新型コロナ患者の初期評価にiPad付きロボットが活躍。オープンソース化でSpot以外にも適用可能

医師の感染リスクを減らします

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年04月24日, 午後 01:30 in Robots
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Boston Dynamics

Boston Dynamicsの小型四足ロボットSpotが、ハーバード大学のブリガム・アンド・ウィメンズ病院に導入され、患者のトリアージに携わっています。これはSpotが自分で判定を行うのではなく、装着したiPadを使って、医師やスタッフが遠隔から判断を可能とする試み。医療関係者が新形コロナウイルスへの感染リスクを減らすことができます。Spotに限らず、自律走行/移動できるロボットはその開発の背景として事故や災害現場での活用をうたうことが多いもの。原発の放射線で人が近づけない場面での活躍などを期待する話はいろいろなロボットの話題でも聴かれていました。しかし、いま世界中に蔓延している新型コロナウイルスの感染の問題も、目に見えず人々の体をむしばみ始めるという点においては放射能汚染と類似性があります。そこで自律歩行するロボットが活躍できない理由はないとも考えられるでしょう。

Boston Dynamicsが病院に提供したSpotは通常のクビなしスタイルではなく、ちょうど4足動物でいう頭部の位置にiPadが装着されています。そこには医師の顔が映し出されており、医師やスタッフは感染しないよう離れた場所、極端に言えば自宅からでも患者の初期評価を行うことができます。

なんだそれだけか、と思う人もいるかもしれませんが、それができるだけで供給が逼迫している医療用マスクや防護具の消費を減らし、医師の感染リスクを取り除きつつ(仮想的でありつつも)患者と対面して診断することを可能にします。

すでにこのトリアージ仕様Spotはブリガム・アンド・ウィメンズ病院でのトライアルが2週目に入り、病院には大きな貢献を果たしているとのこと。既存の手順では患者を受け入れる際、屋外に設置したテントで、患者への聞き取りと体温測定などで最大5人のスタッフが携わっていたため、Spotの導入は(1台ですべて肩代わりするわけでないにせよ)病院側にとっては大きなメリットをもたらしていると想像できます。

ただ、現在は画面を通じて患者の様子を見るだけの機能であるため、Boston Dynamicsは患者の体温、呼吸数、脈拍、酸素飽和度といったバイタルサインの情報を遠隔から収集する方法を探していると述べています。また現状と同等の機能は別に四足歩行でなくとも車輪走行式ロボットでもこなせるはずだとしており、Spotに使用しているトリアージ用のソフトウェアをオープンソースとして、他のロボット開発者が医療機関支援に活用することを期待しています。記事執筆時点ではすでに、カナダのClearpath Roboticsと協議しているとのことです。

 
 

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