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中国の長征3号B宇宙ロケットが、インドネシアの人工衛星の軌道投入に失敗しました。ロケットの1~2段目は正常に機能したものの、最終段となる3段目に何か不具合が起こった模様で、ロケットは衛星とともに大気圏に落下、消滅しました。中国は3月16日にもの打ち上げに失敗しており、この1か月足らずで2度目の打ち上げ失敗です。米国ではグアム国土安全保障省の民間防衛局などの関係者が、マリアナ諸島上空に落下する火球を観測しており、これが中国の衛星打ち上げロケットである可能性が高いことを確認。その後中国のSNS微博(Weibo)にはロケットの打ち上げの動画が、Twitterにはグアムで撮影された火球の動画がそれぞれ投稿され、中国新華社通信が、長征3号Bの3段目ブースターに不具合が発生し落下、インドネシアのPalapa N1(別名Nusantara 2)が失われたと報じました


ロケットの型こそ異なれどこの時期に打ち上げ失敗が相次ぐと、今後年内に予定される40回以上の打ち上げ計画や、2020年7月に予定される火星探査ミッションへの影響が懸念されるところです。ちなみに今年7月前後は火星へ効率よくロケットを届けられる打ち上げウィンドウに入るため、NASAやESAも火星探査機の打ち上げを予定しています。

失われたインドネシアのPalapa N1衛星は、2009年3月に軌道投入されたPalapa D衛星の代替機でした。皮肉なことに、Palapa Dの打ち上げの際にも長征3号Bロケットは3段目でトラブルを起こし、衛星を予定よりも低い軌道で放出してしまいました。Palapa Dは衛星が備えるスラスターの噴射でなんとか軌道にたどり着くことができましたが、スラスター燃料の消費は衛星としての寿命を15年から約10年に縮めてしまいました。また長征3号Bロケットは2018年と2019年にも地上に落下して山村の民家を直撃した例が報じられていました。

なお、今回の中国の打ち上げ失敗と同日には、NASAから1人ロシアから2人の飛行士を乗せたソユーズ宇宙船も、ISSに向けて打ち上げられました。幸いなことにこちらは問題なく軌道に到達し、ISSへのドッキングも無事に果たしています。また有人飛行の大きなイベントとしては、5月に米SpaceX Crew Dragon宇宙船初の有人飛行試験が計画されています。