フォーミュラE、バーチャルレースで替え玉参戦発覚。プロドライバーがeSportsレーサーに依頼

3位の結果は剥奪

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年05月26日, 午前 06:50 in Transportation
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Formura E / YouTube

電気フォーミュラカーのレース フォーミュラE に参戦中のプロドライバー、ダニエル・アプトは、5月23日に開催されたフォーミュラEのバーチャルレース『ABB FormulaE Race at Home Challenge』第5戦でせっかく3位に入賞したにもかかわらず公式結果から除外され、シリーズポイントの剥奪と、罰金として1万ユーロ(約117万円)を慈善事業に寄付するよう言い渡されました。その理由は、リアルのフォーミュラEドライバーが参戦するレースで自身はステアリングを握らず、eSportsプレイヤーに替え玉参戦させていたから。問題となったたバーチャルレースでは、マルチ画面で参加ドライバーの表情を捉えるためのカメラも設置されていますが、アプトのカメラだけはその顔の前に障害物が置かれており、さらにレース中はアプトのカメラがオフにされていました。

これに気づいたのはレースでアプトとバトルを演じたストフェル・バンドーン。彼は過去のバーチャルレースで後方に沈んでいたアプトが突然予選2位、決勝で3位に入ったことも不審に思い、自身のTwitchでのストリーミング中にアプトに電話をかけたものの応答もありませんでした。レース後の表彰インタビューでバンドーンは「本当にダニエルがマシンを運転していたのかどうかが疑問です」と述べました。

一方、フォーミュラEドライバーでありつつ別のバーチャルレースシリーズの開催も手がけているジャン・エリック・ベルニュも、レース後のインタビューで「次回からきちんと顔が映るようアプトに指示してください。ストフェルが言うように、アプトはレース中にそこにいなかったと思う」と指摘しました。

これを受けた運営サイドは、サーバーのログからレースに参戦したドライバーのIPアドレスを洗い出し、バーチャルレースの際にアプトの名前で本人とは別のIPアドレスからのアクセスがあったことを確認。eSportsプレイヤーのロレンツ・ヘーツィンクが替え玉としてアプトを演じていたことが判明しました。この結果、アプトには前述のペナルティが科せられ、ヘーツィンクにもこのイベントのeSportsプレイヤー部門における6位入賞の取り消しと、以後のシリーズへの出場禁止が言い渡されています。

アプトはバーチャルレースへ参加することを「真剣に考えていなかった」と替え玉を用意したことを認め、「運営サイドのこのイベントにどれだけの労力を注ぎ込んできたかを理解しているため、非常に申し訳なく思います。私がやったことがどれほど良くないことかはわかっていますが、悪気はありませんでした」と釈明しました。

このシリーズはバーチャルレースとはいえ新型コロナのせいでリアルでのレースができない間にファンの心が離れてしまわないよう、レースの楽しさとエンターテインメントを提供するために開催されています。またこのシリーズにはユニセフへの寄付を募る目的があり、リアルのフォーミュラE選手権と同様にABBが冠スポンサーについています。

「たかがゲーム」とはバーチャルレースで問題を起こしたリアルのドライバーがよく口にする言葉ですが、ファンは「これぞレース」と言える真剣なバトルを期待してストリーミングを視聴しているはずです。プロフェッショナルドライバーなら、たとえバーチャルでも、真剣にレースに臨んで欲しいところです。

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