OnePlus 8/Pro
OPPO傘下のスマートフォンメーカーである中国OnePlus(ワンプラス)が、新世代の主力機種となるAndroidスマートフォン2モデルを海外発表しました。2モデルとも、同社では初の5G対応機種となります(2モデルともにミリ波、サブ6の両対応)。

今回発表された製品は、699ドル(約7万5000円)からの基本モデル『OnePlus 8』と、899ドル(約9万6000円)からの上位モデル『OnePlus 8 Pro』。両機種ともに、SoCはクアルコムのSnapdragon 865を搭載。他にもOnePlusらしく、非常に見どころの多い製品となっています。

本体カラーは、Proが緑系の「グレーシャルグリーン」、青系の「ウルトラマリンブルー」、黒系の「オニキスブラック」の3色。無印が緑系の「グレーシャルグリーン」、グラデーション系の「インターステラグロウ」、黒系の「オニキスブラック」の3色となります。
なお上の写真は、手前が無印8の~グロウで、奥がProの~グリーン。カメラレンズの数などで見分けられます。

価格は現行世代より上昇。とくにProでは顕著


OnePlus 8/Pro

OnePlusの新モデルにおける注目点は、やはり価格の話からということになるでしょう。が、冒頭で紹介したように、残念ながら今回は厳しめ。発表会の中継などでも、この点に関しては残念がる声が聞かれました。

というのもOnePlusは、これまで「超高性能だけれどライバルより安価」という特徴からヘビーユーザーに支持されてきたため。もちろん機能的にもライバルに比べて優れている点は多いのですが、しかし人気の第一義は「性能に比べて非常に手頃な価格」という点でした。

現行世代の上位モデル『OnePlus 7 Pro』では、発表時(2019年5月)の価格は699ドル(約7万7000円)からでした。Pro同士を単純比較すると、200ドルの値上げということになります。

ただし一方で、同社がここ数世代で追求してきた「操作レイテンシ(操作してからの遅延)の削減」や「体感上までを含めた速度の追求」といった点に関しては、今回も非常に力の入ったものとなっています。詳細は、Engadget米国版のレビュー記事を参照ください。

参考記事:
OnePlus 8 Pro review: Speed is everything(Engadget米国版)


また、「ハイエンド性能でお買い得」という点を売りにしたシリーズが最新世代で高価になる、という現象はOnePlusに限った話ではなく、ライバルでも共通の動向となっています。

例えば直接的に比較されることの多いシャオミのメインストリーム機でも、基本モデルの『Mi 10』は799ユーロ(約9万3000円)、上位版『Mi 10 Pro』は999ユーロ(約11万8000円)と、こちらも高価となっているのが実情です(そしてやはり、発表会ではファンからの残念がる声が聞かれました)。

8 Proは「カラーフィルターカメラ」搭載


OnePlus 8/Pro
▲OnePlus公式サイトより。中央最下段のカメラが「カラーフィルターカメラ」です


製品仕様で興味深いのは、8 Proのカメラの一つが「カラーフィルターカメラ」となっている点です。これは「フォトクロームフィルター」と呼ばれる画像加工用フィルター専用のカメラとされています。
同フィルターに関して現状では詳細が公開されていませんが、公式サイトのサンプルから見る限り、いわゆる「クローム系フィルム」を使った銀塩写真風にチューニングされた模様。

こうしたカラーフィルター専用にカメラを設けるという手法はスマホでは珍しいだけに、技術的に、また写真の仕上がり的に注目できるポイントです。

なお、8 Proはその他のカメラも強力なもの。とくに4800万画素メインカメラのイメージセンサーには、1/1.4インチ(=約0.71インチ)と大型な、ソニーの『IMX689』を採用し、レンズ構成も7枚とコストの掛かったもの。
その他は、4800万画素の超広角カメラ(画角120度)、800万画素の3倍望遠カメラという構成で、クアッドカメラとなります。

