ソニー、サムスン、シャオミの競争にあの「コンパック」が参入、老舗ブランドがTVで復活

スマホやPCではなく、スマートTVで市場に参入

山根博士 (Yasuhiro Yamane)
山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年04月28日, 午後 07:00 in av
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PCで世界トップメーカーであり、スマートフォンの先駆けとなるPDAを多数輩出していたメーカーといえばCompaq(コンパック)。といってもその栄光の時代は今から20年以上も前のことで、2002年にはHP(ヒューレット・パッカード)に吸収合併されてしまいました。その後しばらくはHP製PCの1ブランドとして名前は残っていましたが2013年に市場から消滅。そのCompaqブランドが再びスマート製品として復活します。しかしそれはPCやスマートフォンではなく、スマートTVなのです。

実はCompaqのPCは今もブラジルで販売されています。HPはCompaqブランドのPCの販売を停止してからもブランド権利を保有しています。そして2014年にブラジルのGlobalK社がHPとライセンス契約を結び、同国でCompaqブランドのノートPCの販売を開始したのです。Compaqに懐かしさを感じる人の年齢は40代以上でしょうが、もし今もCompaqのPCを入手したければブラジルで購入できるのです。
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さて今回復活するのはインド市場。同国のOssify Industries社がCompaqブランドのスマートTVの製造・販売に乗り出します。すでにインド国内で工場を買収し、早ければ2022年末にもCompaqのTVを販売する予定です。ラインナップや価格はまだ不明ですが、大型画面・低価格というコスパ重視の製品になるでしょう。
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しかしなぜスマートTVにCompaqのブランドを付けるのでしょうか?それはインドでスマートTV市場が急拡大しているからです。スマートTVは放送を地上波で受けるのではなく、インターネットに接続してアプリを使って視聴します。つまりApple TVやChromeCastが内蔵されているようなもの。スマートTVを買ってきたら、あとは家庭の無線か有線LANに接続して利用するわけです。ネット経由で番組を見ますから電波感度の心配はありませんし、たいていのスマートTVはAndroid OSやAndroid TVで動作するためYouTubeやNetflixなども視聴可能。またTV番組はIPTVのプロバイダがネット経由で配信します。

2019年のインドのスマートTV出荷台数は1500万台で、前年比15%伸びています(カウンターポイント調査)。中国に並ぶ人口13億強のインドではスマートTVの需要は2億台あると言われています。今やインドでも誰もがスマートフォンを使っていますが、スマートTVがあれば自宅に戻ってからスマートフォンで視聴していたものと同じ番組の続きをそのまま見ることができます。映像コンテンツをスマートフォンで利用する消費者が増えるにつれ、自宅のTVもスマートTVへ買い替える動きが加速化しているのです。

ではインドではどのメーカーのスマートTVが売れているのでしょうか?なんとシェア1位はあのシャオミ。スマートフォン同様、低価格なスマートTVをインドに投入するとあっという間にサムスンやLGを抜き去りました。またソニーが奮闘しているなど、信頼のおけるメーカーとして強さを発揮しています。
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このインド市場には2019年に相次いで新規メーカーが参入しました。しかしブランド力は絶大です。インドではモトローラ、ノキア、さらにOnePlusがスマートTVを販売しているのです。モトローラとノキアは過去にインドでも大人気の携帯電話メーカーであり、今でも高いブランド力を持っています。またOnePlusはハイエンド指向のスマートフォンを出していることから人気を高めており、それにあやかる格好でTVも出しているのです。なお今年第2四半期にはRealmeもスマートTVをインドで販売する予定です。
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これらスマートフォンメーカーはもちろんTVを自社で製造しておらず、OEM供給を受けスマートフォンのブランド力で販売数を伸ばそうと考えています。おそらく「出せば売れる」という状況がこれからも続くでしょう。Ossify社はこの成長が望める市場に、老舗ながらも一時はPCの代名詞でもあったCompaqブランドを利用することで成功を収めようと考えているわけです。

さてスマートフォンメーカーが自社ブランドのスマートTVをインドに投入しようと考えたのは、シャオミの成功を見たからでしょう。全く無名だったシャオミが低価格スマートフォン「RedMi」シリーズをインドに登場させると、地元のインドメーカーの低価格・低性能な製品を一気に過去のものにしてしまいました。さらにはスマートフォンで長らくシェア1位だったサムスンを追い抜いたことで、「シャオミの製品は安くて性能がよく、品質もいい」というイメージを浸透させることができたのです。

そんなシャオミが今度はスマートTVを出し、再び高品質・低価格で人気を得ると、インドの消費者は「TVはTVメーカーが出すもの」ではなく「スマートフォンメーカーのTVも十分コスパがいい」と考えるようになったわけです。
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とはいえせっかくスマート製品を出すというのなら、Compaqブランドのスマートフォンの登場も期待したいものです。インドではパナソニックがOEM品のスマートフォンを出しており一定の人気を得ています。Compaqのモバイルデバイスは「iPAQ」というPDAがありました。そのiPAQの名前を付けたスマートフォンも復活、となればスマートTVの売り上げも伸びるかもしれません。
 
 

 

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