ヒトか犬か…?化石うんこの落とし主を特定する新技術「CoproID」開発

う~んこ れは…

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年04月20日, 午後 02:00 in Science
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PeerJ

独マックス・プランク研究所の研究者が、コプロライト(うんこの化石)が人間のものか犬のものかを見分けるための新技術「CoproID」を開発しました。古代人のコプロライトは、当時の食生活や人々の健康状態を知るための重要な手がかりになりますが、他の動物、とくに犬のそれと大きさや形状が似通っており、研究者たちにとっては非常に見分けにくいのが問題でした。普通ならば、単純にコプロライトに含まれるDNAを調べればその主が何者かを知ることができるはずなのですが、古代人の食卓には割と頻繁に犬が上がっていたと考えられ、単純な検査ではヒトと犬の両方のDNAが検出される可能性が高いのだとか。地面に落ちているヒトの排泄物を口にする習性が犬にあることも、コロプライトの判別を困難にしています。

ただ、犬の毛の塊や衣類もしくは縄の破片といった夾雑物(読み:きょうざつぶつ)は犬の排泄物のほうに含まれることが多く、さらに特定の寄生虫やEnterobius vermicularis(いわゆるギョウ虫)のタマゴなどはヒトの排泄物にのみ含まれます。

そしてジャーナル誌「PeerJ」に論文掲載された研究では、研究者らはオープンソースの機械学習ソフトウェアに化石うんこに含まれるDNAと腸内細菌(微生物)叢を学習させたCoproIDと称するAIを用い、過去の分析結果や現代の人と突き合わせることで新たなサンプルの分析においてその落とし主を高確率で見分けられるようにしたと報告しています。

具体的には13のサンプルから7つが間違いなくコプロライト(ヒト5、犬2)であることを判別し、それ以外の6つについては3つが微生物叢が十分に検出されず、また残る3つはいずれもメキシコのドゥランゴにある先史時代の遺跡から採取されたもので、犬のDNAを非常に多く含まみつつもヒトに典型的に存在する微生物学的特徴もある特異なものでした。この謎のサンプルは、まさに犬を食した直後のものである可能性があると考えられます。ただそれを断定するには実際に人間の排泄物に含まれる直前の食物のDNAの割合についてさらなる研究が必要とのこと。

マックス・プランク進化人類学研究所のクリスティーナ・ワーリナー氏は「今回の研究でわかったのは、考古学的記録として残されているサンプルの中には意外と多くの"犬のうんこ"が含まれていたということです」と述べています。

CoproIDは、ヒトと犬のコプロライトの分析を重ねれば重ねるほどそれを学習して精度が上がっていくはずです。今後、研究者は地理的、歴史的な研究において、そのサンプルが誰からひねり出されたものかを調べるために頭をひねることは少なくなりそうです。
 
 

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