無印8はトリプルカメラ構成。ソニー『IMX586』を搭載した4800万画素メイン、1600万画素超広角、マクロ専用という構成です。

また、フロントカメラは両モデルともにパンチホール形状での実装になりました。実は7 Proでは電動でのポップアップ機構を採用していたため、画面の没入感や仕掛けという点での豪華さは若干薄れた格好となります。
反面、8 Proのみですが、OnePlus初となるIP86級の防水、防じん仕様となりました(8無印は異なります)。

8 Proで30Wワイヤレス充電に(ウワサ通り)対応


OnePlus 8/Pro

もう一つの特徴は、8 Proにてワイヤレス充電に対応した点。こちらも同社製スマホでは初対応となります(OnePlusはこれまで、ワイヤレスで充電が遅くなる点を嫌い、有線充電にこだわってきました)。

しかも電力は、市販レベルでは最高速と呼べる30W。ただし専用の充電スタンド『Warp Charge 30 Wireless』が必要となります。8 Proのバッテリー容量は4510mAhですが、この高出力により、30分で0から50%までの充電が可能と謳います。
さらに8 Proは、いわゆる「ワイヤレス逆充電」機能にも対応。Qi対応機器への給電が可能です。

一方の有線充電は、Proと無印共通で30W。30W時の電圧と電流は、なんと5V/6Aという、非常に珍しい組み合わせです。

送電効率の高さからワイヤレスよりも高速で、Proでは23分で0から50%までの充電を謳います。さらに無印8(4300mAhバッテリー)では同条件で22分とアピールします。

なお、OnePlusが今世代にてワイヤレス充電に対応するという点は、これまでにたびたびウワサとなってきました。結果的にこれらが的中したこととなります。

ディスプレイは解像度と速度を両立


OnePlus 8/Pro

もう一つの特徴は、ディスプレイの解像度とリフレッシュレートのバランスが高い点です。

Proは、解像度が3168×1440(いわゆる「短辺側1440p」クラス)で、リフレッシュレートは120Hz。現行世代のスマートフォンにあっても、双方ともに優れるスペックです。パネル自体は6.78インチ、アスペクト比19.8:9のOLED(有機EL)を採用します。またタッチパネル入力も240Hzと、ゲーム向けモデル並みに高速なスキャンとなります。

一方無印8は、解像度が2400×1080(いわゆる「短辺側フルHD」クラス) でリフレッシュレートは90Hz。Proとは明確にランクが異なりますが、やはり優秀なバランスとなっています。パネルは6.55インチ、アスペクト比20:9のOLED(有機EL)です。

Proのその他仕様は、RAMは8GBと12GBの選択式。いずれも高速なLPDDR5を採用。これはスナドラ865搭載機の中でも、まだ採用例の少ないRAMです。ストレージは128GB/256GBで、接続はUFS 3.0タイプ。
本体サイズは縦長状態で74.4×165.3×8.8mm(幅×高さ×厚さ)、重さは199gとなります。重量に関しては、昨今200g超えが多い最上位機種の中にあって、ギリギリで抑えた印象です。

無印8の仕様は、RAMは8GBと12GBの選択式で、LPDDR4Xを採用。ストレージは128GB/256GBで、接続はUFS 3.0タイプとなります。
本体サイズは縦長状態で72.9×160.2×8.0mm(幅×高さ×厚さ)、重さは180g。大きさと重さともに、Proよりは一回り小さい構成です。

OnePlus 8/Pro

このようにOnePlus 8シリーズは、ウワサされていた通り、昨今の5G対応フラッグシップ級スマホにあっても高いレベルの性能を備えた、速度を追求するメーカーことOnePlusらしいモデルと呼べそうな仕上がり。

一方で価格的には悪い意味でこれまでの同社イメージとはズレますが、上述したようにライバルも軒並み値上げ基調にある中で、残念ながらある程度はやむを得ないところかもしれません。

また、いい意味で華美さが垣間見える本体の仕上げや、Proで搭載したカラーフィルターカメラなど、これまでの同社製品のイメージからの脱却も見られる点もポイント。いずれにせよ、ヘビーユーザーにとっては(今回も)一つの基準点となる、見逃せない価値を持ったモデルであることは間違いないはずです。