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マイクロソフトのPC用ウェブブラウザー Edgeのシェアが、最新の統計情報においてMozillaのFirefoxを追い越しました。首位をGoogleのChromeが独走する構図は変わらないものの、2位争いは熾烈になっています。Net Market Shareのブラウザー部門の集計によると、首位は68.5%という圧倒的な優位を築いているGoogle Chromeのまま変わらず。しかし2位に独自エンジンを捨てChromeと同じChromiumベースになったマイクロソフトEdgeが7.6%でつづき、7.2%に終わったMozillaのFirefoxを下しました。

Edgeが急激に息を吹き返した別の理由としてはやはりChromiumのBlinkエンジンを採用したことが大きく作用しているはずです。また、それがWindowsの標準ブラウザーであるという点もやはり大きな利点でしょう。

過去1年間のシェアの推移を見れば、ちょうど1年前の2019年3月にFirefoxは9.27%を記録していました。しかしそこからは緩やかな下降線をたどっており、一方、Internet Explorerにすら負けていたEdgeは5%ほどのシェアだったのが、Blinkエンジンに切り替わったあたりから首をもたげてFirefoxを抜き去るに至りました。

タイミング的にBlinkエンジンへの切り替えが、他のブラウザー使用者、特にInternet ExplorerユーザーにEdgeブラウザーを試す機会を与えた可能性は高そうです。Chromeの拡張機能がそのまま利用できる点も、企業ユーザーなどには標準ブラウザーとして堂々と使いつつChromeの"いいとこ"を使えるおいしさも生じています。またFirefoxユーザーからも多少の流入があったかもしれません(なお、日本国内では事情によりBlinkエンジン搭載Edgeブラウザーへの自動更新は2020年4月のWindows Updateまで延期されています)。

2020年3月時点では、EdgeはようやくFirefoxより少し頭が上になっただけとも言え、まだまだどんぐりの背比べレベル。Edgeの作法が新規ユーザーに馴染まなかったり、動作や挙動がChromeやFirefoxその他に劣ると判断されれば、ふたたび元のような数字に戻る可能性もないわけではありません。

もしかすると、全世界で約10億台が稼働するというWindows 10標準ブラウザーの利点と、独自エンジンの欠点が消えたEdgeブラウザーのシェア上昇にほくそ笑んでいるのはGoogleかもしれません。現在の傾向がつづくなら、将来のウェブサイト/ウェブアプリ制作者たちが「もうブラウザーはChrome(Chromium)できちんと表示されればあとはいいや」とばかりにマルチブラウザー対応をやめてしまわないかが気がかりです。そうなれば、インターネットでのGoogleの力はさらに強大になっていくでしょう。