宇宙飛行士のおしっこで月面基地?3Dプリント建材の可塑剤として利用の可能性

月面基地としての使用に耐えられる素材を研究しています

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年03月30日, 午後 05:00 in Space
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NASA

世界各国が進めている月への有人飛行計画にも新型コロナウイルスの影響が現れ始めていますが、研究者は月面基地建設のための技術開発にも追われています。たとえば月の表面に大量にある砂"レゴリス"をコンクリートのように固めて使う方法が現実的な案として研究されていますが、コンクリートを作るには大量の水が必要となり、またコンクリートを柔らかく整形しやすくする可塑剤となる成分も必要です。現在、複数の国の科学者からなる研究チームは、月面で3Dプリンタロボットを使ったコンクリート建設を行うための画期的な方法を研究しています。コンクリートはセメントを骨材とともに大量の水で練り合わせて作ります。研究者はそのコンクリートの成型性を高める可塑剤として、水素結合を切断する性質のある尿素を飛行士のおしっこから抽出して使う方法を考えています。

研究では実際にレゴリスを想定する素材に可塑剤として尿素やその他の成分を添加し、3Dプリンタを使って出力する実験を行いました。そして、その材質を3Dプリンタを模した中途半端に太いノズルからムリムリと押し出してみたところ、そのいまにもかぐわしい香りが立ちのぼりそうな魅力的な色や形状に目を取られるものの、それだけでなく適度な強度や月面での温度変化にも十分耐えられるコンクリートとして扱えるのを確認できたとのこと。

Journal of Cleaner Production

もちろん、レゴリスにおしっこを混ぜ合わせるだけでこの材料が出来るわけではなく、実用化には尿から尿素を取り出すための方法も用意しなければなりませんが、今回の実験ではそこまでは考慮されていません。科学者たちは、3Dプリンターで大量生産できる月面基地建設用の最適な素材を見つけるために、異なる成分を利用したテストの必要性を強調しています。

Sciencedirect

もしかしたら、人類が初めて地球以外の星に建てる建設物は、おしっこで塗り固められたものになるかもしれません。

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