そろそろ2020年も終盤戦。今年もたくさんのガジェットが発表され、弊誌にてレビュー記事が掲載されました。そんな記事のなかでも、著者や編集部がイチオシと考える製品をピックアップしてもう一度お届け致します。
これは2020年4月4日に掲載された記事の再掲載です。記事中に登場する価格や機能、画像などは当時のもので、現在は異なる可能性があります。
マイクロソフトの定額ゲームサービス、Xbox Game Pass がいよいよ4月14日から日本に上陸します。
Xboxゲームパスは、XboxとWindows PC向けゲーム「100本以上」が月額課金で遊び放題になるサービス (先行提供中の米国ではXbox 260本前後、PCベータ190本前後)。
ここでは加入検討中のゲーマーのためにXbox Game Pass の特徴や仕組み、代表的なタイトルについてお伝えします。
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Xbox Game Passはいまやマイクロソフトのゲーム事業で最大の魅力といっても過言ではないため、日本上陸を今かと待っていたLive Gold加入者はもちろん、次世代機 Xbox Series X や安くなった Xbox One X / Sが気になる層も、かつての360ユーザーも、ゲーム機のXboxは買う気がないゲーミングPCユーザーも、自分に合う内容なのか一度はチェックする価値があるサービスです。
Xbox Game Pass とは
まずはサービスの基本について。当然加入するに決まっているかたは飛ばして、Xbox Game Pass Ultimateを半額以下で長期契約する方法をどうぞ。
Xbox Game Pass全部入りを半額以下で契約する方法。年間約8000円オフ、チャンスは加入前の一度きり
Xbox Game Pass は、マイクロソフトが2017年に開始したキュレーション型の定額制(サブスクリプション制)ゲームサービス。動画のNetflixのように月額課金でカタログ内のゲームが遊び放題になる、いわゆるサブスク制サービスです。
マイクロソフトはスマホでも遊べるストリーミング式のクラウドゲーム技術 Project xCloudを準備中ですが、Xbox Game Pass は今のところダウンロードして遊ぶ方式です。遊び始めるまでに時間がかかる一方、ネットの帯域や応答速度に依存せず、一度落とせば通常のダウンロード版と同じように遊べます。
プランと価格
国内価格はXbox向け月850円、PC向けベータは月450円。XboxタイトルとPCタイトルの両方が遊べ、Xbox Live Goldも含む全部入りプラン Xbox Game Pass Ultimate は月1100円。アルティメットが初月100円のキャンペーンも実施。
米国では基本が月額9.99ドル、アルティメットは14.99ドル(約1630円)なので、なぜか国内のプレーヤーはかなり割安です。
カタログ(ラインナップ)について
サブスクリプション制サービスでもっとも重要なのは、遊び放題になるラインナップと価格。Xbox ゲームパスはHalo や Gears、Forzaシリーズ、マインクラフト、エイジオブエンパイアといったマイクロソフトの看板ゲームはもちろん、大手各社の定番人気作(PUBG、ニーア オートマタ、鉄拳7、エースコンバット7、Yakuza 0(龍が如く0)、ウィッチャー3、デッドライジング4等々旧作メイン)、Xbox 360や初代Xboxのゲーム(バンジョーカズーイ、パンツァードラグーンオルタ、メタルスラッグX等々)などを取り揃えます。
また、他ストアではそこそこの価格で買い切りのインディーゲーム(ニンテンドースイッチでも人気のUntitled Goose Game、Human Fall Flat、ロケットリーグ、デッドバイデイライト等々)、最近だとディストピア社畜スペースオペラ The Outer Worlds やチーム格闘 Bleeding Edgeなどいつの間にかマイクロソフト傘下になっていたスタジオの作品まで幅広くラインナップします。
本数は公式のサービス説明では「100本以上」。これまでXboxあるいはWindows PC向けに販売されたゲーム全体からすればごくわずかですが、これは一定の評価と需要のある作品をカテゴリーごとにセレクトする、いわゆるキュレーション型のため。
(先行する米国でのラインナップはXboxが約260本、PCが約190本。クロスプレイの重複タイトル多数含む。マイクロソフトによれば国内ラインナップも原則としては海外と同等、ただしパブリッシャー意向で外れる場合もあれば、日本市場向けタイトルが加わる場合もあるとのこと。)
更新: 国内版の初期ラインナップが公開されました。いまのところXboxコンソール向けが160本、PCが150本。重複するマイクロソフトのPlayAnywhereタイトルはクラウドセーブ共有で遊べる一方、XboxとPCマルチ作品でもゲームパスには片方の場合が多い点には注意。
また更新: どうやら初日は日本版カタログの一覧に不具合があるようです。日本リージョンに設定したXbox One本体やマイクロソフトストアで見つかるタイトルが、ウェブの一覧には見当たらない場合が多数。ラインナップで決めるなら、こちらが修正されてから改めて確認が必要になりそうです。
逆に旧作ならば全部遊べるわけではないことに注意。ピンポイントで無名の旧作を遊びたい場合などは、運良く入っていないか事前に調べたほうが無難です。特にXbox 360時期に多く出ていたレトロゲームやアーケードのアーカイブ移植作などは、個別のタイトル数としては多いためか代表的な作品のみセレクトになっており、それ以外は気長にサイクルを待つか単品で買うしかありません。任天堂からマイクロソフトに移籍したRareの作品は例外的に揃ってます。
