ゲーミングスマホにシフトするNubia、腕時計スマホや両面スマホはディスコンに

ミドルハイクラスのゲーミング端末も投入、5G市場で存在感を示す

山根博士 (Yasuhiro Yamane)
山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年04月28日, 午後 04:00 in smartphone
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腕に巻くことのできるフレキシブルディスプレイを搭載したスマートフォン「nubia α」や、表も裏もカラーディスプレイという両面スマートフォン「nubia X」を展開しているNubia(ヌビア)。日本でも正規代理店経由でゲーミングスマートフォン「Red Magic」シリーズなどを販売していますが、グローバル展開は他のメーカーよりやや遅れています。

4月13日には新しいロゴを発表し、ブランドイメージを一新。若々しさをよりアピールするロゴとなり、今後の製品展開を大きく変えようとしています。nubiagame
Nubiaの現在の主力モデルはゲーミングスマートフォンの「Red Magicシリーズ」。3月にはSnapdragon 865を搭載し5Gに対応した「Red Magic 5G」を発表、世界初となる144Hz駆動の高速表示ディスプレイが大きな特徴です。このRed Magicシリーズは高スペック低価格というコスパの良さも人気の一因となっており、入手困難になるモデルもありました。
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そして4月には同じく5Gに対応した「nubia Play」を発表。Playの名前の通りこのモデルもゲーミング向けの製品となります。Red Magic 5Gとは基本機能は同等で、カメラやSoCをスペックダウンした兄弟モデルとなります。
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Nubiaはこれまで、ゲーミング端末をRed Magic、カメラフォンをnubia Z、新カテゴリ製品をnubia X、新ライフスタイルデバイスをnubia αと、製品を区分してきました。新しいnubia Playは、ハイスペックで高価なゲーミングスマートフォン(とはいえRed Magicは十分低価格です)のブランドイメージを損なわないようにと、別の製品名にしたのでしょう。

またNubiaのスマートフォン事業の今後の方向性を大きく変えるため、あえて新しい製品名でゲーミング端末を投入したとも考えられます。

では他のNubiaのスマートフォンのラインナップと現状はどうなっているのでしょうか?まずは2019年2月に発表され大きな話題になった、腕時計型のスマートフォン「Nubia α」。4インチフレキシブルディスプレイを採用し、スマートウォッチとスマートフォンの中間の性能を持つウェアラブル端末です。
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当初は中国向けにBluetooth版とeSIM版が販売されました。その後遅れて欧米にはBluetooth版が若干投入されたものの、専用OS(UI)のためアプリストアの開発が間に合わず、クローズドな製品に興味を示した消費者はほとんどいなかったようです。単体で通話や通信できてこそnubia αは実力を発揮できたのですが、欧米ではeSIMモデルは販売されませんでした。

現在NubiaのWEBページでは製品区分は「αシリーズ」ではなく「スマートライフ」の中に入れられ製品が探しにくく、自社のオンライン販売でも定価の半額の1799元(約2万7000円)と処分中。結局1モデルだけでディスコンになってしまいました。

また2018年10月に発売された表も裏もカラーディスプレイを搭載した両面スマートフォン「nubia X」も画期的な製品として期待されました。5Gモデルの登場も噂されましたが、後継モデル「Z20」が出ただけで終わっています。両画面を使い分けるアプリケーションが不在だったこともあり、市場での反応は思わしくなかったのでしょう。Nubia XもNubiaのWEBを見ると「Zシリーズ」の中に入れられており、今後の展開は無くなったと思われます。
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Nubiaは2012年の創業以来「Be Yourself」をキャッチコピーに、最新技術を搭載した製品を送り出してきました。当初は資本関係のあったZTEのサブブランドとして、狭ベゼルや星空も撮れる高画質カメラを搭載したモデルをnubia Zシリーズとして次々と投入。ブランド認知度を高めていきました。2015年にはその勢いを信じて海外展開を図り「nubia My PRAGUE(プラハ)」というデザインモデルを出すものの、売れ行きは低調に終わり、このあたりで今までの勢いが止まってしまいます。

その後は原点に復帰し、中国市場にターゲットを戻してベゼルレス&カメラ強化モデルを投入します。しかし他社がカメラやディスプレイ性能で一気に追いつき追い抜いてしまいました。Nubia独自の方向性が失われたとき、悩み抜いて生み出されたのが両画面スマートフォンや時計型スマートフォン、そしてゲーミングスマートフォンだったわけです。

ゲーミングスマートフォンは初代のRed Magicを2018年春にリリースすると、コスパの良さで中国で品切れになるほどの人気になりました(但しこれは部材供給をZTEと共通化してたと思われ、アメリカ政府によるZTEへの経済制裁の影響もあったと考えられます)。すると半年後の同年秋に「Red Magic Mars」を、2019年春には「Red Magic 3」、同年秋に「Red Magic 3s」と、クアルコムのハイエンドチップセットの新モデルが登場するたびに新製品を追加。常に最高スペックの製品を投入する動きの早さで市場での認知度を高めていきます。その勢いは中国を飛び出し、今ではNubiaのスマートフォンラインナップの中で唯一、ヨーロッパなど海外展開も成功しています。
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世界のスマートフォン市場はCOVID-19の影響を受け2020年は前年比マイナス成長になるとみられています。しかし5Gが各国で開始されることから、5Gスマートフォンの需要が一気に高まります。Nubiaとしてはゲーミングスマートフォンだけではなく、Nubiaブランドのスマートフォンも5Gに対応させ5G端末市場に向けて製品数を増やすことで生き残りを図ろうと考えているのでしょう。とはいえカメラがいい、SoCがいい、コスパがいい、というモデルはすでに多数登場しています。

nubia Play 5Gは他社のハイスペックゲーミングスマートフォンをライバル視するのではなく、Snapdragon 765G搭載で必要十分ともいえるスペックを搭載しつつ、ゲーミング端末と同じ高速ディスプレイやタッチセンサーを搭載、そして価格を抑えています。ゲーミングスマートフォンのイメージを持たせることで製品も好印象を与えるでしょうから、すでに強力な競合製品が数多く登場している5G端末市場でも存在感を高めることができるでしょう。ブランドロゴ変更に合わせ製品展開の方向性も大きく変えたNubia、これからの製品に注目したいものです。

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