富士通クライアントコンピューティング(FCCL)が13インチクラスで世界最軽量を目指し開発しているノートPC「LIFEBOOK UH-X」シリーズ。その最新モデルUH-X/E3は重量約634グラムと、前モデルがもつ最軽量記録698グラムを大幅に削っての登場となりました。自己ベスト更新ってやつですね。他社にとっては、もう許して感すらあるような気がします。
誰が持っても第一声は「軽い!」
本体サイズは307(W)×197(D)×15.5(H)ミリ。天板の素材を従来のマグネシウムからカーボンに変更、さらにパーツのひとつひとつをコンマ単位で再調整し、前モデルの10パーセントもの軽量化を果たしています。ホント、もう許してですよねぇ。
主要スペックはCore i7-1165G7、8GBメモリー、1TBのSSD、Wi-Fi 6、Windows 10 Pro。また、Office Home & Business 2019が付属しています。バッテリー駆動時間は公称11時間となってますが、実使用においてはその半分くらいの印象でした。
細かい部分も見ていきます。
モバイルノートはミニマル化の傾向がありますが、UH-X/E3のインターフェースは時代に逆行し、かなり充実しています。その実装法はたいへんスマートに感じられます。
ディスプレーはフルHDの13.3インチIGZO液晶で、とても鮮やかな発色です。
画面輝度は環境光センサーによりスマホのように自動で調整してくれます。ただ、個人的な感覚ではありますが、常に少し暗めの設定になるため、私はオフにして手動調整にしました。
軽さに次いで、というかそれ以上にグッと来るポイントがキーボードの打ちやすさ、すなわち日本語入力の快適さです。
キーボードは前モデル同様、各キーに間隔が設けられたアイソレーションタイプで、キーストローク1.5ミリと軽量ノートとは思えない妥協のない実装となっています。
FCCLといえば、キーボードへのこだわりが尋常でないことはPCライター陣に有名ですが、ハードだけでなくソフト面も妥協がなく、賢い日本語ATOKがプリインストールされています(試用版ではありません)。
タッチパッドはクリックボタンが独立したタイプ。パッド上でのクリックも可能です。
UH-X/E3の個人的な印象をまとめますと…(いきなり言い出す項目もありますがご了承ください)。
いい点
軽くて頑丈、持ち歩きが苦にならない
十分なパフォーマンスとストレージ
日本語入力がこの上なく快適
豊富なポートで高い拡張性
画面がめちゃくちゃ綺麗
残念な点
モニタースピーカーの音質がよくない
駆動時間はもうちょっとほしい
クリックボタンの感度が甘い
ファン音が結構気になる
輝度調整が敏感すぎる
といった感じでしょうか。とにかく「軽さ」重視の人は、13インチクラスのノートでは、いまUH-X/E3以外に選択肢はないでしょう。日本語入力は、私の周りでさえATOKを使用している人は少なくなりましたが(一昔前では考えられないことでした)、久々に使ってみると、やはり便利ですねー、パスポート(サブスクリプション)入ってなくても十分と思えるほど。
ただ、OSアップデートでMS IMEが復活してたり(それだけならいいのですがデフォルトの座を奪い取ったり)するので、ちょいちょい再設定が必要なのが面倒かも… これは富士通やジャストのせいではありませんが。