マイクロソフト、地球の健康評価可能にする「惑星コンピューター」構築を計画

健全な社会には健全な惑星を

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年04月16日, 午後 09:00 in Environment
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Trey Thomas via Getty Images
2020年1月に米マイクロソフトは、2030年までにカーボンネガティブ、つまりCO2排出量をマイナスにするべく会社としての取り組みを行うことを発表しました。その後発生した新型コロナウイルス感染症の猛威によって世界は混乱のさなかにありますが、それでも持続可能性の問題が消え去ったわけではありません。

マイクロソフトはこれまで"AI for Earth"として農水産業、生物多様性、環境保全、気候変動、水の循環とった主要5分野にわたりAIとクラウドを活用した活動に5000万ドル以上を注ぎ込んできましたが、4月15日、これを拡張する格好となる"Planetary Computer"プロジェクトを始動すると新たに発表しました。マイクロソフトのブラッド・スミス社長は「われわれはPlanetary Computerを使って、組織活動において環境に関する意思決定を行うパートナーや顧客を支援するデジタル技術の開発と展開を行う」と述べ、世界中の環境関連データへの円滑なアクセスと情報分析のためのAIプラットフォームを提供する考えを示しました。

2000年に始まった、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)による最初の地球全体におよぶ環境調査は完了までに5年もの時間がかかり、報告書が発表されるまでにはさらに15年もかかりました。これでは刻々と悪化する環境問題に対処するだけの余裕がどんどん失われることになりかねません。

「これが、機械学習を活用したデータが革新的なものになる理由です」とマイクロソフト社長はブログで述べています。

「Planetary Computerは人や機械が収集した何兆ものデータポイントへのアクセスを提供するプラットフォーム。それはユーザーがキーワードではなく宇宙、空、地中、地上、水中といった地理的位置で情報を検索可能とするものです。ユーザーは関心のある領域における環境問題を調べるといったことから、世界中における特定の環境が存在する場所を探すようなことまでを、シームレスに実行」できるとのこと。

ただ、Planetary Computerを構築するには、環境に関する数十億から場合によっては数兆ものデータポイントを、それらを処理するためのツールとAIで接続するネットワークが必要になると予測されます。それは「信じられないほど複雑」であり、マイクロソフトだけでは実現ができません。

そのためマイクロソフトは100万ドルを投じ、地球の生物多様性の変化を研究、報告、管理する取り組みを行うプロジェクトを支援します。さらにロサンゼルスを拠点とする地理情報ソフトウェア企業Esriとの協力で新しいAIベースの地理空間ソリューションを開発、前述のデータへのアクセスを提供する予定とのことです。

あまりに大きな話に飲まれてしまい具体的にどういうことかは把握しにくいものの、ざっくり言えば、あちこち偏在する環境や自然に関するデータを一つのデータベースに集めてきて、相互につき合わせて強化し、あらゆる人々が環境保護、野生動物保護に関する物事を調べたり分析したり更新したりできる枠組みを構築しようということです。

この取り組みを実現することで、マイクロソフトは2030年までにカーボンネガティブへの移行を果たし、さらに2050年までには1975年の創業以来環境へ排出してきたすべてのカーボンを差し引きゼロに持って行くことができると予想しています。



 
 

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