FBI、米国のCOVID-19研究機関に中国ハッカーへの対策強化を要請。ワクチン情報など標的と警告

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Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年05月14日, 午後 12:30 in Security
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anyaivanova via Getty Images
FBIと米サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)が、中国政府に関連するハッカーが米国内の研究機関から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報を盗み出そうとしているとの警告を発し、サイバーセキュリティ対策を強化するよう要請しました。
リリース文によると、(中国政府に関連する)ハッカーは米国内の研究における「貴重な知的財産を特定し、違法に入手」しようとし、さらに新型コロナに関する公衆衛生データを収集しようとしていることが確認されたとしています。そして、もしこれらの情報が盗まれたりすれば、安全で効果的、かつ効率的な治療法の提供が危うくなるとのこと。

米国と英国のセキュリティ機関は先週、医療機関、製薬会社、学術機関、医学研究機関、地方自治体の従業員に対し、最も一般的な攻撃から身を守るためにパスワードを強化し、二要素認証を導入するよう促しています。

米国の政治家や医療専門家は、COVID-19に対する効果を発揮するワクチンが利用可能になるまでは、日常生活に大きな影響を与えているこの病気から世界が解放されることはないかもしれないと述べています。しかし、そのワクチンが用意されるのは早くとも1年~1年半ほど先になる可能性があります。

米国の国家安全保障担当の司法次官補ジョン・デマーズ氏は「生物医学に関する研究情報は特に中国が求めているものであり、産業スパイ活動も行われている」と述べ「いまの状況で米国の新型コロナウイルスに関する研究、治療法、ワクチンの開発を行っている製薬会社や研究機関に対するサイバー攻撃の背後に中国がいないと考えることはあり得ない」とCNBCに語っています。

米国の当局者は、中国による知的財産の盗難が米国に経済に何十億ドルものコストと数千の雇用損失をもたらし、国家の安全保障を脅かしていると述べてきました。

これに対し中国は知的財産の盗難に関与などしていないと主張していますが、2009年にはロッキードマーティンが開発したステルス戦闘機F-35に関する機密情報や電子機器情報が漏洩し、その後に中国が発表したステルス戦闘機J-31がF-35に酷似していたなどということもありました。

そのほかにも2015年に米保険会社Anthemの医療保険情報が大量に盗み出された事件に関して、米司法省は2019年5月に中国のハッカーグループに属する2人の中国人を起訴しました。さらに2020年4月には、中国人工作員がCOVID-19に関する偽情報をSNSなどを通じて流布したとNew York Timesなどが報じています。

こうした事例の数々からみても米当局が、いま最も重要かつ貴重なCOVID-19研究に関する情報を奪われないよう、最大限の注意と対策を関係各機関に求めたい状況であることは間違いありません。

 
 

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