BioShield Distribution

英国で、容量わずか128MBのUSBメモリーが、日本円にして約3万7000円~約4万4000円という非常に高値で販売されています。この商品、発売元は「量子ホログラフィック触媒技術」なるテクノロジーで5Gモバイル通信の電波を遮蔽し、ユーザーとその家族を守ってくれると主張しています。
このUSBメモリー"5GBioShield"のウェブサイトによると、デバイスをノートPCなどに挿入すると「ウェアラブルなホログラフィックナノレイヤー触媒により、家族や家全体を保護」し、さらに「量子振動プロセスにより、ノートPCやコードレス電話などのデバイスから誘導される電気霧から生じる妨害周波数を再調和させる」のだそう。


BioShield Distribution

BBCは、グラストンベリー地方議会の5G諮問委員会メンバー、トビー・ホール氏によってこの粗悪商品が推薦されていると伝えました。ホール氏は「われわれはこのデバイスに効果があるように感じています」と主張しています。英国ではここ数か月5Gと新型コロナウイルスを結びつける陰謀論が根強く浸透しており、グラストンベリーの議会は5Gの安全性を懸念して調査を求めています。

5Gに関する誤った認識としては、新型コロナウイルスを媒介するというもののほかに鳥の群れが周囲からいなくなる、自殺率が上昇する、鼻血が出やすくなるといったものがあります。しかしいずれの説も科学的な証拠はありません。しかしホール氏は「5Gはすべてを監視しコントロールするための手段だ」と述べています。

情報セキュリティ企業PenTestPartnersは、このUSBデバイスを3個購入して内部を検証しましたが、ただの中国産 128MB USBメモリーに商品名のステッカーを貼っただけのものだったと報告しました。

5Gを巡る陰謀論は新型コロナウイルスが世界に蔓延する前からありましたが、新型コロナによる不安とストレスが人々をさらに惑わせているのかもしれません。

ちなみに、5GBioShieldの開発チーム(?)2名のうち、イリヤ・ラキチェビッチ博士は、自身のウェブサイトで"テスラ放射線バランサー"なるニコラ・テスラの肖像を印刷した電波・放射線中和ステッカーなどを宣伝しています。一方チームのもうひとりジャック・バウアー氏は、環境衛生に詳しい臨床薬剤師で、ホメオパシーに関連する研究所に所属し、またヒューマニタッド・ファウンデーションなる団体に名前と写真が掲載されています。YouTubeにはその団体のファウンダーと名乗る人物と両名およびアンチ5G団体の人物が5GBioShieldについて議論する様子が公開されています。