レノボが、年末商戦期に向けた新ノートPCのラインナップをグローバル発表しました。今回の新製品は、近日インテルから発表予定の第11世代Core iを搭載したモデルが主流ですが、中でも注目モデルとなりそうな機種が、14インチの薄型・高級ノートPC『Yoga Slim 9i』です。

現行『Yoga S940』後継となるSlim 9iは、厚さ13.9mm、重量1.26kgからの本体に、高品質な4K液晶ディスプレイを搭載する(フルHD液晶モデルもあり)、小型かつフラッグシップ級という位置づけのモデル。

▲天板の革素材はこのような風合い。高級ノートらしいテクスチャーです

本体カラーはシャドウブラックの1種。さらに天板側の外装は手作りの革が使われるなど、Yogaシリーズのデザインとしては新機軸も打ち出しています。

今回発表された価格は欧州向けで、付加価値税込みで1899ユーロから。単純換算で約24万円からとなります。発売予定は11月。

日本での投入に関しては、現行世代でS940が発売されていることから、相応に期待できそうです。なお、Yoga S940に関しては下記記事を参照ください。

参考記事:

レノボの新旗艦モバイルノートは4辺狭額縁で奥行197mm。Yoga S940日本版発表 (2019年11月)


▲基本的な本体材質はアルミ合金。いわゆるユニボディ加工で仕上がられています

S940と比較したSlim 9iの特徴は、CPUとして第11世代Core iことTiger Lake(開発コード名)を搭載する点。

S940では第10世代のうち“Ice Lake”のほうでしたが、今回の世代交代はCPU、GPUともにかなりの高速化となります。とくにGPUでは、これまでのデモなどからもかなりの速度アップが期待できるもの。合わせてTiger Lake搭載により、拡張端子としてThunderbolt 4を搭載する点も挙げられます(CPU側にコントローラーを内蔵するため)。

Thunderbolt 4の最大速度は40GbpsとThunderbolt 3からの高速化はありませんが、最大速度を確保できるケーブル長が1mとなる(パッシブケーブルの場合:Thunderbolt 3は同条件で50cm)など、使い勝手などの面で大きく強化されています。

また冒頭で紹介した革製天板も、S940からの強化点。S940では金属製ボディだったことから、持ち運ぶ際の質感はかなり異なるはずです。

▲カメラオン/オフスイッチは本体左側面に(上側)。オフ状態ではThinkPadシリーズのようにカメラ位置に赤丸が付き、目印となります(下側)

そして、S940からの一見地味ながら大きな変更点は、本体側面にカメラのオン/オフスイッチが搭載されたこと(本体色と天板の革と合わせて、外装レベルでのS940からの変更点ともなります)。

テレワークの普及に伴ってクラッカーからの攻撃が増加しつつある昨今、セキュリティが心配……というニーズに応えた装備です。

加えて、プライバシーガード機能を備えたユーティリティとして、Mirametrix製『Glance』もS940から継承。「カメラでユーザー以外ののぞき見を検知した場合には、画面全体をぼかす」などの処理が可能です。


▲4K液晶モデルはドルビービジョンHDR映像ソースに対応。対応する映画コンテンツなどの視聴では、一般的なHDR10に比べてより効果的なHDR効果が得られます

そしてS940から継承する特徴が、4辺ナローベゼル設計の高品質な液晶画面です。

画面占有率は公表されていないものの非常に高く、いわゆる「開くとほぼ画面」的な印象に。

加えて奥行も200.9mmと、14インチ/16:9液晶搭載ノートとしては異例の小ささとなります。

また画質も特徴。搭載する液晶パネルは、大別して解像度により2種類(4K版とフルHD版)となりますが、とくに4K版は、HDR映像ソースとしてDolby Visionに対応し、HDR表示品質はVESAが規定する『DisplayHDR 400』認証をパス。さらに色域はDCI-P3を90%カバーし、最高輝度はモバイルPCとしてかなり明るい500nit(ニト)と、豪華仕様です。

なお、S940での注目ポイントだった画面保護ガラス(四隅が2.5D加工の曲面となるタイプ)も、4K液晶モデルのみの装備となります。

さらにスピーカーのドルビーアトモス対応、動画の自動アップスケーリング(1080pを4K相当に)、キーボードバックライトの自動輝度調整機能など、使い勝手の面でも細かな強化が図られています。

現在判明している基本的な仕様は下記の通り。ただしCPUはインテル側が未発表のため詳細は伏せられています)。

  • 本体重量……約1.26kgから

  • 本体サイズ……約318×200.9×13.9–14.6mm(幅×奥行×厚さ)

  • バッテリー駆動時間……4K液晶モデルでは平均10時間、フルHD液晶モデルで最大20時間(MobileMark 2014測定)

  • ディスプレイ(4Kモデル)……14インチIPS液晶(VESA Display HDR 400認証、色域90% DCI-P3カバー、最大輝度500nit)3Dグラスカバー、タッチ対応

  • ディスプレイ(フルHDモデル)……14インチIPS液晶(色域100% sRGB、最大輝度400nit)

  • CPU……インテル製 第11世代Core (詳細は未公開)

  • GPU……CPU内蔵Xeグラフィックス

  • RAM……最大16GB LPDDR4X

  • ストレージ……512GB/1TB/2TB SSD(NVMe、M.2形状)

  • USB端子……Thunderbolt 4兼USB Type-C×3

  • 拡張端子……3.5mmヘッドセットジャック

  • Wi-Fi……Wi-Fi 6(2×2)

  • 生体認証機能……Windows Hello対応顔認証

  • 標準搭載OS......Windows 10 Home 64bit版

▲本体は約20cmしかない奥行きをはじめ、14インチノートPCとしてはかなり小さめ。高級ノートならではの快適さを気軽に持ち運べます

このようにYoga Slim 9iは、14インチノートPCとしてはコンパクトな奥行きや高品質液晶ディスプレイといったS940の特徴を活かしつつ、Tiger Lakeの搭載などで順当な強化が施されたモデル。今世代も高級モバイルノートPCの注目機と呼べる高水準に仕上がっています。