LegionPro

ゲーミングに特化したスマートフォンが複数のメーカーから出ています。ASUSの「ROG Phone」、Nubiaの「Red Magic」、シャオミ系の「Black Shark」の3製品は日本でも販売されています。このゲーミングスマートフォン市場にレノボが新たに参入しました。レノボはゲーミングPCとして「Legion」ブランドを展開していますが、海外ではそのラインナップにゲーミングスマートフォンを追加。グローバルには「Legion Phone Duel」、中国国内では「Legion Pro」の名前で販売中です。今回は中国版であるLegion Proを入手したので使い勝手をレビューします。

LegionPro

Legion Proは5Gに対応したスマートフォンです。チップセットはSnapdragon 865+、メモリ構成は最大16GB+ストレージ512GBと高いスペックを誇ります。入手したのは最小構成の8GB+128GB版。中国での価格は3499元(約5万6000円)です。

本体サイズは169.2 x 78.5 x 9.9 mm、重量は239g。ディスプレイは6.65インチ2340x1080ピクセル。ディスプレイがフラットタイプで角を取っていない形状からか、手に持ってみると重さと厚みを感じます。なおフロントカメラはポップアップ式のため、ディスプレイにノッチ類の欠き取りは一切ありません。

LegionPro

背面は中央にカメラが2つ並んでいる面白いデザイン。6400万画素の広角と1600万画素の超広角の2つを備えます。中央にはLegionのトレードマークであるクサビ形のロゴマークもはいっており、充電中や通知でフラッシングします。その横には「LEGION」の表記も見えますが、実はこの部分はポップアップ式のフロントカメラになっています。

LegionPro

本体側面を見ると、左側にはボリュームボタンとUSB Type-C端子、下部にはSIMスロットとこちらにもType-C端子があります。2つのType-C端子はASUSのROG Phoneでおなじみのものですが、Legion Proは特殊な使い方が可能です。

LegionPro

本体右側面には電源ボタンが見えますが、これはポップアップカメラの上部に備わっています。側面上下に見える模様の部分はソフトキー、ゲームプレイ時の操作ボタンになります。本体上部にはボタン類はありません。

LegionPro

Legion Proは5000mAhのバッテリーを内蔵します。90Wの高速充電に対応、10分で50%、30分で100%の充電が可能です。なおバッテリーは本体内部の左右に2分割して内蔵されており、2つあるType-C端子の両方からの給電によりそれぞれのバッテリーを充電することでこれだけの高速充電を可能にしています。

LegionPro

標準のホーム画面では時計表示の横にCPUとGPUのステータスが表示されています。OSはAndroid 10ですが中国モデルのためGoogleサービスは非対応。独自UIを持つ「ZUI」を採用し、アプリアイコンはゲーミングフォンを意識させる独特なものになっています。クイック設定パネルからはカメラや電卓が起動できます。

LegionPro

本体を横向きにするとホーム画面も横向きになります。この設定はデフォルトのようで、ゲームプレイをしながらそのまま普通のスマートフォンとして使うことも考えられているのでしょう。

LegionPro

ディスプレイのリフレッシュレートはゲーミングスマートフォンらしく最大144Hzに対応します。バッテリーを節約できるように120Hz、90Hz、60Hzへの切り替えも可能です。なお高性能ゲームをプレイするときは自動的に144Hzに切り替えるモードもあります。AnTuTuのスコアは617314、かなりのハイスペックなスマートフォンです。

LegionPro

さて気になるフロントカメラは本体の側面から出てきます。本体を縦向きに持っていても使えますが、やはり横向きにしたほうが使いやすいでしょう。カメラのUIや設定項目は必要最小限ですが、AIシーン判定や美顔加工機能は搭載されています。

LegionPro
LegionPro

ゲームプレイ専用モードを起動するには、本体右側面(横向きにしたときは上部)左右のソフトキーを同時に押します。すると本体にインストールされたゲームやレノボおすすめのゲームが表示されます。この画面を上からスワイプすると現在の設定状況(CPU)などが表示されます。

LegionPro
LegionPro

ライブ配信で自撮りをONにするとフロントカメラがポップアップし、ディスプレイの中には自分の顔を写す小さい画面もポップアップ表示されます。つまりゲーム画面と同時に自分の表情を配信できるわけです。側面のソフトキーの動作など細かい設定もこのゲームモードから行えます。このあたりは他社のゲーミングスマートフォンと類似の機能でしょう。なおゲームモードを抜けるには画面を下部から上にスワイプし、再度スワイプします。専用の物理ボタンが無いため最初は戸惑ってしまいました。

LegionPro
LegionPro

さて残念ながら筆者はゲームをほとんどしないため、ゲームモードでの操作性は体験していません。しかしLegion Proが本格的なゲーミングスマートフォンを目指していると感じられたのはそのサウンド体験です。動画を再生してみると音量はとても大きく、最大ボリュームにしても音が割れることはありません。もちろん本体を横向きにすると左右からステレオとして再生されます。また本体の構造がうまくできており、スピーカーのように音に合わせて振動が手に伝わってきます。ゲームのみならずアクション映画を見る時などかなりの没入感が得られるでしょう。

LegionPro

レノボのスマートフォン事業はモトローラブランドの製品が一定の成績を示している一方、自社ブランド製品はミドルレンジ端末を新興国を中心に展開している程度で目立った動きがありません。しかしLegion Proほどのハイスペックな製品を設計できるだけの力をレノボは持っています。今後はLegion PCと連携した製品展開や、ThinkPadなど他の自社ブランド製品のスマートフォンの開発も進めてほしいものです。