LG
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LGが、過去5年間で約5兆ウォン(約4710億円)の損失を出してきたスマートフォン事業からの撤退を検討している模様です。クォン・ボンソクCEOは、社内宛のメッセージで、スマートフォン事業に近々大きな変化があるだろうと伝えました。

The Korea Heraldは、クォン氏のメッセージに関する関係者の話として「事業の方向性が変化しても雇用は維持される」ことを確認し、また「モバイルデバイス市場の競争が激化するなかでLGは冷静かつ最良の判断をすべき時に来ている」と伝えています。LGはスマートフォン事業の売却 / 撤退 / 縮小のどの札を切るかを検討中している最中と言えそうです。

ただ、雇用は維持されると言いつつも撤退すれば仕事はなくなるため、報道では事業に関わる人員のおよそ6割が他の事業や関連会社に異動になるとのうわさも紹介されています。

クォンCEOは2020年早くのCEO就任当初、モバイル部門を2021年までに黒字化すると述べていました。そして2020年にはデュアルスクリーンのVelvet、ディスプレイを回転させるとその後ろからもう1枚のディスプレイが現れるWingといった奇抜なスマートフォンを相次いで発表し注目を集めました。さらに先日のCESでは巻き取り可能なスマートフォンを発表し、2021年に発売するとしました。

ただ、一般人としての目で眺めれば、へたをすればそれらはやけに値の張る変態スマホでしかありません。見た目に面白そうでも、ノートPCよりも高い代金を支払ってまでその奇抜なスマートフォンを使いたいかと問われれば、多くの人は自分が求める物とは違うと感じそうです。面白いものと買いたいと思わせるものは違うことに早く気づく必要がありそうです。

統計サイトSmartCounterによると、LGは2020年、世界のスマートフォン市場において1月に2.4%だったシェアをじわじわと下げ、最終的に12月で1.7%にまで低下させました。2013年には世界3位だったことを考えるとその不振ぶりが12月に開催されたエレクトロニクス関係のイベントの場では「コスト削減によるスマートフォン事業は収益を改善しており、来年(2021年)はプレミアム市場における成長を目指している」としていました。

ただ、Hi Investment&SecuritiesのアナリストKoEui-young氏は「LGはサムスンとアップルからシェアを奪って売上を伸ばさなければならないが、それはあまり実現可能とは考えられておらず、赤字を改善するのは難しいだろう 」とReutersに語っています。またモバイル事業から撤退した場合は、収益性の高い自動車部品事業に資源を集中すると予測されています。

なおクォンCEOは、LGがスマートフォン事業に大きな変化があると伝えるThe Korea Heraldへのコメントで「LGとそのモバイルビジネスに最善の利益をもたらすことを約束している」と述べています。

source:The Korea Herald
via:Reuters