またネトフリなど動画のサブスクサービスとの多くと同様、毎月新しいゲームが加わる一方、入れ替わりで落ちるゲームもあります。「後で遊ぶ」に入れたまま放置するとカタログから外れて憤激することがあるため、「まもなく終了」カテゴリや公式の通知などを見て、余裕のあるうちに遊んでおきましょう。ファーストパーティ作品は原則的に落ちません。
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最大の魅力。ファーストパーティ作品は発売同日か先行で遊べる
Xbox Game Pass最大の魅力は、マイクロソフトがパブリッシュするいわゆるファーストパーティ作品については、フルプライスの買い切り版の発売日と同時に、時には先行で遊べるようになること。
Microsoft Game Studiosの作品は、たとえば今年発売の最新作 Halo Infinite を含むHaloシリーズ、最近はWindowsで人気の Gears シリーズ(4月末発売の戦術シミュ Gears Tactics含む)、ドライブシミュレータの Forza シリーズ、マインクラフトとその派生(5月発売のマイクラ x ハクスラ Minecraft Dungeons等含む)、レアのRPG Fableシリーズ、海賊生活MMOロールプレイング Sea of Thieves、今年発売予定のマイクロソフトフライトシミュレーター(2020)、最近の作品ではニンジャセオリー開発のBleeding Edge、オブシディアン開発のThe Outer Worldsなどなど。
ヘイローの過去作HDリマスター詰め合わせ「マスターチーフコレクション」のように、看板シリーズについてはおおむね旧作も常時ラインナップします。途中を飛ばしていたシリーズを最新作の前にイージーモードで駆け足クリアしたり、当時はスルーしたナンバリング外のスピンオフに手を出してみたり、散々に遊んだ懐かしの作品をHD画像とロード短縮で快適に再訪したり、初代Xboxや360の作品を本体だけで手軽に実況配信して遊ぶといったこともできます。
特に Xbox 360 が国内でも一時存在感を示していた時代のプレーヤーで、Xbox One世代は離れていた場合は、マイクロソフトの主要ゲームならば後方互換やリマスターで過去10年のシリーズをどっぷり遊んで最新作に追いつけます。
マイクロソフトはマルチプラットフォーム戦略を推進しているため、Steam やニンテンドースイッチ、PS4などで売っているゲームも多数含まれますが、ゲームパスなら定額範囲内。悩まずすぐにフルバージョンを試せます。
PCとXbox両対応の作品の場合、片方を買えばもう一方のプラットフォームでも遊べる「Xbox Play Anywhre」対応作品ならば、最初は気軽にXboxで試して気に入ったらゲーミングPCの最高設定で遊んだり、クラウドセーブを共有して居間のテレビではXbox Series X、自室ではゲーミングPC、出先ではノートで遊ぶといったこともできます。(要事前確認。The Outer Worldsは開発中にMSに買収されたためか、 両プラットフォーム対応なのにセーブ互換がない落とし穴あり。やり直しかよ!)。
ヘイローやギアーズの現役・復帰ファンにも、色々試したい雑食派にもおすすめ
あくまでマイクロソフト傘下スタジオの作品に興味があるプレーヤーの話ではありますが、HaloやGearsやForzaなどフルプライスの大作を年に一本や二本は買う場合、ゲームパスに加入していれば単品の発売日か先行で遊べるうえに、発売日に定価で買うかは悩む作品にも手軽に手を出せ、オマケに各社の旧作やインディー作品ががっつりついてくる!と考えることもできます。
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プレーヤーの好みはもちろんあるとして、どれも一定の評価や品質がある作品に絞られており、申請すれば全部入る系のストアよりは(比較的) 地雷率は低めです。このため、次はどれを遊ぼうかなと新たな出会いを求めてブラウズしたり、世間的に人気の作品を気軽にいっちょ噛みしたり、ロンチ時期は他が忙しくて買わなかったゲームを遊んだり、前評判の高いインディーゲームを値段に悩まず試すといった用途には最適。
特に嬉しいのは、気にはなるけど見送ったゲームが後から大化けして誰もが話題するようになったぐぬぬパターン。いまさら感を気にせずセール待ちもせずサクッと履修できます。話題になった理由が気になる、インディーゲームなど、まだ知らぬ面白い作品があるなら片端から軽率に手を出してみたい雑食派にはおすすめです。
遊びたい放題サービスなので、そもそもそんなにたくさんは遊ばない!というかたに無理に勧めるものではありませんが、ネトフリなど動画のサブスクでご存知のとおり、手軽に手を出せるようになることで触れる作品が増えるため、本当に自分好みの作品に出会うためのツールという考え方もあります。
もっともお得なのは、ゲーム機向けもPC向けも遊べてXbox Live Goldも込みのXbox Game Pass Ultimateですが、マイクロソフトが自社ゲームは原則としてPCとのマルチプラットフォーム化を進めるいま、PCのみのfor PC (ベータ)も月450円は格安。ゲーム配信などでよく見かけるインディーゲームの多くはいわゆるフルプライスより安く1000円だったり2000円だったりしますが、さりとてちゃんと遊ぶか分からないものを片端から買えば高額になります。
