ポールスター2「安全性の高いEV」をアピール。今夏にまず欧州で発売

価格は約700万円から

Hirokazu Kusakabe
Hirokazu Kusakabe
2020年04月29日, 午後 07:50 in electric vehicle
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polestar2ボルボ・カーから電動車専門ブランドとして独立したポールスターが、今年夏に発売を予定している新型電気自動車「ポールスター2」の衝突試験の写真を公開。そこに採用されている安全技術について、受動安全と予防安全の両面から説明しています。Polestar 2

ポールスター初の新型車となったポールスター1はプラグイン・ハイブリッド車でしたが、第2弾となるポールスター2は、容量78kWhのリチウムイオン・バッテリーを床下に、そして車体の前後にモーターを搭載する純粋な電気自動車。排ガスを全く出さず、1度の充電で470kmの距離(WLTPモード)を走行可能とされています。

しかし、もし衝突事故が起きれば、重量がそれだけで数百kgにもおよぶバッテリーパックは乗員を押しつぶす凶器に変わるだけでなく、発火の恐れも懸念されます。当然ながらポールスター2の衝突安全性には、一般的な内燃エンジン搭載車とは異なる工夫が求められました。

Polestar2

そこでまず、ポールスターはリチウムイオンのバッテリーパックを頑丈なアルミ製ケースに収めました。これはバッテリーを保護するだけでなく、車体の剛性向上にも寄与します。このバッテリーパックは、車体に搭載されたセンサーが衝突を感知すると即座に電気的に切り離され、ショートによる発火の危険を抑制します。

Polestar2

また、ボディのファイヤーウォール(キャビン前方の隔壁)の低い位置には、左右両側にアルミニウムのブロックが取り付けられており、前方のオフセット衝突の際に前輪ホイールや他のパーツが、車内に入り込むのを最小限に抑えます。前方からポールなどに衝突した場合は、フロント部分に備わるFLLP(Front Lower Load Path)が、同様に乗員とバッテリーを守ります。

Polestar2

車内には、新開発のインナー・サイド・エアバッグを追加。運転席と助手席の乗員を、それぞれ左右両側から保護します。

Polestar2

もしもの事故の際に乗員の危険を最小限に留めるパッシブ・セーフティ(受動的安全性能)はもちろん大事ですが、そもそも事故を未然に防ければそれに越したことはありません。ポールスター2には、アクセル、ブレーキ、そしてステアリングまで自動的に制御するADAS(先進運転支援システム)が装備されています。

障害物や他の車両、歩行者や自転車などを検知し、衝突の危険があれば自動的にブレーキを作動させ、ドライバーがうっかりして道路や車線から逸脱しそうになれば、優しくステアリングを制御してドライバーに操舵の修正を促します。

この程度の安全機能はもはや現代の新型車では珍しくありませんが、ポールスター2は現在の位置情報を参照し、自動的にアクセルを調節する機能も備わります。前方に急なカーブが迫っていることを知らず、調子に乗って速度を出しすぎるというミスも防げます。

Polestar 2

エンジン音のしないポールスター2には、歩行者にクルマの接近を知らせるための音を発する機能が搭載されました。このAVAS(Acoustic Vehicle Alert System)と呼ばれるシステムは、認識しやすく、それでいてうるさくない音を目指して開発されたとのこと。ポールスターのトーマス・インゲンラスCEOは「ロボットのような機械的な音や、宇宙船を思わせる壮大な音にはしたくありませんでした。ごく自然で控えめで、単に歩行者にクルマの接近を気づかせる音にしたかったのです」と述べています。そして「ただ、シンプルでありながらポールスターらしい独自性も持たせたかった」と付け加えました。このサウンドはポールスターの公式サイトで聴くことができます

さらにエンジニアたちは、このサウンドの音色や音程のみならず、それを周囲に聞かせるための外部スピーカーの取り付け位置にも細心の注意を払いました。歩行者も乗員も不快にならず、同時に交通法規的要件を満たすように気を配ったと、ポールスターは言います。その成果はいずれ、我々も路上で体験できるでしょう。

Polestar 2

ボルボと言えば、安全性に力を入れることで消費者から信頼を得たブランドの1つ。3点式シートベルトを発明し、その特許技術を無償公開した話は有名です。その思想を受け継ぐポールスターは、ボルボよりも高級な電動車を少量生産するブランドという位置づけですが、同時にグループ内で開発した新技術を先行して採用するという役目も担っています。つまり、上記の安全技術はポールスターだけでなく、我々にとってさらに身近なボルボのクルマにも遠からず搭載されることになるはずです。

XC40

新型コロナウイルスの影響に負けず、3月に中国で生産が始まったポールスター2は、今年の夏にまずは欧州で発売を予定しています。価格は5万9900ユーロ(約700万円)から。年内にはボルボからも、コンパクト・クロスオーバー「XC40」の電気自動車版(上の写真)が、欧州や米国で発売されることになっています。新型コロナウイルスの感染拡大が終息する頃には、新型EVの選択肢が拡大しそうです。今度はマスクではなく、充電ステーションの数が需要に追いつかないという事態になるかもしれません。

 
 

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