見えない状況と言えそうです。

 
 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]
関連キーワード: capsule, crew dragon, demo-2, gear, Space, spaceflight, spacex, test, tomorrow, Transportation
0シェア
FacebookTwitter

Sponsored Contents