レクサス初のEV「UX300e」に10年または100万kmのバッテリー保証

これで航続距離の不満を払拭か!?

Hirokazu Kusakabe
Hirokazu Kusakabe
2020年05月12日, 午前 09:00 in lexus
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Lexus UX 300e
Lexus

トヨタの高級ブランドであるレクサスは、同ブランド初の電気自動車「UX300e」について10年または100万km(どちらか早い方)まで、バッテリー容量の70%を保証すると欧州で発表しました。

UX300eは、これまで純粋な電気自動車よりもハイブリッドに力を入れていたレクサスが、2019年9月に中国で発表した新型EV。欧州では2020年内に、日本でも2021年前半に発売が予定されています。

関連記事: レクサス、初の市販EVを発表。日本では2021年前半に発売

Lexus UX 300e
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電気自動車専用に設計されたモデルではなく、ガソリン・エンジンを搭載する「UX200」や、ハイブリッドの「UX200h」と車体を共有するUX300eは、床下と後部座席の下に容量54.3kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載。1度の充電で走行可能な距離は、従来のNEDC(新欧州ドライビング・サイクル)で400km、新基準のWLTPサイクルで300km以上と発表されています。

しかし率直に言って、高級車ブランドが満を持して投入する最新EVとして見れば、この数字はやや物足りなく感じることも事実。実際、日産は「リーフ」に62kWhのバッテリーを搭載した「リーフe+」を2019年1月に追加。WLTCモードで458kmを達成しました。テスラの「モデル3」は、輸出仕様で最も安価なスタンダードレンジプラスでもWLTPモードで409km。ロングレンジ・モデルなら560kmとなっています。

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そんな声が聞こえてきたためか、レクサスは発売を目前に控えた欧州で、前代未聞の「バッテリー100万km保証」を発表しました。納車から10年以内であれば、走行距離が100万kmに達するまで、バッテリー容量の70%を保証するというものです。10年で100万kmも走るドライバーがどれだけいるか分かりませんが、100万kmを走るためにはバッテリーの充放電を3000回以上も繰り返す計算になります。一般的なドライバーであれば10年間はバッテリーの著しい劣化を心配することなく、使い続けることができると言えるでしょう。ただし、欧州とは気候や交通環境の異なる日本では、保証が異なる可能性もあります。

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ちなみに参考までに挙げると、テスラは「モデルS」と「モデルX」で8年または24万kmまで(いずれか早い方)、バッテリー容量70%以上を保証しています。日産のリーフは基準が異なり、8年または16万km(いずれか早い方)まで、「バッテリー容量計が9セグメントを割り込んだ(8セグメントになった)場合、修理や部品交換を行い9セグメント以上へ復帰することを保証」としています(新車時は12セグメント)。8セグメントというのが、単純にカタログ値÷12×8のバッテリー容量を示すわけではないので、一概には比較できないのですが。いずれにしても、一般的なEVでは10万km〜10万マイル(約16万km)程度のバッテリー保証を採用するモデルが多いようです。

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なお、現在販売されているEVのバッテリー冷却システムは、「空冷式」と「水冷式」に大別できます。一般的に水冷式は、システムが複雑になりコストも嵩み定期的な冷却液の交換が必要だけれど、より緻密なバッテリーの温度管理が可能であり、これによってバッテリーの劣化を抑える点では有利と言われています。テスラは以前から水冷式を採用しており、ホンダが近々発売する新型EV「Honda e」も水冷式です。日産リーフは空冷式ですが、同社とアライアンスを組むルノーは、2020年2月に発表した「トゥインゴ Z.E.」で初めて水冷式を採用しました。日産の次期型EVも水冷式になると噂されています。

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しかし、興味深いことに「100万km保証」を謳うレクサスのUX300eは、バッテリー劣化に関して不利とみられている空冷式を採用しています。そのためにレクサスは、車内のエアコンと同調する冷却風を、ラバー・シールで覆われたバッテリーパック内に循環させる温度管理システムを開発したとのこと。さらにバッテリー・モジュールの下部に備わるヒーター・エレメントが、外気によってバッテリーが冷えることを最小限に留めると説明しています。

ただし、レクサス UX300eは最大50kWのDC急速充電にしか対応しておらず、最近増えてきた90kWや100kWの急速充電器の恩恵には授かれません。度々引き合いに出しますが、日産 リーフe+は空冷式ながら最大100kWの急速充電に対応しています。

Lexus UX 300e
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エンジンに替わってレクサス UX300eが搭載する電気モーターは、最高出力150kW(204ps)と最大トルク300Nmを発生して前輪を駆動します。0-100kmh加速は7.5秒で最高速度は160km/h。なお、バッテリーは100万km保証ですが、それ以外のドライブトレインについての保証は5年または10万kmまでとなっていますので、100万km走破しようと思ったらバッテリーは問題なくてもモーターは自費にて修理が必要になるかもしれません。

中国におけるレクサス UX300eの価格は36万2000元(約550万円)から。日本での価格はまだ発表されていないものの、ハイブリッドのUX250hが432万8704円からなので、それより高くなることは間違いないと思われます。

Source: Lexus

 
 

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