LGエレクトロニクス・ジャパンは5月17日、4K有機ELテレビ「OLED G1」シリーズを国内で発表しました。発売時期は5月下旬。サイズと市場想定価格は65型で48万円前後、55型で35万円前後です。

G1シリーズは世界最大級の家電・技術見本市「CES 2021」で発表されたもの。主な特徴は次世代の「OLED evo」パネルや、第4世代のAI対応映像エンジンを採用したことや、壁にぴったり密着させて設置できる点など。そんなG1シリーズの実機を見てきたのでレポートをお届けします。

■鮮明で緻密な色表現が可能

まず映像について。LGの有機ELパネルといえば白色の有機ELにRGBのカラーフィルターを重ねて色を表現していますが、G1シリーズではその仕組みを変えずに新しい発光素材を採用。赤・緑・青の波長を改善するとともに、新レイヤーを付加することで、「鮮明で緻密な色表現が可能」と同社はいいます。

薄暗い部屋で大自然の映像を視聴させてもらいましたが、夕日の赤や木々の緑だけでなく、海や波打ち際のキラキラとした輝きや、黄土色の砂のザラつき具合などが鮮明に表現され、やや大げさかもしれませんが、圧巻と言える映像美でした。

LG TV OLED G1

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そうした映像の処理に大きく関わるのが何百万もの映像ソースを学習したAI対応映像エンジン「α9 Gen4 AI Processor 4K」。視聴中の映像ジャンル、シーン(夜景・街並み・自然など)ごとに自動認識し、それぞれに合う設定を自動的に適用してくれます。

また、仮に視聴中の映像がステレオ音声であっても、バーチャル臨場感のあるサウンドに変換してくれます。仕組みはまず映像ジャンルをAIが分析し、ドラマ・スポーツ・映画・ニュース・音楽の5つに分類。さらに各ジャンルに合うサウンドへ調整し、バーチャル5.1.2chサウンドに変換するというもの。

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▲ α9 Gen4 AI Processor 4K による映像とサウンドの調整プロセス

映像と音に関する部分で地味にうれしいのがNetflixで Dolby Vision、Dolby Atomos 対応動画を選択すると、それに対応しているかどうかが画面に表示される点。同社関係者は「せっかくNetflixで最高のコースを契約しても、Dolby非対応機種ではその良さが体感できませんよね……。だからこそLGのテレビを選ぶべきです」と話していました。

映像に関して個人的に最も気に入っているのが「FILMMAKER MODE」。これは秒間24コマのフレームレートに切り替えて、制作者の意図に沿った画質にしてくれるというもの。映画好きのみならずハイコントラスト映像を好まない人にもおすすめです。

■ゲーム機に適したモードに自動で設定

さてゲームの話に移ります。スペック寄りの話にはなりますが、ゲーマーにとって4K/120Hz対応のHDMI端子を4つ搭載していることや、応答速度が1msという点、そして下記も見逃せないポイントといえるでしょう。

  • 可変リフレッシュレートの「VRR」

  • コンテンツに応じて画質優先と低遅延優先の自動切替が可能な「ALLM」

  • Dolby Atmos やDTS:Xなどのサラウンド音声を伝送できる「eARC」

  • ゲーム映像で発生するズレやカクつきを抑える「NVIDIA G-SYNC Compatible」

LGいわくレーシングゲームなどの表示切替が素早いシーンでも残像感が少なくクッキリと表示できるとのことです。

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また、体験会では有機ELテレビとゲーム機をケーブルでつなぐだけで、そのゲーム機に適したモードに自動で設定してくれる様子や、RPGやFPSなどの各ゲームジャンルに合わせて映像を最適化してくれる「ゲームオプティマイザ」機能のデモンストレーションが披露されました。面倒な設定をせずにゲームをプレイできるこの仕様は魅力的ですね。

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▲G1シリーズとXbox Series Xをつなぐだけで、画面に表示されているような設定が自動で行われる

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■テレビと壁の隙間がほとんどない

従来製品からの細かい変更点としては、マジックリモコンに「Disney+」と「U-NEXT」のダイレクトボタンが追加され、ワンクリックでさまざまなコンテンツサービスにアクセスできること。また、「Amazon Alexa」や「Google アシスタント」ボタンも付いているので、音声検索にも有効活用できそうです。

▲「Disney+」と「U-NEXT」のダイレクトボタンが追加されたマジックリモコン

最後に壁掛けについても触れておきます。最近では壁掛け対応のテレビが増えていますが、G1シリーズでは壁掛け用の取り付け金具がテレビ本体に収まる構造を採用したことで、壁との隙間はわずか1.9mmしかありません。まるでテレビと壁が密着しているように見えました。

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▲壁掛け用の取り付け金具は別売り。価格は9000円。Amazonや家電量販店で販売される
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▲テレビを絵画のように飾れる「ギャラリースタンド」も用意。市場想定価格は4万4000円前後