アップルとGoogle、新型コロナ濃厚接触APIの詳細を公開。衛生当局にプライバシー保護を義務づけ

濃厚接触通知アプリは原則的に1国につき1つのみ

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年05月5日, 午後 02:30 in internet
0シェア
FacebookTwitter
COVID19
アップルとGoogleは新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、いわゆる濃厚接触の可能性を検出する技術開発での協力を発表済みです。そのうち公衆衛生当局に提供するAPIにつき、両社はユーザーインターフェースの実装例やサンプルコードなど新たなリソースを公開しました。まずiOS 13.5では、[設定]>[プライバシー] >[ヘルスケア(Health)]内に[[COVID-19 Exposure Logging(新型コロナ濃厚接触ログ記録]が追加。そこではユーザーが使用している公衆衛生当局のアプリに加え、過去14日間にユーザーの濃厚接触ログが(公衆衛生当局により)チェックされた回数が表示されます。
COVID19
そしてユーザーが新型コロナ感染者と濃厚接触した可能性がある場合は、公衆衛生当局アプリからプッシュ通知を受け取ることになります(タイトル画像参照)。

またユーザー本人が新型コロナ陽性診断の結果を報告するさいには、次のような手順が踏まれます。
COVID19
さらにアップルとGoogleは、両社の曝露(感染者と濃厚接触した可能性)通知APIを使用するアプリにつき、すべての開発者に遵守を求める以下の条件も公開しています。
  • アプリは政府の公衆衛生当局によって/この機関のために開発される必要があり、新型コロナ対策のみに使用できる。
  • アプリはAPIを使用する前にユーザーの同意を求める必要がある
  • アプリは陽性の検査結果を公衆衛生当局と共有する前に、ユーザーに同意を求める必要がある
  • アプリは必要最小限のデータのみを収集し、そのデータを新型コロナ対策だけに使用できる。ターゲティング広告など、その他の用途は許可されない
  • アプリが位置情報サービスへのアクセス許可を求めることは禁止される
  • APIの使用は、国ごとに1つのアプリに制限される。これにより高い普及率を促進し、断片化(様々なアプリが乱立してデータが分散する)を回避できる。ただし国が地域または州ごとのアプローチを選ぶ場合、アップルとGoogleはそれら当局を支援する準備がある

ざっと要約すれば、本APIを使うアプリの用途は新型コロナ対策のみに限られ、ターゲティング広告は厳禁され、収集するデータは最小限に抑えられ、APIの利用開始や陽性患者の自己申告など各段階でユーザーの同意が求められ、位置情報にはアクセスが不可。そして原則的に1国につき1アプリに限られるということです。

こうしたアプローチは、インド政府が全労働者に提供を義務づけた上で位置情報までモニターするものとは対照的です。そしてアプリを入れることはユーザーの意思に委ねられるものの、中央サーバーに情報を集約するフランス政府のそれとも異なると言えます。

すでに開発者向けiOS 13.5ベータ3およびXcode 11.5ベータ1には曝露通知APIが含まれています。これにより開発者からフィードバックを集めた上で改善を図り、5月中旬に正式リリースを目指すとのこと。同じEU域内でもドイツとフランスでは方針にズレが生じつつありますが、プライバシーと新型コロナ拡散防止の両立を望みたいところです。
 
 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]
関連キーワード: android, apple, computer, coronavirus, COVID-19, google, internet, ios, ios13.5, science
0シェア
FacebookTwitter

Sponsored Contents