Virgin Orbit初の宇宙ロケット発射試験、親機からリリース後すぐ終了。事前に正常飛行は難しいと警告

水平姿勢でロケットに点火するのは初めてでした

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年05月26日, 午後 01:30 in Space
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Virgin Orbit

ヴァージングループ総帥リチャード・ブランソンが設立した人工衛星打ち上げ企業Virgin Orbitが、5月25日に初めてのロケット空中発射試験を実施したものの失敗に終わりました。発射試験はLauncherOneロケットがボーイング747を改造した親機から離れた瞬間に不自然な形で終了してしまいました。

もともと5月24日に予定されていたロケット発射試験は、LauncherOneに装着されているセンサーの不具合が見つかったために25日に延期されていました。その後LauncherOneは"Cosmic Girl"と名付けられた親機に取り付けられて、カリフォルニアのモハベ航空宇宙港から離陸、南カリフォルニア沖のチャネル諸島近くに設定された発射ゾーンでリリースされました。その様子はインターネットでライブ中継されず、Virgin GalacticはSNSで随時アップデートを行いましたが、ロケットを正常にリリースしたとの報告の直後「ミッションは飛行中に直ちに終了した」と伝え、発射試験が尻切れとんぼに終了してしまったことを明らかにしました。

Virgin Orbitのダン・ハートCEOは発射試験の数時間後に取材に応じ、LauncherOneロケットが「リリース後数秒間はうまく飛行したものの、その後問題が発生」し、ロケットの第1段目ブースターを駆動するNewtonThreeエンジンが停止したと述べました。エンジン停止の原因や詳細についてはまだわかっていません。

今回の発射試験の前段階で、Virgin Orbitはロケットが軌道に到達することは難しいと述べ、全く新しい種類の機体の最初の飛行が成功する確率は50%にも満たないと消極的な予測を立てていました。5月23日に行われたメディア向けのブリーフィングでも、今回の試験では液体燃料を積んだLauncherOneを高高度で、さらに水平になった姿勢で点火するのは初めてのことで「飛行がうまくいかないかもしれない」としており、リリースしてNewtonThreeエンジンに点火できれば、それでマイルストーンとして十分な成果になる旨を強調していました。少なくともそこまでは順調に進んだとみられる今回の発射試験はVirgin Orbit的にはほぼ成功と言えるのかもしれません。

ハートCEOは打上げの後以下のリリース文を発表しました。「われわれのチームは今日、驚くべきスキルを持って打上げ操作を行いました。試験的な発射はデータ収集の目的もあり、いまはそこから宝の山を手にしています。私たちは設定した多くの目標を達成しましたが、それは望んでいたすべてではありませんでした。それでも、今日われわれは大きな一歩を踏み出すことができました。技術者たちはすでにデータの分析に取りかかっています。私たちの次のロケットはすでに発射の機会を待っています。われわれは学び、摺り合わせ、次の(もうすぐやってくるであろう)試験に備えます」

Virgin Orbitは2017年にVirgin Galacticから分社化し、人工衛星を積んだロケットを上空から軌道へ向けて"発射"することを目的として設立されました。Virgin Orbitは当初、Virgin Galacticが宇宙船SpaceShipTwoをリリースする親機WhiteKnightTwoの同型機を使ってロケットを発射する計画でしたが、大型のペイロードにも対応するために、親機をボーイング747ベースの機体に変更しています。

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