CURA / Carlo Ratti Associati
昭和~平成初期の地方には、空き地にコンテナハウスを並べただけの、まさに"カラオケボックス"が営業していました(まだあるかもしれません)。そのコンテナハウスがもし、いま不足し始めているICUとして使えれば...?

日本よりひと足早く新型コロナウイルスの感染が拡大したイタリアでは、デザインスタジオがコンセプトを示した貨物コンテナベースのICUがわずか数週間でプロトタイプ化され、トリノの病院に設置されはじめています。CURA(Connected Units for Respiratory Ailments)と呼ばれるこのコンテナハウス式ICUは、イタリアのデザインスタジオCarlo Ratti Associatiがコンセプトを示したところ、医師や建築家のイタロ・ロタ氏、エンジニアリング企業のJacobs、さらにテクノロジー企業のPhilips、伊メガバンクUniCreditらが協力、2000人以上がプロジェクトに参加して迅速にプロトタイプが開発されました。ラテン語で"CURA"はCureの意味になり、日本語にすれば治療、治癒を意味します。

CURAのプロトタイプは、一般的な貨物コンテナから構築されています。室内にはCOVID-19患者用のベッドが2台設置されており、側面には大きめの窓が備えられます。
COVID-19で病院に入院してしまうと面会ができなくなることが多いとされますが、屋外に設置するCURAはこの窓のおかげで、親族が訪れて患者の様子を見ることができます。また患者の側からも、家族の顔が見られることで少しでも安心ができるでしょう。

CURA / Carlo Ratti Associati

病室となるコンテナ部分は、廊下となるバルーンのようなインフレータブルセクションで相互に接続され、医師や看護師が巡回できます。インフレータブルセクションは延長できるので、場所さえあれば追加のコンテナ病室をいくらでも連結していける仕組みです。またICU内は陰圧化されるため、外部にウイルスを含む空気が噴き出さないようになっています。

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CURAのプロトタイプは室内にベッドのほか、人工呼吸器とモニター、点滴台など患者に必要機器すべてが用意されており、数日前よりイタリア・トリノの病院に約90床分が設置され使われ始めたとのこと。

現在、アラブ首長国連邦やカナダといったイタリア以外の国や地域でもCURAの設置が進みつつあります。日本でも今後、患者受け入れのためのベッドが足りなくなる可能性が高いと考えられます。受け入れ側の人的キャパシティや必要機材の数的問題もあるものの、CURAのようなコンテナハウス式ICUを国内でも用意できれば、病床の数に関しては少しは不安を解消できるかもしれません。