ヘイローやギアーズやForza最新作が遊びたいなら文句なくおすすめであると同時に、そうでないプレーヤーでも、旧作やインディーゲーム含め「買おうかな見送ろうかな」と悩む心理的な選択コストがなくなる点が最大の効能です。
一方、注意すべき点を改めて並べれば、
あくまでセレクトしたキュレーション型。網羅型ではない。
一定の評価や需要のある作品を絞って「100本以上」、日本版のロンチではPCコンソールどちらも150本程度なので、Xbox や Windows PC向けの膨大なゲームのごくごく一部しかカタログには入っていません。
特に旧作なら無名不人気含めて全部あるタイプのサービスではないため、特にサードパーティー作品についてピンポイントであれがあるかな?と期待すると、運が良くないかぎりがっかりします。
逆に今日は何を遊ぼうかな?と特に決めずにブラウズする遊び方には最適。旧作でも定番作や、評価の高いインディーゲームなど、好みはさておきどれを選んでも一定の評価がある作品が揃っています。
PCとXboxコンソールのラインナップは別
本来はクロスプラットフォームの著名タイトルでも、ゲームパスのカタログとしてはXboxでしか遊べないもの、PCでしか遊べないものがそこそこ多く含まれます。Ultimateやfor PCベータに加入する際は、バナーで見かけたりリストにあっても、望みのプラットフォーム版が含まれるかまで確認が必要です。
入れ替えがある
ネトフリなどのサービスと同様、一定期間で新規作品が加わり、既存ラインナップが落ちます。「後で遊ぶ」に入れたままにしておくと、いざ遊ぶときにラインナップから落ちて泣くことも。ただしゲームパスの特典としてカタログ内ゲームは20%引きで買えるため、特に気に入ったならば、サブスクリプションと無関係に所有することもできます。
何の参考にもならないごく個人的な話をすれば、看板シリーズを旬のうちに一通り楽しむのはもちろん、話題のインディーゲームなどは「面白いゲームを知らないままだったら悔しい」という謎の心理でつい買っては積み、セールで半額以下になったのを見かけては自業自得なダメージを受けていましたが、ゲームパスに加入してからは平穏が得られました(心の問題)。浮いたお金で任天堂やソニーの独占ゲーム、ゲームパスにすぐには入らないサードパーティー大作を買えるのもありがたみです。
国内カタログ入り確定ラインナップ(一部抜粋)
Xboxの人気タイトル作: 「Halo」シリーズ、「Gears」シリーズ、『Minecraft』や「Ori」シリーズなどを網羅。
日本のクリエイターたちの名作タイトル:
デビルメイクライ5 (Xbox Game Pass for Console)
NieR:Automata BECOME AS GODS Edition (Xbox Game Pass for Console)
鉄拳7 (Xbox Game Pass for Console)
Yakuza 0 (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
デッドライジング4 (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
海外の大型タイトル:
NBA 2K20 (Xbox Game Pass for Console)
ウィッチャー3 (Xbox Game Pass for Console)
Dishonored 2 (Xbox Game Pass for Console)
DOOM (Xbox Game Pass for Console)
シャドウ・オブ・ウォー (Xbox Game Pass for Console)
アウター・ワールド (Xbox Game Pass for Cons
ole, Xbox Game Pass for PC (Beta))世界中のインディータイトル:
Untitled Goose Game 〜 いたずらガチョウがやって来た!〜 (Xbox Game Pass for Console)
ロケットリーグ (Xbox Game Pass for Console)
Hollow Knight (ホロウナイト) (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
ARK: Survival Evolved (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
なつかしの名作タイトル:
バンジョーとカズーイ (Xbox Game Pass for Console)
NINJA GAIDEN 2 (Xbox Game Pass for Console)
パンツァードラグーン オルタ (Xbox Game Pass for Console)
メタルスラッグX (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
アルバスティア戦記 (Xbox Game Pass for Console, Xbox Game Pass for PC (Beta))
Xbox Game Studios タイトルは発売日からプレイ可能: 今後登場する『Gears Tactics』や『Microsoft Flight Simulator』は Xbox Game Pass for PC (Beta) で、『Minecraft Dungeons』は Xbox Game Pass for Console と Xbox Game Pass for PC (Beta) の両方で発売日にプレイできます。 また『Halo Infinite』は Xbox Series X と合わせてホリデーシーズンに登場予定です。