実質「液タブ」!? ペン対応14型モバイルモニタをレノボが米国発表

(もちろん)本体が非対応でもペン入力可能です

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2020年07月14日, 午前 10:00 in Display
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ThinkVision M14t

昨今、周辺機器に力を入れているPCメーカーの間でホットなジャンルの一つが、モバイルディスプレイ。見方を変えれば「いよいよ大手メーカーが本格参入する市場になった」とも言える状態となっており、昨今では海外PCメーカーを中心に多くの製品が発売されています。

このように参入メーカーが多くなると、当然ながら盛り上がってくる路線の一つが高機能化。そうした方向性を示唆するかのような製品を、レノボがビジネス向けとなるThinkVision(シンクビジョン)シリーズの新モデルとして米国発表しました。

モデル名は『ThinkVision M14t』。画面サイズは14インチで、解像度はフルHD(1920×1080)。発売予定は少し先となる9月で、市場想定価格は449ドルを予定します。


特徴は、ありそうでなかった……というより“このジャンルとしては”なかったペン+タッチ入力対応という点。つまり見方を変えれば、ジャンルを変えた液晶ペンタブレット(液タブ)とも呼べる製品というわけです。

しかも重量698gと、モバイルディスプレイとしては比較的軽量でもあります。

ThinkVision M14t
▲ペンは本体に付属。筆圧4096段階とのことから、少なくともスペック的には現行レベルと呼べそうです

気になるペン入力の仕様ですが、現状では情報は多くありません。筆圧検知が4096段階対応である点と、残念ながら付属ペンが“Lenovo Active Pen”であるという程度。

筆圧検知の段階と、ペンボタン数が公式動画で見るかぎり少なくとも2ボタンである点、そして昨今の同社のペン対応デバイスの動向からすると、ベース技術はMPP(Microsoft Pen Protocol)2.0対応ではないかと想定されますが、公称仕様には出てこないペン先の視差ずれ度合いや線のブレ具合などと合わせて、気になるところです。

ThinkVision M14t
▲モバイルディスプレイだけあり、電源やペン、タッチを含めた接続はUSB Type-Cケーブル1本でOK。画面の表面処理は(タッチ対応の関係もあり)光沢仕上げの模様

なおタッチパネルの仕様としては、10点マルチタッチに対応。もちろんPCとの接続ケーブルは(ペン入力とタッチを含めても)USB Type-C1本のみでOKです。

そしてもう一つの特徴が、モバイルディスプレイとしては軽めという点。実は14インチ以上のモバイルディスプレイは意外と重く、とくに市場で中心となっている15.6インチモデルでは800g程度が平均的なのです。

実は本機には、日本でも発売済の兄弟機として『ThinkVision M14』というモデルがあります。このM14無印は、M14tと同じく14インチのモバイルディスプレイ。ペン、タッチともに非対応ですが、重量は約570gと非常に軽いのが売り。M14tでの軽さは、M14無印のノウハウが取り入れられているところと呼べそうです。

ThinkVision M14t
▲側面から見た状態。底面側のコントロール基板部のサイズ感はだいたいこの程度です。これはさらにスタンドを立てた(画面を高くした)状態

またM14無印の特徴である、設置に関する柔軟性の高さも引き継ぎます。まず特筆できる点は角度調整。コンパクトなコントロール基板部と液晶画面をヒンジで接続した構造により、ライバル機種では一般的に自由度の低い角度調整がスムーズに行えます。

加えて底面部には折りたたみ式スタンドがあり、これを広げることでさらに画面を高くできます。

ThinkVision M14t
▲慣れると「なんで他の機種にはないのか」となる超便利機能が電源パススルー。もちろん本体側にACアダプタを接続する、一般的なType-Cディスプレイと同じ接続パターンでもOKです。なお画面から誤解されそうですが、バッテリーは非搭載

そして接続に関しても、USB Type-C電源パススルーという便利な機能を装備。搭載された2基のType-Cを使い「ACアダプタからディスプレイを経由してノートPCへ」という接続パターンにより、本機とACアダプタの接続をType-C端子1つで可能とします。

参考記事(M14無印発表記事):

USB-C+電源パススルーで接続スッキリ。14型モバイルモニタをレノボが発売

隠れた特徴としては、自動回転センサーを搭載している点が挙げられます。モバイルディスプレイでは縦置きに対応している製品こそ多くありますが、向きの変更をセンサーにより自動検知できるモデルは多くはありません。

加えて、縦横の解像度変更はハードウェアレベルで行われるため、PC側に専用アプリやドライバの必要もありません。

ThinkVision M14t
▲実は単体では入手が難しいType-CのL字型アダプタも付属。装着するとこのように、縦置きでもケーブルの取り回しと見栄えが改善されます

さらに本機では、縦置きなどの際に便利なUSB Type-CのL字型アダプタも付属。ケーブルの見栄えにも配慮した設計です。さらに付属品としては、専用ペンとペンホルダーを備えた専用スリーブケースも含まれます。

さらにディスプレイとしての基本仕様も、モバイル系製品としての水準以上。液晶パネルはIPS方式(公式動画より)で広視野角仕様、最大輝度も300nit(ニト)をキープし、テュフ ラインランド認証済みのブルーライト低減機能も搭載します。


ThinkVision M14t
▲コントロール基板側を奥にしての設置もOK。ペン入力に適した角度となります。この状態でヒンジを使った微妙な角度調整が可能という、イラストなどでヘビーに使うユーザーにとっては非常にうれしい仕様も

このようにThinkVision M14tは、モバイルディスプレイとして評価の高かったM14無印に、ペン入力とタッチパネルを追加したという性格のモデル。

モバイルディスプレイにはタッチ対応の製品こそありますが、少なくともコンシューマー向けでペン入力対応は非常に珍しく、昨今で要求される性能水準を持った製品ともなると、このM14tがオンリーワンとも呼べる存在となります。

こうした点で、非常に特徴的なモデルであることには間違いありません。

ThinkVision M14t
▲ペンは本体にこそ収納できませんが、専用スリーブケースのホルダーにセットできる構造。動画で見る限りですが、ケースのコストもそれなり以上に掛かっていそうな生地になっています

価格面ではさすがにペン入力までも備えていることから高価ですが、“必要とされるユーザーには刺さる”タイプの製品であることには間違いないはず。

昨今のThinkVisionシリーズの展開を考えても本機の日本発売の可能性は大いにあるだけに、期待して待ちたいモデルです。

Source:レノボ プレスリリース(英語版)

 
 

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